11月の終わり。
愛用していたキヤノン製カメラG3Ⅹくんは、ズーム異常などの不具合があったのでドックに出す。
ひと月ほど時間を要するのだという。
それではと、こないだフィルムカメラやレンズたちを売りに出して得たお金で、気になっていたニコン製カメラクールピクス950くんを注文したが、あいにく品切れで入荷待ちとなった。どうやらコロナ禍や世界的な半導体の不足などの諸要因で、海外生産のニコン製品は在庫ぎれになりつつあるようだ。
しばらくは、コンデジ持参の野外観察はお預けである。次々やってくる冬鳥たちの観察は双眼鏡持参で行おう。
ちょうど森の彩りの季節は終わりを告げようとしている。冬型の高気圧が北日本に張り出してきた。赤や黄のカラフル世界は、まもなく墨絵の世界に移り行くことだろう。
G3Ⅹくんに収まったこの秋最後の映像をみながら彩りの季節を惜しもう。
ミズナラの茶を帯びた黄
ハリギリのレモン色
ハウチワカエデの朱を帯びた赤
カエデたちの赤、コナラやアオハダたちの黄
コナラの茶にくすむ金
キタキチョウの黄
タカノツメのレモン色
燃え盛る森よさらば
日本百名山MYSONG 23 会津駒ケ岳
【深田百名山を読んで】
(日本百名山から抜粋)
「私が初めてこの山を親しく望んだのは、尾瀬の燧岳の頂上からであった。北にあたって長い山稜を持った山が見える。一頭地を抜いた俊抜な山の形には見えないが、その尾根の長いおだやかな山容が私を魅惑した。そこで私は会津駒ヶ岳へ向かった。昭和十一年(1936年)六月のことである。
(中略)
頂上は、私が今までに得た多くの頂上の中でも、最もすばらしい一つであった。どちらを向いても山ばかり、その山々を名指すことで一時間は素早く過ぎた。六月半ばの快晴の日、ただ一人この山に在るという幸福感が私を恍惚とさせた。少し有頂天になりすぎたのかもしれない。下山に際していい気持ちで残雪の上を駆け下っていくうちに、登山道に移る接続点を見失ってしまった。」
ただひとり この山に在るてふ恍惚に 道失いし 会津駒かな
【深田日本百名山登頂の思い出抜粋】
「山と渓谷誌本年1月号の会津駒ケ岳の解説を現在の駒の小屋管理人の三橋一弘さんが書いているが、晴天の夜空であれば、駒の池に満天の星が映るのだという。
三脚を担いで、駒の小屋に泊まり、「満天の星が映る池のバックに駒ヶ岳の山影が映っている」写真を撮りに行こうか。中門岳往復の花園コースにも行けていないし。宿題が残る。」
キンコウカやワタスゲが風にそよぐ8月の会津駒。「またくるよ~!」
山頂付近からの駒の小屋と駒ノ池
登山者でにぎわっていた駒ノ池のほとり
ワタスゲを 揺らかす風の凪ぐる夜に 銀河映せる 駒ノ池かな