かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ラスト富士は、弾丸・否・蝸牛(カタツムリ)登山で

2023-06-30 18:12:58 | 日記

「体力維持のバロメーターと山岳安全祈願のため、職を辞してからも山開きの日に合わせて毎年富士に登ろう!」と決意したのは何年前だっけ。冨士の樹海コースから7月1日に合わせて登頂した2018年ころか。そう遠い日ではなかったはずだが、2019年、2021年(2020はコロナで閉山)といずれも悪天候のため山頂を目の当たりにして敗退した。

富士吉田口山開き前日の6月30日は、どこの山小屋も空いているし、ほぼ毎年と言ってもいいくらい報道される7月1日に御来光を仰いで万歳する集団の一員に加わりたいというミーハー的我欲もあっての誓いだった。

が、誓いはあっという間に破られた。昨年は、「梅雨時はもういいや」とあきらめて9月になって未踏の須走コースから登り始めたが、これも悪天のため敗退した。五合目の山小屋に前泊し、御来光を目的にしない登山だったが。1日中雨が降っていたので、富士吉田五合目にトラバースして古道を下った。

昨年は、あの須走口を歩いたら冨士の全コースを歩いたことになるから卒業しようとでかけたのに悔いが残り、卒業を順延した。

それで、今年2023年になったのだが、報道でも明らかだが、今年はコロナ明けで国内、海外とも富士登山者が殺到する予想である。山小屋の収容人員を大幅に超える登山者が予想され、宿をとらないで五合目から登り始めるいわゆる「弾丸登山」が横行し、疲労や高山病、悪天による遭難などが心配されるとのことで、登山者数制限の話まで出ているという。

ちなみに、二三の山小屋の宿泊予約状況をネットで調べたら、7月初めを除いて8月いっぱいは、もうほとんど予約でいっぱいである。あのコロナの対策としてどこの山小屋も収容人員を半分近くに減らして、個室や隔壁ベッドなどの改造をほどこしたことも満室の原因だろう。

「弾丸登山」とは、五合目を日没以降に出発し、翌日午前4時過ぎの御来光に合わせて山頂に登り、そのまま不眠で下山してくるという、一種無謀な登山行為を言うのだろうが、今年は宿が取れないから「やむを得ず弾丸登山者」が大幅に増えて、登山道は先を進む者、へたばる者、座って眠る者などで押すな押すなの賑わいとなるのだろう。

こんな富士登山は御免こうむりたいが、オイラには卒業式となる須走登山道が残っているので、天気を見計らって少なくとも国内登山者が減っている8月末から閉山の9月10日までに挑むこととしたい。

そしてこの「弾丸登山」の汚名を着せられないように「蝸牛(カタツムリ)登山」方式で登ることにしたい。五合目から通常6,7時間の登りのコースだが、その倍の時間をかけてゆっくり登るのだ。

午後スタートし翌朝の御来光まで12,3時間をかけて、登ったり、写真を撮ったり、自然観察をしたり、道端の岩陰でツェルトを羽織りながら休んで月を愛でたり、仮眠をとったり、お湯を沸かしてお茶を飲んだり、カップ麺やスープを飲んだり、(気付けに少しお酒を‥内緒)しながらゆっくりと山頂を目指すのだ。

そして晴れていたら、お鉢巡りをし、また大好きな吉田古道や精進湖の樹海コースを1日かけてゆっくりと下って、最後の富士登山にゆっくりお別れをしよう。

アプリ「登山天気」によると、明日の富士山頂はは☂マーク。気温最低6度、最高8度と暖かい方だろうが、風はどうだろう。低気圧でも、運がよければ厚い雲海から御来光がのぼり、登山者らがバンザイと両手をあげるのだろう。(報道が楽しみ・・)

 

 

     

 

 

明日土曜日のNHKR1「石丸謙二郎の山カフェ」は、富士登山特集だとか。「山からおはよう」を聴きながら空想登山しようかな。

石丸謙二郎の山カフェ

 

      

 

 

 

 

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ハイドランジア 水の器

2023-06-28 19:26:18 | 日記

庭に、公園に、道端に紫陽花(アジサイ)が美しい。雨をもらうとさらに美しい。

水無月の雨の季節には、愁いをおびたアジサイ色が似合うから美しい。

じつはアジサイ色という色はない。アジサイの別名が「七変化」ということから、アジサイの花とがくは成

と光の具合により白と黄と緑、青と紫の色合いとさまざまに変化するが、美しいと感じるアジサイ色には

日本語だと、「そら色」・「ふじ色」・「すみれ色」・「ききょう色」・「りんどう色」・「みず色」で、

日本人の好む青~紫系の色合いなのだろう。

きのう今日と雨が降っている。 アジサイの花にも、がくにも、葉にも雨のしずくがまた美しい。

英語でアジサイを何ていうんだろう。分からないから調べたら「hydrangea・ハイドランジア」というそう

な。「hydoro‐」は水、「ange」は器、「水の器」ということだ。

アジサイは、西洋でも雨を受ける花なのだろうか。とても美しい名だと思う。

この青~紫好みは、何も日本人だけではなく世界共通か。

それはいいのだが、ちょっと待った。アジサイは漢字で「紫陽花」。雨や水とは真逆の太陽という字が入

る。誰もが雨季の花だと思うのだが、なぜ「陽」を当てたのか、・・・・・変だ。

 

 

 

      

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子等はキラめいて、親たちはボロボロの衣をまとう

2023-06-26 19:12:11 | 日記

青葉の森歩きの主目的はバードウォッチングなのだが、梅雨空の薄暗い鬱蒼とした落葉林ではなかなか姿をみせてくれない。今日も、キビタキくんの甲高い声に誘われて、まるで枯れ木のように小道に立ち止まって何分もじっとしていたのだが、あの宝石のような姿を現してくれなかった。

こう蒸し暑くなっては歩く人も激減したせいもあるかもしれないが、この季節なんどもクモの巣を払ったり、衣服や顔にクモの糸を絡ませたりしながら歩く。不快ではあるが、せっかく早起きして美しい罠をつくりあげたクモさんたちに「すみません・・」という気持ちにもなる。彼らのお腹の中にもうクモの糸の原料が残っていなかったら死活問題なのだろう。「小径やけものみちには張らない方がいいよ」とアドバイスしたくもなる。

開きだしたトリアシショウマの花の穂の先に若い草色のクモさんがクモの巣作りを始めている。そのすぐ近くの草むらには、数センチにも満たないカマキリの幼子が草の葉にじっとしている。アブラムシなどの極小昆虫を狙っているのだろうか、あのカサカサの卵からかえった数百匹の幼虫から、何度かの脱皮を繰り返して人生を全うするのはほんの数匹とのことであり、「ガンバレよ~」と声をかけたい。

 

     

     

 

近くに、翅をボロボロにしたヒメウラナミジャノメの♂だろうか、かれも葉っぱにじっとしている。クモの巣や天敵やオス同士との艱難辛苦をくぐりぬけて、そのようなボロボロの衣服となってしまったのだろうか。でも「やることやっていきのびたぜよ」とでもいいたいのだろうか、泰然自若としていている。この時季、チョウの♂♀ともボロ服をまとった者が目立つが、もうそんなに蜜を求めて飛び回る必要もないのだろう。あとは、ゆっくり天寿を全うしてほしい。

     

 

いつもの空き地には、生まれたてだろうか、しっかりした翅のチョウたちが蜜を求めて花に寄っている。まるで新調したようなキラキラのお洋服と見た。花の近くには、クモの巣の罠も多いので、引っかからないように祈りたいが、クモの巣を見てると意外とチョウたちはかかっていないようなので、なにかしらの罠抜けの特技を持っているのだろう。

 

     

 

      

 

もうそんな生きものたちを観察していると、バードウォッチングなどいいやという感覚にもなって、汗をぬぐいながら家路につく。

 

ヤブムラサキの花のあとに、同じシソ科の仲間のムラサキシキブの小さな花が咲いている。まるで、子供向けにデコレートされた洋菓子のような小さな花たち。秋には、宝石のようなムラサキの実をたくさんつけるのだろう。

      

 

      

 

オカトラノオやトリアシショウマの白い花たちが風に揺れている。そろそろ、ニイニイの声を聴きたい思っていたびだが、今日はあの高周波は耳に入らなかった。

 

 

 

     

 

     

 

     

             三枚ともサクラソウ科オカトラノオ

 

 

      

           ユキノシタ科トリアシショウマの花の始まり

 

 

 

 

 

 

 

 

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 Lucy In The Sky With Diamonds を宇宙で聴くもの・とき

2023-06-23 17:02:37 | 日記

深海約4000mの沈没船タイタニックへの探査船の遭難事故には、人類は、いまだに、たったの4000m程度の深海の行き来にも相当のリスクを負っていること、よく考えれば当たり前だが、地球にも電波の届かない世界が存在し遭難者の位置確認さえままならないことを教えられた。

NHKプラスで配信中の【映像の世紀バタフライエフェクト・ビートルズ革命「青の時代」そしてルーシーは宇宙に行く】を視聴。

バタフライエフェクトとは、初めて接する片仮名だが、Wikipediaで調べると「力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化がなかった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象」だとのことであるが、なんとなくしか分からない。

番組は、1962年のビートルズの結成が世界中の力学系に大きな変革をもたらしたこと、具体的には、英国を発祥とした「西側の音楽」のエネルギーが冷戦時代のソ連圏の若者にまで影響を及ばし、やがて訪れるソ連崩壊のエネルギーにもなったことを主要なテーマとしたようだ。

それがなんで「そしてルーシーは宇宙に行く」という副題と結びついているかは1回視聴しただけではよく理解できないが、ルーシーという化石原人の名前を付された探査船が2021年に米国で打ち上げられ、木星軌道を漂う「木星の子供たち」と呼ばれるトロヤ惑星群の探査に向かっているということである。(宇宙では気が遠くなるまで遠くに電波が届くというのに、地球では海の底に電波が届かないというのは文科系のオイラには理解できない。)

なんでも300数十万年まえの人類の祖先を発見した考古学者が発見時にビートルズの名曲「Lucy In The Sky With Diamonds」のカセットを聴いていたことつながりで、太陽系誕生の化石ともいえるトロヤ惑星群の探査船をルーシーと名付けたということであり、そのルーシーつながりで探査船には4人のメンバーのメッセージも搭載されているとのこと。(あのボイジャーにグレングールドのバッハやビートルズの音楽が搭載させられているのとおなじ発想だろう。)

ボイジャーは地球に戻らない旅を続けているが、ルーシーは地球に戻ってくる。ただし、番組のナレーションを聞いて耳を疑った。「ルーシーが何百年、何千年のあと戻ってきたころの地球はどうなったているのだろうか」と。ネットではルーシーの帰還は何十万年後だとも・・・・・。

その間に誰か、あるいは未来の人類、異星人がルーシーを回収し、ビートルズのメッセージを読んで、何を感ずるのか。

番組はそんな感じで結んでいたが、歌詞の内容はまるで訳の分からないハッピーな世界だ。(違法薬物とされるLSDのせいなのかも)

「あの頃の地球には確かに天国や浄土なる世界が存在したのだ」と、そのころの考古学者がのたまうのかもしれない。

いつ、どこで、だれが、ルーシーと出会うのだろう。

Astoropiから

 

     

 

     

 

     

以上NHK番組の映像から拝借

 

bestLyrics さんのYoutube

 

 

 

 

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宴のあと、木の実のふくらむころ

2023-06-19 19:13:11 | 日記

入梅の雨模様が続いたこともあって、青葉の森の観察は1週間ほどご無沙汰した。

その間に、開花と満開を楽しみにしていた落葉低木のヤブムラサキの花はおおむね終わりを迎えていた。

花をつぼみの頃から包んでいた産毛のような毛がたくさん生えたやわらかなガクだけが美しい花びらのように残っていた。

受精したものは黒い核のような芯を携えていたが、縁薄く受精しなかった純白のガク片は少し触れただけで地上に雪のように落ちて行った。雨が続いて、ハチたちが余りやってこなかったのだろうか。

ヤブムラサキの隣に生えているエゴノキは五月晴れが続いた頃に受精したのだろうか、たくさんの白いしずくのような実を膨らませていた。木の実の候補生とでも表現したらいいのだろうか。このしずくのような木の実の候補生たちは、秋の頃にはまんまるな白い実となって野鳥たちを喜ばせるはずだ。

彼らのほかにも、森にはオトコヨウゾメ、キブシ、ヒメコウゾ、ガマズミたちがそれぞれの神様がくれた個性で木の実の候補生を膨らませ始めている。

木の花たちの宴のような短い季節を楽しんだ後に、木の実を観察することは、なにか無事に生まれた子供の成長を見守るようで楽しい。彼らの誰かがまた、種となって、苗となって、命をリレーしていくのだろうから、大げさな言い方だが、木の花と実や種を観察することは永遠を望むような安らぎを感じる。

今日も盛んにキビタキくんがさえずっていてくれたが、姿を認めず。オオルリくん、サンコウチョウくんは声さえ届かず。

野鳥観察には、早朝や夕方の方がいいのだろうが、今日は山道の真ん中におそらくクマだろう、大きなフンを見つけた。フンは消化されない木の実のタネがいっぱいだった。

昨日の早朝、県北の加美町で野鳥観察の青年がクマに襲われたとの報道。朝夕の観察はやめとこう。

 

   

ヤブムラサキの花の終わるころ

 

 

   

ヤブムラサキの産毛のようながく片だろうか

 

   

オトコヨウゾメ

   

オトコヨウゾメ 真っ赤な実になるという

   

整然として美しいヒメコウゾの実の候補生たち

 

   

ブドウの房のようにたわわな、あの早春のキブシ

 

   

ガマズミもまんまる真っ赤な実になるはずだ

 

   

エゴノキの実の候補生はツルのクチバシのようだ

 

   

やや白さを帯びてきたエゴノキのこどもたち

 

   

ヤブムラサキの仲間のムラサキシキブ(なんと高貴なお名前)の花はこれからで楽しみだ

 

   

アジサイの仲間ノリウツギだろうか 

   

白い花は装飾花で人寄せパンダの役割  真ん中の両性花たちの開花はこれからか

 

   

地上では、シソ科のミヤマタムラソウだろうか、薄い紫を帯びた白が美しい

別名ケナツノタムラソウというそうだ

その名のとおり可愛いオケケが生えているよ

 

    

    クロヒカゲの裏翅と触覚のオレンジ色が素敵だ 

    食草のササにとまっているから♀に違いない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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