河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

もっと夢のある研究を

2009-03-13 | 研究・講演
現在、荷重立位周期的水平揺動刺激と筋電気刺激による筋力増強法の研究を後期高齢者に応用するための実験の準備を進めている。
この研究は私の完全なオリジナルで、最初は単なる思いつきから始まり、健常人の実験で期待以上の成果が得られたことからACL術後患者に応用し、さらにすばらしい結果が得られたことから、よりリスクの高い高齢者に応用しようと言うことになったものである。

資金面やマンパワーの問題などいろいろ解決しなければならないことはあるが、何とか実施の目処が立ってきた。

最近の人を対象とした研究では倫理面での配慮が欠かせない。
当たり前のことだがほんの数年前まではこれがいい加減だった。
形式上倫理委員会にかけると言うだけでは意味がなく、万が一けがをした場合など、どのように補償するかなどの準備が必要だ。

昨日もある工学部の教授から電話があり相談されたのだが、例えば工学部で患者さんを呼んできてリハビリ関係の実験を行っていてもし事故が発生した場合、その実験に医師や理学療法士などの医療従事者が立ち会っていなければ問題になる可能性がある。
それ以前に、実験を行うのであれば医師や理学療法士などの医療従事者が行うとしていないと倫理委員会の許可が下りない可能性が高い。
リスク管理がきちんとできて、いざという場合には医師や理学療法士が加入している保険が使えないと補償の面で心配だからだ。

こんな風に、人を対象とした研究は今後ますます難しくなっていく。

それでも大学に在籍しているのだから、社会に貢献できるような何か新しい物を生み出したい。
そしてそれを製品として世の中に送り出してみたい。

もっと夢を持って研究がしたい。
コメント
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