私には、愛しい孫が四人います。
高校2年生を筆頭に、中1、小5、そして歳のかなり離れた次女家の娘、かれんちゃんです。
保育園の年長さんで、来年、小学生に。
娘たちは見事に産み分け(笑)、両家とも、一男一女に恵まれました。
一昨日(7月9日)は保育園の夏祭り。
催し物を愉しむ、かれんちゃんとお兄ちゃん
私は娘二人でしたから、男の子はある意味、未知の領域。
ですから、対応に自信が持てなくて・・・・・・。
けれど、長女家の孫息子R君は初孫ゆえ、その可愛さ余って、かなり夢中になってしまった祖母の私です。
今でこそ、子供たちも大きくなり、我が家に来ることは余りありませんが、R君が幼い頃、長女家は頻繁に私の所にやってきました。
そしてR君は、実によく我が家にお泊りしたものです。
一週間一人でも全く平気。
ママを慕って、私を困らせるような事はありませんでした。
子供服を選ぶのは私の趣味と化し、ラルフやファミリアの服に目がなくて、ほとんど買い揃えてあげたものです。
何故、そんなに夢中になってしまったのでしょう。
今となっては、理解に苦しむ程ののめり込み様でしたが、夫も、大変な子供好き。
私以上に全身全霊で、孫に接する人でした。
孫とじいじの意気投合振りは、R君のみでなく、長女家の次女のさくらちゃんも、次女家のK君も同様。
かれんちゃんも、おじいちゃま大だ~い好きの片鱗は十分覗かせてていましたが、
その途上で、重い病にかかり、亡くなってしまったじいじ。
病状がひどくなると、あんなに可愛がっていた孫からも、離れたがるようになりました。
私には、とても意外なことでしたから、そんな夫の態度が悲しくて、辛い気持ちになった時期もあります。
でも夫への遠慮から、孫を我が家で預かることは、次第になくなっていきました。
次女のお婿さんが数年単身赴任となり、娘と長男のK君はその間、我が家で同居した事があります.
夫が肝臓がんを患う前の事。
ですから、初孫のR君同様、じいじとK君の蜜月は数年やはり続きました。
良き思い出を共有して、亡くなるまでの日が一番浅かったのがK君です。
そのせいもあるのかもしれません。
私は、別の車に乗っていましたから気が付きませんでしたが、妹が葬儀後、報告してくれました。
K君が、火葬場に向かうバスの中で、ずっと泣きじゃくっていた、と。
娘の話では、家に帰ってからも同様だったらしく、消沈したきった状態がその後もしばらく続いたようでした。
ごく最近も、私は切なくなり、K君への愛しさで胸が一杯になるような事がありました。
「僕は将来広島に住もうかな~。お爺ちゃんのお墓もあるし」
小学校五年生の子が発した言葉とは思えませんでした。
この話を次女から聞き、感極まってしまった私です。
幼い頃のK君
K君の優しさは、どうも天性のようです。
同居していた幼い時から、私を困らせるようなわがままを言ったことが一度もありません。
実に穏やかな性格。
今も変わらず、クラスでは誰とでも仲良くでき、リーダーシップもなかなかのようです。
私はK君の傍に居させてもらうだけで、まだ小学生ですのに、純白の真綿にくるまれたような居心地の良さを感じます。
今は眼鏡をかけていることが多い大きな美しい瞳にも、その優しさが溢れています。
妹にも、とても優しいお兄ちゃんです。
いつか、K君のパパに、その私の思いを語ったところ、私の身に余るような思いがけない言葉が返ってきました。
「K君の優しさは、お母さんの家の血を受け継いだのだと思いますよ。
M子も優しいし、お姉さんも優しい。
お母さんも優しい性格じゃあないですか。
その性格を、Kは受け継いでいるのですよ。
僕の家はそうではありません。
徹底した個人主義のうちですから」
私はとんでもないと思い、言い返しました。
「Hさんのご両親こそ、とても優しくて思慮深い方達ではないですか。
敬虔なクリスチャンでもいらっしゃるし」
「いえいえ、うちは違います」と笑いながら言い返した婿のHさんでした。
個人主義は、インテリに多いと聞いたことがありますもの。
個人の尊厳を尊重するこの言葉は、悪い意味合いでは決してありませんよね。
本当の優しさを突き詰めるとなると、我が家の人たちが、その言葉にふさわしいかどうか。
首をかしげ、気恥ずかしさで身の置き所がない心境になりましたが・・・・・・。
身内のお婿さんが、そのような感想を述べてくれたことは、素直に嬉しくあり難い事でした。
さくらちゃんが一歳の頃
夫の笑顔が最高
もしかすると、わが家で一番優しかったのは、旦那さまだったかもしれません。
一見、不愛想に見える寡黙な人でしたが。
私に対しても、文句を言ったり怒ったりすることは、長い結婚生活の間、ほとんどありませんでしたから。
娘たちを叱ったことも一度もありません。
空のように広く、海のように深い心の持ち主だった旦那さま。
ですから幼い孫たちが大好きになったのでしょう。
今春中学1年生になった長女家の孫娘のさくらちゃんは、
「理想の男性はおじいちゃま」
と言って、今も憚りません。
追記
昨日は、参議院選挙投票日でした。
今の時代ほど、先が見えない不安な世の中を意識して暮らすのは、私は初めてのような気がします。
この状況は、日本のみならず世界的な現象のようですが。
それにもかかわらず、投票率は、過去4番目の低さとの事。
少々驚きましたが・・・・・・。
そうはいっても、私も重い腰を上げ、投票所に向かったのは、日も暮れた7時ごろ。
一票を投じてきました。
選挙の帰り道の事。
西の空は、茜色に染まり、それはそれは美しい夕焼けに輝いていました。
しばし見惚れてしまった私です。
この夕焼けは、きっと明るい未来を示唆して、私たちを祝福してくれているのかもしれない。
楽観的な私は、ついそのように考え、孫たちの将来に希望を託しました。
世界的に、高齢化と少子化が進む中、グローバリゼーションによる格差も進み、大変厳しい現状ですが。
人間の英知と努力で、この難関を乗り切り、不安を抱かないで済む世の中を作り上げてほしい、と切に願っています。
ご覧下さいまして有難うございました。
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花のように泉のように