第36回日本臨床バイオメカメカニクス学会では会長の愛媛大学教授 山本 晴康 先生が「足の外科」が専門で新人のころから歩行分析を行っておられたということから「歩行分析」が主題にも取り上げられていた。
そのため、動作解析の発表が多かったのだが、同時にACLや人工関節手術のナビゲーションの発表も多かった。
実は最新の3次元動作解析装置も手術用のナビゲーションシステムも本質的には全く同じものなのである。
3次元動作解析システムは通常4台以上の赤外線カメラと反射マーカーを使用するが、手術のナビゲーションシステムは2台のカメラを固定して空間のキャリブレーションを不要にしたものである。
今回の学会で、ハッとした場面は下記のランチョンセミナーの時に起こった。
座長 史野 根生 (大阪府立大学総合リハビリテーション学部)
LS3 下肢アライメント3次元評価法の開発と人工関節置換術への応用
古賀 良生 (新潟こばり病院)
古賀先生の講演では、現在使われているナビゲーションシステムはあまりにも高価すぎて有用性が低い。
それに対して古賀先生達が開発したシステムは安価で有用だということであった。
講演が終わって質疑応答の時に、ナビゲーション手術を実際に行っておられる整形外科の先生が猛然と反論を行った。
曰く、
「現在の手術ナビゲーションシステムを高価すぎるからと言って遠ざけてしまうのは、将来のためにマイナスである。
昨年1年間でナビゲーションシステムが一番多く導入されたのは中国だ。
このままでは経済発展が著しく固定式電話を飛ばして携帯電話が導入された中国に、手術システムで日本は後れをとるかもしれない。
車のナビだって導入当初は役に立たないと言われた。
今はなくてはならないツールになっている。
手術ナビゲーションシステムを全く役に立たないもののように断言するのは看過できない。」
一瞬、会場は静まりかえってしまった。
座長の史野先生が持ち前のユーモアでその場の空気をほぐしたが、このやりとりは大いに考えさせられるものであった。
現状では3次元動作解析装置も手術用のナビゲーションシステムも数千万はする高価なものである。
その原因は考えてみるとユーザーの数が少ないのが一番の原因だろう。
携帯電話やパソコンのように普及すればあっという間に値段は10分の1、100分の1になるはずである。
私が今回学会に持参したMacBook Airは、もし10年前に市場に出たなら価格は数百万円はしたと思われる。
ところが実際にはSSD内蔵の上位機で20万円しない。
ユーザーが多くなれば性能も飛躍的によくなり、価格も劇的に下がるのである。
もし、将来整形外科や脳外科の病院には手術用ナビゲーションシステムは必須という状況になったらどうだろうか。
実際に手術をしていると目で直視できないところの手術は困難を極める。
そのためX線透視装置を使うのだが被爆が大問題となる。
ちょっとした手術でもナビゲーションが気楽に使えるようになれば、その有用性は計り知れない。
車のナビと一緒で、必須のシステムになるだろう。
そうすれば値段は一気に安くなるはずである。
性能も飛躍的に向上するだろう。
良いことだらけである。
もともと同じ装置を使っているのだから、3次元動作解析システムも安くなるはずである。
心配なのは日本がその流れに取り残されそうなことである。
きっと、中国や韓国メーカーが、そのような時代のリーディングカンパニーになっているような予感がする。
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妄想はまだまだ続く。
もし、車に動作解析システムが装備されるようになったらどうだろう。
車のヘッドライトは動作解析にほどよい位置に二つついている。
これを利用して、動く人を認識する衝突回避システムを作るのである。
あるいはさらに上を行って、車自体が地形を認識して自動走行するシステムを作ればよい。
もし車に動作解析システムが装着されるようになったら,きっと3次元動作解析システムの値段は数十万円まで下がると思う。
そうすれば今度は、
「車が売れれば動作解析システムは安くなる」!!
そのため、動作解析の発表が多かったのだが、同時にACLや人工関節手術のナビゲーションの発表も多かった。
実は最新の3次元動作解析装置も手術用のナビゲーションシステムも本質的には全く同じものなのである。
3次元動作解析システムは通常4台以上の赤外線カメラと反射マーカーを使用するが、手術のナビゲーションシステムは2台のカメラを固定して空間のキャリブレーションを不要にしたものである。
今回の学会で、ハッとした場面は下記のランチョンセミナーの時に起こった。
座長 史野 根生 (大阪府立大学総合リハビリテーション学部)
LS3 下肢アライメント3次元評価法の開発と人工関節置換術への応用
古賀 良生 (新潟こばり病院)
古賀先生の講演では、現在使われているナビゲーションシステムはあまりにも高価すぎて有用性が低い。
それに対して古賀先生達が開発したシステムは安価で有用だということであった。
講演が終わって質疑応答の時に、ナビゲーション手術を実際に行っておられる整形外科の先生が猛然と反論を行った。
曰く、
「現在の手術ナビゲーションシステムを高価すぎるからと言って遠ざけてしまうのは、将来のためにマイナスである。
昨年1年間でナビゲーションシステムが一番多く導入されたのは中国だ。
このままでは経済発展が著しく固定式電話を飛ばして携帯電話が導入された中国に、手術システムで日本は後れをとるかもしれない。
車のナビだって導入当初は役に立たないと言われた。
今はなくてはならないツールになっている。
手術ナビゲーションシステムを全く役に立たないもののように断言するのは看過できない。」
一瞬、会場は静まりかえってしまった。
座長の史野先生が持ち前のユーモアでその場の空気をほぐしたが、このやりとりは大いに考えさせられるものであった。
現状では3次元動作解析装置も手術用のナビゲーションシステムも数千万はする高価なものである。
その原因は考えてみるとユーザーの数が少ないのが一番の原因だろう。
携帯電話やパソコンのように普及すればあっという間に値段は10分の1、100分の1になるはずである。
私が今回学会に持参したMacBook Airは、もし10年前に市場に出たなら価格は数百万円はしたと思われる。
ところが実際にはSSD内蔵の上位機で20万円しない。
ユーザーが多くなれば性能も飛躍的によくなり、価格も劇的に下がるのである。
もし、将来整形外科や脳外科の病院には手術用ナビゲーションシステムは必須という状況になったらどうだろうか。
実際に手術をしていると目で直視できないところの手術は困難を極める。
そのためX線透視装置を使うのだが被爆が大問題となる。
ちょっとした手術でもナビゲーションが気楽に使えるようになれば、その有用性は計り知れない。
車のナビと一緒で、必須のシステムになるだろう。
そうすれば値段は一気に安くなるはずである。
性能も飛躍的に向上するだろう。
良いことだらけである。
もともと同じ装置を使っているのだから、3次元動作解析システムも安くなるはずである。
心配なのは日本がその流れに取り残されそうなことである。
きっと、中国や韓国メーカーが、そのような時代のリーディングカンパニーになっているような予感がする。
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妄想はまだまだ続く。
もし、車に動作解析システムが装備されるようになったらどうだろう。
車のヘッドライトは動作解析にほどよい位置に二つついている。
これを利用して、動く人を認識する衝突回避システムを作るのである。
あるいはさらに上を行って、車自体が地形を認識して自動走行するシステムを作ればよい。
もし車に動作解析システムが装着されるようになったら,きっと3次元動作解析システムの値段は数十万円まで下がると思う。
そうすれば今度は、
「車が売れれば動作解析システムは安くなる」!!
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