週末は、50万部が完売したとされる週刊文春3月26日号の記事を契機として、2017年2月から世間を騒がせた「森友学園問題」を当時の衆議院インターネット中継録並びに財務省が2018年6月以降公開している「改ざん前文書」及び「隠蔽されていた交渉記録」を拾い読みしながら、あれはいったい何の問題だったのか、赤木さんはなぜ死に追い詰められたのか、を改めて考えなおした。
財務省調査記録
2016年6月の近畿財務局と森友学園との国有地売買契約以降の交渉記録を読み直すと、いかに、森友学園が夢見た「瑞穂の国記念小学院」(一時、安倍晋三記念小学校名で寄付金を集めていた)構想が「春の夜の夢」、「風の前の塵」のように儚かったに驚く。
資料によると、問題の国有地売買契約の端緒は2013年6月頃からだから、問題とされる経緯をたどって売買契約にこぎつけるまで3年がかかっているが、その契約の1年後には、もう夢は潰えている。学校の認可申請は取り下げられ、売られた土地は契約違反により国に買い戻され、完成間際の建物建築はは時間が止まったようにストップし、森友学園という法人は民事再生となり、籠池理事長夫婦は詐欺事件の被疑者ともなってしまった。
森友学園の瓦解は、問題が全国版となった2017年2月から僅か数か月の間に起こった。美しい日本の国に、美しい木材で組まれた木の匂い紛々としてオープン予定の小学校構想は、まさに砂上の(ごみ上の)楼閣になった。
交渉記録を時系列で眺めると、2016年秋に豊中市議から『情報公開にあたって売買代金を非公開としたこと』の問い合わせが、先ずもっての火種。驚いたことに、この時点ですでに小学校建築はすでに始まって、翌年4月には開校が予定されていたのだ。いまだ大阪府からの正式認可はないのにだ。それからまもなく、その火種がジワジワ燻りだし、豊中市議らがさらに火を仰ぎ、、ついにマスコミが火の元を嗅ぎだし、2017年2月9日付朝日新聞の記事により発火し、国会とマスコミが大騒ぎし炎上し、ついに国や大阪府の消火作業もままならず、3月10日の認可申請取り下げをもって爆発し、構想上の学校は、ものの見事に音を立てて消失した。
森友問題の真相というものをオイラなりに見立てると、下記の通り。
籠池さんは、首相安倍さんや財務大臣麻生さんなど大物保守政治家などがメンバーとなっている保守・ナショナリズム団体・日本会議の当時の大阪代表・運営委員だったのだし、計画している小学校の名誉校長は首相夫人アッキーだった。
資金の足りない学園理事長籠池さんは、できる限り安く学校用地を確保しようと企て、いわば、トラの威を借り、名刺の裏に描いた印籠をかざし、複数の保守系政治家も活用し、財務省とあの手この手で交渉した。
当事者の一方たる財務省は、国民の大事な財産を管理する立場ながら、本省幹部は、「売ってやれば相手が歓び、ひいては安倍さんや麻生さんが喜んで、いい人事をしてもらえるだろう。」、現地の財務局担当者は、「早く売ってしまい、うざったい交渉相手から早く逃れたい。」と、本省も地方も利害なり魂胆が一致した。
そんで、財務省は国交省と結託し、よく確かめもしないまま地下埋設物除去費用をでっち上げてディスカウントするというウルトラC的手法や、やったこともない分割払いという手法を持ちいて、結果として、法と慣行を捻じ曲げた不適正な売買契約を学園側と行った。
それと連動して大阪府(私学審)が「認可相当」というありえないお墨付きを与えていた。そこに、私学審会長や知事の影響があったか(あやしいが)不明であるが、学校設立お膳立てについては、財務省とは連携していたと思われる。
結果として、小学校はダメになったが、そこで終わっていれば、赤木さんは、今も元気に働いて、円満に財務省を退官したことだろう。佐川さんも、麻生さんも、安倍さんも「すみません。今後適正な売買をします。」と頭を下げておけば、それで終わっていたのかもしれない。2017年4月に諸問題にピリオドを打っておけば、国粋主義的学校計画も潰れたことだし、野党の追及もそこで終わっていたのかもしれない。
だが、事実は悲しかった。2017年2月26日から翌年3月7日に事は最悪に流れた。
こともあろうに、佐川理財局長の文書改ざん指示→本省総務課長らの近畿財務局への改ざん指示→抵抗を示した赤木さんの意に反した改ざん行為→長時間労働と違法行為への実行行為者としてのストレスにより赤木さんのうつ病発病と休業→大阪地検特捜部の捜査が赤木さんに及ぶ気配を知ると赤木さんさらに病状悪化→財務省の文書改ざんが全国紙に掲載という出来事が重なり、最悪の結果となった。
公務災害の認定理由は、情報公開開示でも黒塗りされて不明とのことだが、労災認定手法と同様な認定要件なら、違法行為の強要と長時間労働によるうつ病発病で一発認定事案だ。発病後の出来事は、病気を悪化させたにすぎない。
したがって、佐川さんはじめ、違法行為の強要と過重労働を強いた財務省関係者は、全員アウト、結果、国賠法の国の敗訴は明らかなのだが、さて政権側はどのような無反省で狡猾な対応するか、民事の今後は、ウオッチしていく必要がある。
返す返すも、森友学園問題は、2017年夏に終わっておけばよかった。籠池さんも、安倍さんに裏切られて、教育方針もたたかれ、笑われ、財産も失われたのだし、「国策捜査」による逮捕、長期拘留は必要なかった。赤木さんの死はなかったし、今国会での再燃もなかった。
誰も喜ぶこともなかった、森友問題。むなしさと政権への憤りだけが残る悪しき歴史。あとは、赤木さんの死に報いるような流れになることだけを祈る。(合掌)
うっとおしい心持で、NHKのEテレを観る。(土曜日)
「こころの時代」の後に流された「書にきく禅語」という3分番組が3本。
① 「掬水月在手」みずきくすればつきはてにある
【目の前の水たまりも月も一体にある→宇宙との一体化】
② 「自然」じねん
【あるがままの命の変化→ケセラセラ】
③ 「無生死」むしょうじ
【人生は川の流れのうたかたの泡→生も死もない】
書家の石飛博光さん、詩人の工藤直子さん、語りの白石加代子のトリオによる絶妙の映像。
石飛さんの書になる宇宙に溶け込んだような漢字の美しさ、禅語の持つ簡素にして深遠な語意。
書をきいて、智慧を教わる。この番組、NHK「どーがレージ」を繰り返し拝聴し、森友問題トレースの鬱陶しさから、早く逃れよう。
書にきく禅語
どーがレージ
古いアルファ米によるスズメたちへの餌やりは、春がやってきたことから先週で終了した。三日もしたら、ベランダにも寄り付かなくなった。野には、虫や草花が再生し、スズメのエサは豊富なのだろう。
広瀬川の渡り鳥たちも、いつのまにか大方が去っていった。今度は、南から美声の持ち主たちがやってくるのだろう。広瀬川の川面をツバメが自在に飛翔していた。川面に、羽虫がわいてきたのだろう。
オイラも、野に出よう。昼間の国会ウオッチ(LIVE)も、そろそろ終わりにしよう。今日も一日NHKだった。うっとおしいこと、この上なし。
