東北だけの放送だろうが、今朝のNHK総合で、白神山地の「峰走り」(春に燃えだしたブナの新緑が日ごとに山上に向かうこと)を特集していたのを興味深く視聴した。
そのブナの新芽だが、マヒワのような野鳥だけではなく、ニホンザルやツキノワグマたちの大事な食材となっていて、木登り上手のクマさんたちは、無尽蔵ともいえる白神山地のブナの新芽を美味しそうに咀嚼していた。
ブナは、何年に一度か、これも無尽蔵ともいえるブナの実を実らせて、これはクルミにも似た美味と脂肪分を動物たちに提供することは知っていたが、毎年必ず芽生える新芽までブナがクマたちに提供していることは、恥ずかしながら分かっていなかった。
新緑の季節は、地上にも次から次に草が萌え出て、クマも食材には困らないのだろうが、木登りしてまでブナの新芽を食べているのであって、よほどおいしくて栄養に富んでいるのだろう。来春、オイラも摘み取って食べてみて、問題なさそうなら、おひたしにしたり油いためにしたりしてみようか。割と行けるのかもしれない。
この番組では、クマがあの有毒といわれるミズバショウの葉も食材としていたが、あるいは、サトイモ科のミズバショウの毒素は根の方にあって、葉っぱの先っちょだけ上手にかじっていたので、毒分が少ないところを上手にいただいていたのかもしれない。
ブナの森からは、もっともっと生き物たちの「共助」を学ばなければならない。
深田日本百名山登頂の思い出 42 四阿山(あずまやさん・2354米)
日本百名山を集中的に登っていた2007年、小石の記録から7月1日に登っている。この山の登山口への道は暗くなっていたので車を走らせていたオイラは迷った。平ヶ岳登山の記録で誤解していたが、沖縄から帰った2006年以降は、オイラはマイカーを持ち合わせていなかったので、レンタカーを利用していた。
何とか辿り着いた菅平の登山口でテントを張り、翌朝まだ暗いうちに根子岳(2207m)経由で頂上をめざし、中四阿、小四阿を周回している。多分、午前中には戻っているのだろう。小石の記録では、その日のうちに霧ヶ峰の車山に登頂しているので、急いでいたのだろう。
レンゲツツジの点在する菅平から根子岳の登りでは、薄明から日の出まで、ひっきりなしにカッコウの鳴き声を聞いていたし、ときおり姿も見つけて、カッコウとの登山を楽しんだ。15年たっても、いまだその時の光景と初夏の高原を気持ちよく登っていたことをよく覚えているのは、カッコウさんのせいだろう。
ただ、山頂でもよく晴れていたと記憶しているが、その日の山岳展望がどうだったのか、まったくと言って頭に残っていないのは残念。それほど、忙しく百名山ハントをしていたのだろう。その余裕のなさには、重ねて残念。