かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ずうっと張り出している太平洋高気圧

2022-06-26 07:10:30 | 日記

今週からの1週間、アプリ「登山天気」でいただく情報によると、関東から九州・南西諸島にかけて太平洋高気圧が大きく張り出していて、週の半ばごろまでは、北東北から北海道にかけてまだ低気圧、おそらく梅雨前線が走っているが、これも週の後半は消え去って、日本列島全体がもう太平洋高気圧に覆われる予想となっている。

今週向かおうとしている南アルプス方面は、山頂部でも晴れかくもり、週半ばからは大気の不安定も収まり、落雷のおそれもない。そしてなんと、標高3000mを超える北岳山頂付近でも、最高気温が15℃前後、最低気温が9℃前後と快適な夏山の雰囲気が漂っている。1000mにつき6℃の温度差として、下界は33℃前後と猛暑が続くことになり、日本アルプスは格好の避暑地となろう。

登山基地とするテン場には3泊ばかりの予約を入れたが、1週間ほど滞在して寝転んでいるだけでもいいのかもしれない。

心配なのは、あまり暖かすぎてキタダケソウさんが早めに萎れてしまわないかということ。北岳肩の小屋さんによると7月初旬まで観察できそうとあり、例年より残雪は多かったみたいだから、間に合ってくれることを願う。

梅雨期真っただ中で、期待していなかったお天気、うれしいことに裏切られた。であれば、この2年間、悪天のため山頂を断念した富士山山開きに足を向けてもよかったのかもしれないが、今年はキタダケソウさんが呼んでいるみたいだから、そちらに賭けてみようっと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ふるさとで命をつなぐものたち

2022-06-24 13:35:39 | 日記

青葉の森で生まれ育った野鳥のオオルリは、たとえ秋の訪れとともに遠いインドシナなどの南国に旅をしても、春の訪れとともに何千キロという大飛行の苦難を顧みず、ふるさとの青葉の森におおむねピンポイントで帰ってきて、(これは推測だが)親鳥たちは5年のという短い寿命のうちに同じパートナーと幾度かの子育てを体験し、前年に生まれた子供たちは、新たに縄張りをこさえて新しいパートナーを探すという試練に挑むことになるのだろう。

何かの図鑑で読んだが、オオルリの♂があの鮮やかな青い鳥になるには、1年以上を要すということで、あるいは1歳で恋をするということではないのかもしれないが、いずれにしても5年という天寿の間に、ふるさとで複数回の子育てを行いながら子孫を繁栄させていくのではないだろうか。

子育てのための巣を外敵から守るために、あんなに体を張って警戒・威嚇音を発する姿を見て、ふるさとや家族を命がけで守り抜くという姿勢をウクライナ兵と重ねるのは、やや牽強付会なのかもしれないが、あるいは帰郷と防衛は生物共通に備わった本能なのかもしれない。

青葉の森をふるさととして、誰から教えてもらうのではなく、本能の力でこの森で命をつないでいる仲間は、なにも野鳥だけではないのだろう。

青葉の森の小道を、この季節に歩いていると、チョウの仲間が花の周りを飛び交うのではなく、暗い茂みの周りをなにやら探しものでするかのように忙しく飛び回っているものや、草の上に長いこと留まってじっとして動かないものを目にした。

    

 

この黒いアゲハは、ミヤマカラスアゲハと目されるが、写真の「羽状・互生」の細長い葉を規則正しく広げていたが、この樹木の周りを盛んに舞っては、時々葉に止まるという行為を何度か繰り返し、またどこかに飛び去って行った。

      

この地味な黒色をした中型のチョウは、翅を広げてくれなかったが、翅裏の紋様からクロヒカゲと目されるが、しばらくクマザサの周りを舞っていて、ササの葉って、なんかすべすべした葉の表面なのだが、起用に止まってじっとしていた。

家に帰って、図鑑をひろげてミヤマカラスアゲハさんとクロヒカゲさんの説明を読んでいたら、「ああそうか」と合点がいった。

カラスザンショウはミヤマカラスアゲハさんの「食草」のひとつであって、クマザサはクロヒカゲさんの「食草」のひとつ。「食草」って、そう、成虫となったチョウが卵を産み落とし、孵化したケムシくんやアオムシさんたち幼虫の大事な食べ物を提供してくれる植物たちだ。

「そうか、あのミヤマカラスアゲハさんやクロヒカゲさんたちは、♀のチョウであって、卵を産みつける場所を探したり、あるいはもうその仕事は終わって、彼女たちのふるさとの草の匂いを嗅ぎながら、しずかに余生を送っているのかな」

そんな推定をしてみた。

しかし、図鑑を眺めると、チョウたちの仲間は、見事といっていいほど「食草」が種族ごとに異なり、どこかでいわゆる住み分けをしているようでもあり、それが一定の植物に集中しないことから植物たちの絶滅を防いでもいるし、あわせて一属の子孫を生きながらえさせているなと感じる。チョウというなかまにも人知を超えた知性が感じられる。

カラスザンショウなんかサンショウと同じミカンの仲間だが、この広い森で目たらやたらに生えている植物ではないし、生まれた場所とおなじ個体の草本だけに集中するとその個体は持たないだろうから、また別のミカンの仲間を探さなければならないだろうに、あの小さくか弱そうな生き物にどうしてそんな探知能力が備わっていたのだろう。謎である。

オオルリくんたちの5分の1ほどしか命の時間を与えられず、かつ、その多くの幼虫たちが野鳥たちに命を捧げてくれているチョウのなかまにも敬意を表しなければならない。

青葉の森をふるさとにする愛すべき生きものたちに教えられることは、日に日に増えていくようだが、知れば知ったで謎もまた増えていく。

 

        

 

ダイソーさんの110円マクロレンズで素敵な1枚が撮れました。小さな羽虫に花粉を提供して別の個体に運んでもらおうとするハルジョンさんのこちらも子孫繁栄のための知恵です。

 

チョウも、ヤチョウも、ハナも、ウクライナのヒトビトも、みんなみんな命を懸命につなごうとしている・・・。

 

 

 

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強いぞオオルリパパ!

2022-06-23 11:23:51 | 日記

10日ほど前、青葉の森を歩いているときに耳にした聞きなれない野鳥の声。姿を確認できなかったので、図鑑やネットでいろいろと調べたが、代表的なさえずり音に該当する野鳥は見つからなかった。ただ、オオルリの地鳴きというか、さえずり音とは異なる鳴き声、それも警戒音だとされている鳴き声によく似ていたので、100%の自信はなかったが、あれはたぶんオオルリ夫妻が、抱卵か子育て中のため、巣の近くを通るものに対する警戒ないし威嚇のための鳴き声ではないかと書き込んだ。

 

そしてきのう蒸し暑いが、少し涼しくなったので、あの鳴き声をきいた森の近くを歩いたら、また同じような鳴き声、それも前回同様、別方向から「ぴぃぴぃぴぃ・・・/ちぃちぃちぃ・・」といった二羽の声と思われる声が聴こえてきた。

 

しばらくじっとして息をひそめていると、「来た!」一羽の小鳥が暗い森から現れて枯れ枝のようなところに止まり、また「ぴぃぴぃぴぃ・・・」とけたたましく鳴きだし、奥の小暗い森の方角から、姿が見えないもう一羽が、「ちぃちぃちぃ・・」あるいは「じぃじぃじぃ」と呼応するかのように鳴いてきた。

曇り空のヒノキ林だったため、光量が不足して、40~50m離れた小鳥を双眼鏡で眺めても、G3Ⅹのファインダーで眺めても、ただちにその声の主を確認できなかったが、ピントが合わないながらも何枚か撮った静止画を撮影直後に背面モニターで確認したら、1枚だけオオルリの♂くんの青い背中と黒い首が確認できた。(下記の写真)

「やっぱオオルリの声でまちがいなかった。!」

そして、オイラがそのオオルリくんを見つめている間、その枝から立ち去ろうとせずに、ずうっと鳴いているので、

「やっぱ、オイラを警戒し、威嚇しているんだあ!」

「やっぱ、オオルリの♂君が大きい警戒・威嚇音を発し、たぶん卵を抱いている嫁さんが、反応して、お互いコミュニケーションを取り合いながら巣を守っているんだ!」

と理解した。あまりこのオオルリ夫妻にストレスを与えてはいけないと思いながら、おいらはその場所を静かに離れた。

それにしても、野鳥の中には交尾を済ませると、子育ては♀にまかせて家庭のことなどほったらかしにしているものもいるとは聞いたいるが、オオルリ夫妻のきずなの強さと体を張って懸命に警戒・威嚇音を発し続けるオオルリくんの強さには、ある種の感動を覚えずにはいられない。ますます、この青い鳥が好きになった。

(親の懸命さといえば、今の時期のカラスくんもけたたましいが、攻撃的であり、このまえ野草園で追っかけられ脅威を感じた)

ストレスを与えて申し訳ないが、もう少しあの場所を観察し続けて、この夏、彼らの可愛い子等の姿を見届けたいな。

 

 

   

ピンボケではあるが、たしかに羽の青さを確認できる。こころもち白い胸が汚れているのは、身をボロボロにしてまで

巣を守ろうとしている本気度のあらわれなのか。

 

 

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「北岳草も咲き始めあとは林道の開通を待つばかりです」と書き出しのあるブログ

2022-06-21 18:49:13 | 日記

梅雨に入り急激な気温上昇で、この二三日、熱中症のリスクを感じながら外出を躊躇し、なかば痴呆老人のようにボーっと暮らしていた。このところ、カムカムの影響もあったが、脳トレの一環として「中学英語の復習」に比較的熱心に取り組んでいて、まあ、家にいることも楽しいのだが、外出せんとセミの抜け殻状態ではある。

梅雨前線が列島南方に居座っていて、これから月末に向けてもあまり好天は期待できないのだが、「活発化」して大荒れにならない限り、あれほど「いいよ」といっていた6月の山に出かけない理由はない。

気になっていた、南アルプス北岳の「キタダケソウ」の開花状態だが、今年は東北ではあるが1週間程度花の開花が遅れているという実感があったので、「まだかな」という気分で、北岳関係者のHPなどをのぞいてみたら、この24日に営業を開始するという「北岳肩の小屋」のご主人が16日に書き込んだブログが「北岳も咲き始め、あとは林道の開通を待つばかりです・・」という書き出しで始まっていて、場所は不明だがキタダケソウ満開の写真が添えられていた。

こういう記事を見ると、もう焦らずにはいられない。甲府から登山基地の広河原までのバスも24日から運行する。

さっそく、高速バスの時間や、テント場の予約状況などを検索しながら、手帳にいつでも書き換え可能なようにシャープペンでスケジュールを書き込んでいく。日程は、アプリの「登山天気」、「気象協会二週間天気予報」などを閲覧し、大荒れ予想が出ない日を選択しよう。交通機関もテント場も、場合によってはエスケープとしての山小屋も平日なら余裕があるので、広河原スタート日は6月末の平日とし、予約は直前としよう。キタダケソウの開花時期はおそらく2週間前後、北岳一帯のでも雪どけが遅い斜面もあるだろうから6月末でも間に合うだろうと楽観している。

北岳肩の小屋ご主人のブログ

このブログには、親切にも「キタダケソウの見分け方 レクチャー」というコーナーもあるので、間違っても同じ場所に咲いている、同じキンポウゲ科のハクサンイチゲさんと間違わないように、写っていた写真が皆ハクサンイチゲとはならないように、しっかりレクチャーを受けて、両者の姿かたちを頭に焼けつけてからいこうぜ!

 

      

            これは、蔵王のハクサンイチゲさん

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野草園で遊ぶ

2022-06-18 10:53:12 | 日記

梅雨の晴れ間、梅雨冷からも解放されて、金曜日、ひと月ぶりに野草園の小道を歩く。むせるような夏日の直射日光を浴びながら屈んで立ち上がると、すこし立ち眩みを覚える。このところの不摂生、つまるところ飲みすぎによる内臓の不調か。これからの山歩きがあるから養生しないといけないと思いつつも・・・・

こないだ、ダイソーさんで購入した「スマートフォンレンズセット」のマクロレンズ(他に広角と魚眼がセット)をスマホのレンズに取りつけて少し遊んでみる。やはり三脚がないとピントの固定がむつかしいが、何枚も録って「下手な鉄砲も数うちゃ当たる」式で手持ちでやってみる。たかがスマホと100均というなかれ、面白いマクロ画像と美しいボケ味の世界を切りとることができる。花写真撮影に味方が増えた。

じつはこのマクロレンズ、こないだ青葉の森でためそうとクリップをレンズに取り付けようとしたところ、バネの力がつよく、指を滑らせた瞬間にクリップが弾けて、同時にレンズだけ外れて地面に吹き飛んだ。さいわい見つかって拾い上げたが、レンズの端っこが欠けてクリップにハマらなくなってしまったので、再購入した2代目くんである。110円だからすぐに買い替えができたが、さすがに脆弱なつくりなのでやさしく扱わないといけない。

さてと、これからのマクロ撮影だが、ただ面白い、きれいだだけに終わらせずにそれぞれの花がどうしてこのような姿で一族の生存を永らえさせようとしているのか、その「植物たちの英知」にすこしでも近づけたらいいなと思っている。そのためにも、養生しなければならない・・・。

  

    姿かたちの大好きなヤマオダマキの花   (G3Ⅹで撮影)

  

  ヤマオダマキの花の長い距は何のためにこんなに長いんだろう。

 ヤマボウシの花は受粉を済ませ、実を育てる時となった(G3Ⅹ)

コロナウィルスのような実というなかれ

  

ヨメナのおしべが次々と伸びているような、めしべはどこに?

ヤマグワの実の先端は宝石のようだ

どこにでも咲いている ニワゼキショウというなかれ とてもすてきだ!

アジサイの仲間たちも少しづつ色づいてきた(G3Ⅹ)

 

アジサイ仲間の八重のがく片

 

コアジサイの花

ウバユリのチョコ菓子のようなおしべ、めしべはどこだ?

ハルジオンのはなに小さなクモさんが来ていました

お名前調査中

 

ベンケイソウ科ホソバノイワベンケイの花にチョウがやってきました

翅裏のデザインからタテハチョウ科サトウラギンヒョウモン(またはヤマウラギンヒョウモン)

と思われます。♂♀不明(G3X)

 

 ラン科シランの美しい季節でもある

 

追伸

6/18㈯ 国際クライバーンピアノコンクールのFINALで熱演する米露の若者たちをLIVEで聴きながら

あらためてロシア為政者の愚かな行いを恥じ入る・・

 

 

 

 

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