第一生命からサラリーマン川柳のノミネート作品が公表された。ざっと見て、僕がこれはいいなあと思った作品は「本当の 子にも孫にも 振り込めず」だ。
振り込め詐欺も冷静に考えると、即座に何百万円も何千万円も多額の現金を振り込めるお年寄りがたくさんいるという現実は世界的にも稀な豊かな日本を象徴している。金融資産がお年寄りに偏在しているけど、国内にあるのは間違いないことだから、豊かな国なのだとあらためて思う。
地下資源、天然資源は豊かではないと言われているけど、里は耕作放棄地で溢れ、山林は大きく育った雑木で溢れている。足元を照らせば、100年、1000年先の日本が明るく輝いて見えてくる。藻谷浩介さんの『里山資本主義』の考え方はこれから日本が向かう方向性を指し示してくれている。豊かさは発想の転換によって何色にも見えてくるものだし、暮らしに変化がうまれてくるものだから。