三月の終わり青葉の森を歩く。今日は、日中20℃を越えて5月並みの気温だ。もちろんアウターなし、薄地のカッターシャツでも汗ばんできた。まずいことにハンカチもタオルも忘れたので、シャツの袖で汗をぬぐう。
顔にまとわりつく羽虫も出現している。三月なのに何かの間違いか。
小径の木製の小さな橋の真ん中に、ヤマドリの♂がまんまるになって昼寝をしていた。すかさずカメラを向けようとしたら察知してスタコラ藪の中に消えていった。さすが野生である。
「美しい」・・・・。ヤマドリを青葉の森でこんなにまじかに見るのは初めてだ。キジと同じように♂は真っ赤なトサカが美しい、羽色も黄金と言ってもいいくらいに神々しかった。写真を撮れなかったことは残念だが、あんな美しい奴があの森の住人かと思うと、なんだかうれしい。
どうして野鳥やチョウたちは♂が美しいのだろう。姿も声も目立つのはほとんどオスたち。
美しいものに魅かれない者はいない。♀を惹きつけるように神さまがこしらえたのだろう。そんなことを考えていたら、果たして人間界は野鳥や昆虫と真逆なのだろうか。よく分からないが、大谷翔平が化粧品のCMをこなして、彼を「美しい」と感じる男女を増やして、売り上げを伸ばしていることは間違いない。
森を歩くオイラは、♀であれ♂であれ美しいと思ったものの前で立ち止まり、被写体にレンズを向ける。美しいものは必ず何かを語りかけてくる。美しと思って魅かれるものに♂♀はない。美しいものを見ていると幸福になる。
日本国政府は、躊躇なくジェンダーフリーに舵を切るべきである。(いささか無理があるか)
2003年3月の終わりに出会った美しいものたち
ルリタテハさんの謎めいた瑠璃
タチツボスミレさんたちの優しいスミレ色
チョウジサクラさんですか
ミズキのチョコレートのお花
ショウジョウバカマさんの優しいピンク
カタクリたちはは、天女としか思えてなりません。
ルリシジミさんは美しい瑠璃色の表翅をみせてくれた
木の下闇に、ひっそりとキクザキイチゲさん
キタキチョウさん 枯れ葉に隠れていても分かるよね
まだ名前が分からない。生まれたばかりか、イトトンボの仲間。
2023年3月ありがとう、さようなら!