かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

冬のアリさん

2024-01-31 18:10:37 | 日記

「晴れ、気温10度超える」との予報が出たため、1月最後の日に久々青葉の森を歩く。暖かいといっても、森の中はややひんやりしていて、久々に吸い込んだ森の匂いが冷たいまま嗅覚に触れ、心地よい。それでも、昼を過ぎたあたりから空一面に青空が広がり、すっかり葉を落とした木々の間から陽が射してきてニット帽の中は少し汗ばむくらいだ。

こんな暖かさでは、クマさんもおちおち冬眠していられまい、とすこし不安になるが、さすがに厳冬期にクマ鈴を鳴らすのは臆病すぎるな、とザックのポケットから取り出してザックに括るのはやめる。

「おや!」

あたたかな日差しを浴びた南斜面の登山道の落葉の上を少し大きなアリが一匹ゆっくり足を運んでくる。

「仙台で1月にアリさんを見たのは、生まれて初めてかも。」

家に帰って、ネットの図鑑を調べてみたらムネアカオオアリの♂らしい。5月から10月のあいだに見られ、寒い冬は枯れ木の中や土の中でじっと春を持つそうだ。どうやらアリさんは、イソップ童話の「アリとキリギリス」のように暖かな季節にセッセトとためこんだ食べ物を食べながら冬を越すのではないらしい。クマさんたちと同じように体内にため込んだエネルギーを使わないようにジッとして眠る様に寒い冬を過ごすのだという。ところでアリさんの体温ってどうなのか、これまで気にも留めなかったが、周囲の気温によって変わるのだという。それにしても、素っ裸の彼らって偉いぜ。

「で、この眼のまえをひとりそぞろ歩きしているアリさんって?」

あまりに外が暖かそうなので、出て来てみたのだろう。どこの世界にも好奇心にあふれたせっかち者はいる。それとも、やはり自然の歯車はどこか狂い始めているのだろうか。

植物たちやチョウたちのの仲間でも「スプリングエフェメラル」といわれる早春の妖精たちが現れる日も驚くように早いのかもしれない。二月になったら、足繁く森に入ろう。そろそろ、マンサクも小枝に淡い黄の花をちらつかせるか。

 

木立の奥に南蔵王の山々が白く映える。今年はまだ、蔵王の樹氷の映像が報じられない。山形蔵王の様子はどうだ。晴れ予報なら日帰りで出かけてみようか。ただしロープウェイ登山ではあるが・・・。

 

 

 

     

 

 

国立大学法人宮城教育大学HPから

「アリは冬、なにしているの」

 

      

          正面の屏風岳 左に西屏風岳、手前に水引入道、一番左が不忘山か

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雪雲にかすれるウルフムーンだったが・・

2024-01-26 18:35:58 | 日記

本日2024年1月26日未明、2時54分は新年最初の満月であった。

アメリカでは、この月をウルフムーンというそうだ。なんでも、厳冬期にエサが少なく腹をすかした狼たちが月に向かって遠吠えるので、そう命名されているとのことである。可哀そうな話ではあるが、厳しい冬でも生きていくかれらの姿を思い浮かべると、なにやら元気をもらえる。厳冬の冴えた満月に向かって前足に力を込めて遠吠える狼の姿が、なんとも新年に込めた生存のエネルギーというものを感じさせる。

そんなウルフムーンを写真に収めようと、3:00amには目覚めていたので、P950くんを手に取って戸外に出てみたが、あいにく小雪が舞っていて、ウルフムーンは険しく流れる雲に時おり姿を現す程度という生憎の空模様だった。そんな悪条件の中で何とか姿をとらえた1枚が下記の写真である。ぼやけた映像だが、新年の記念に貼り付けておこう。

JAXAの小型月面探査機姿をSLIMくんが60点の及第点で20日に着陸したとの報があったが、昨日JAXAがその写真を公開した。その姿がなんともたのしい。なんと機体をさかさまにしてそれでも機体が破壊されることもなく原型を留めており、JAXAによるとほぼピンポイントに着陸して、着陸直前に機体から飛び出した小型ロボット「LEV-2」くんがSLIMくんの姿を鮮明にとらえている。(笑えるが)JAXAは、数枚の撮影できたことなどを評価し、3点追加の63点の及第点とした。

SLIMくんのさかさま着陸はメインエンジン1基が失われたせいであり、おかげで太陽光パネルもうまく機能しないみたいなので、JAXAの辛口採点もやむを得ないのかもしれないが、まずは赤点にならず及第したのだから、めでたいとしよう。おいらにとって今年最初の「福来る」である。

下のウルフムーンのまんまるの最下点からから少し右側に45度程度移動した地点のやや内側、黒い雲でかすれているあたりが、SLIMくんが着陸地点の「神酒の海・みきのうみ」だ。お神酒とは新年にふさわしい地点だ。

満点でなくてもいい、中くらいの合格点でいい、そんな気楽な気分で、鬱とした世情をしのいでいこうではないか。

 

 めでたさも ちゅうくらいなり おらが春 (一茶)

 

 

 

    

 

AXA SLIMの今(朝日デジタル)

 

 

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2024年の厳冬期に聴くロ短調ミサ

2024-01-25 14:30:59 | 日記

今季最大級の寒波が来ていて、朝窓を開けたら当地においても数センチの雪が降り積もっていた。降った雪は強い北西の風に吹き飛ばされている。外はさぞや寒かろう。能登の被災地はどうなっているのだろう。ウクライナやロシヤの兵隊さんたちは塹壕の中で凍えているだろう。などと頭をよぎるのは「負」の映像ばかりだ。

朝5:00から放送されているNHKFM「古楽の楽しみ」は毎日聴いているわけではないが、今週はバッハの「ロ短調ミサ」が鈴木優人さんの解説で、五日間に分けて丁寧に放送されているので聴こうとしていたが、寒さのせいか酒のせいか最近目覚めが遅く、気が付いたら5:30をまわっていたなんてこともあり、すべて聴けていない。

そんなことをきっかけに、あらためてYoutubで検索にしてこの大作を改めて聴くことにした。Wikipediaが説明している通り、「ロ短調ミサ」は、「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」と並んでバッハの声楽曲の最高峰に位置される名曲で、演奏に2時間近くも要するという長大なミサ曲ながら、散りばめられた27曲の独唱や合唱曲はどれも珠玉のように美しく、バッハの緻密な数学的作曲技法やカトリックの深遠な教義の門外漢であっても、このミサ曲は聴く者に寄り添いながら天上に誘ってくれる。

さて、今日は誰の演奏で・・・とアップロードされたている楽曲をみてみたらカール・リヒターが1969年にディーセンクロスター教会で演奏した録画が「日本語字幕付き」さんのサイトからアップされていたので一気に聴いた。映像も音響も1960年代とは思えないほど高品質で、教会のすばらしい装飾美と併せてひさびさリヒターのバッハを満喫した。

(ただ、Youtubは有料だと広告を除外できる機能があるそうだが、いつも無料視聴者なので、演奏中に時々無配慮な広告が入るのにはシラケてしまい、その広告をいちいちスキップするのが面倒だ。ヒトがいい気持ちでいるところをズカズカ入り込んでくるその広告企業の商品を手にすることはないだろう。)

ああ、わが家のトイレの照明灯の隙間から階上の住人の台所排水管から漏れた水がボタボタと漏れてくる最難などもあって、新年早々「ことしは、たしかにわざわいのとしになるであろう。」とマイナス思考の日々を送っていたが、バッハ先生に「復活の力」をなにやらいただいた。厳冬期、季節の底でもあり、ウクライナやパレスチナでおきているイクサや能登の大地震など世界中で起きれいるテンサイという出来事も、もうそろそろ「奈落の底」達したと思い込みたい。

ロ短調ミサの第1曲と終曲は下記のとおりだ。

第1曲

Kyrie eleison.  ↓

主よ、あわれみたまえ

 

終曲 第27曲

Dona nobis pacem. ドナ ノビス パーチェム

われらに、平安を与えたまえ

 

 

「神さま、どうか奈落の底にある人々に救いと平安を与えたたまえ!」

と南十字座に十字架を描いて手を合わせようではないか。

 

Wikipedia ロ短調ミサ

 

 

 

カール・リヒター(1969年)で聴く「日本語字幕付きオペラ」さん提供のロ短調ミサ

 

 

   

 

 

 

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2024年の「月面X」さんが現れてくれたよ!

2024-01-19 17:26:46 | 日記

昨夜、予報はまったくの曇り空であるので諦めてはいたが、念のため19時30分頃に外をのぞいたら、薄い雲のヴェールが流れているものの、上弦の月が天頂から西にやや傾きつつ輝いていたので、あわててP950くんを三脚にセットして、手押しシャッターながら数枚のズーム写真をとった。

確認して見ると「月面X」がはっきりと浮き出ていた。新年初めての吉祥である。

① 能登半島震災

② 日航機と海保機の衝突炎上

③ まっちゃんらお笑い芸人と吉本興業の組織ぐるみ性加害報道

④ 自民犯罪者党に対する東京地検の腰抜け捜査

などなど、新年早々オイラにとって心晴れない日々が続いていたが、ほんのりとした幸福感が訪れた2024年1月18日の宵であった。

きっとJAXA探査機は月面に降りてくれるのだろう。二番目の福音を待つ。

 

 

 

 

 

     

        

     

     

     

 

     

                 2024年19:40ころ

 

 

 

 

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月面Xの夜だが期待できないので

2024-01-18 16:46:42 | 日記

今夜19時50分頃、2022年12月30日以来の好条件で「月面X」の観察ができる日だと天体観察手帳により教えられていた。

お月様が上弦の時に、月にかかる太陽の光の角度によって、月のクレーターの山頂付近がX状に浮き出る時があり、年の1度あるかないかの貴重な日だ。

昨年はチャンスに恵まれなかったので、晴れたらいいなと思っていたが、17時現在、空は厚い雲に覆われており、どうやら期待薄だ。

今年はチャンスはもう一度だけ。3月18日の午前0時10分とのこと。酔って寝てるかも。

ということで、2022年12月30日に買ったばかりのP950くんで撮影したファイルがあったので、もう一度Picasaで編集し、今日にブログに貼り付けて、「お月見」ならぬ「おえっくす見」といこうか。

さて、この20日に日本のJAXA探査機が月面着陸予定だとか。新年から浮かぬ事態ばかり生じているが、少しは明るいニュースをお月様からもたらしてほしい。おエックス様に成功を祈ろう。

 

 

 

 

     

 

 

     

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