落葉松亭日記

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原発事故賠償指針案の概要判明

2011年04月23日 | 原発
1000年に一度とまで云われる巨大地震とはいえ、「想定外」で設計された原発。
その事故の代償はあまりにも大きい。
【放射能漏れ】賠償指針案判明 警戒区域内からの避難は全額賠償 営業損害は30キロ圏内まで 2011.4.22 01:30
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110422/dst11042201310009-n1.htm

 東京電力福島第1原発の事故で、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会が作成した原発から半径20キロ圏内の住民らに対する賠償指針案の概要が21日、判明した。避難費用や想定される営業損害を全額賠償するよう東電側に求めている。審査会は22日の第2回会合で指針案を示す方針。
 文科省関係者によると、指針案では、20キロ圏内の住民が、避難先へ移動するための費用や家財道具の移動費用について、全額賠償するように求めている。避難先で滞在するホテルの宿泊費用も対象としている。

 20キロ圏内以外でも、政府の指示で避難を余儀なくされた場合については、同様の賠償を求めるという。
 営業損害については、避難がなかった場合に想定される収益を全額賠償とした。営業ができなくなった事業者については想定された利益を全額、企業などに通うサラリーマンについては支給が予想された給与などの全額賠償を求める。
 また、避難の指示はないが、屋内待避区域となっている30キロ圏内の営業損害についても、20キロ圏内と同様の損失が生じているという理由から全額賠償対象となった。30キロ圏外でも政府の指示で出荷停止となった農水産物については、予想された売り上げを全額賠償対象としている。避難に伴う精神的苦痛についても、損害賠償額の算出方法を示す方針だ。
 事故の影響は風評被害など広範囲に及んでいるが、政府の指示で生じた損害は、事故との因果関係がはっきりしているため、審査会では先行して賠償指針案を示すことにした。

 22日の審査会で審議されたうえで、了承されれば、東電や被害者側に示される見通し。指針の全体像は7月までに示されることになっているが、難航も予想される。
 原発事故の賠償交渉は、事業者の電力会社などと被害者側の住民らの間で行われ、賠償額の負担しきれない部分を国が支援する仕組み。審査会は、賠償交渉をスムーズに進めるため指針を定める組織で、今月11日に原子力損害賠償法に基づき、文科省に設置された。

経団連会長、「原発賠償は国の責任」 東電国有化論は一蹴 2011.4.11 19:01
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110411/biz11041119000023-n1.htm

 日本経団連の米倉弘昌会長は11日の会見で、数兆円規模にのぼるとみられる福島第1原発の賠償責任について、「原子力損害賠償法には大規模な天災や内乱による事故は国が補償するとある。国が全面的に支援しなくてはいけないのは当然だ」と強調した。
 米倉会長は原子力損賠法が想定した「大規模な天災」について「関東大震災の3倍規模」とした法律制定時の国会答弁を例示。そのうえで、「今回は30倍」であるとし、国の全面支援は当然との認識を示した。
 東電の経営体制については、原子力の安定供給体制を維持するため「法律に基づき国は東電を民間事業者として全面支援すべきだ」と語り、政府内の一部で浮上している東京電力の国有化論を一蹴(いっしゅう)した。また、福島第1原発の損傷についても「原発は国によって安全基準が定められ、設計、建設されている」と指摘、国の安全基準が甘かったとの認識を示した。

 一方、「政治家が国有化という言葉を使っただけで、どれだけ東電の株価が下落したか」と非難。海外にも広がっている放射能の風評被害についても、「もっと正しい情報を発信するとともに、場合によってはWTO(世界貿易機関)に提訴すべきだ」と語った。