「おふくろさん」問題で渦中の森進一がステージ上で、人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、そして三つ目がまさか。離婚やC型肝炎、そして今回の問題で3年連続してまさかになってしまったといい、ファンの同情を誘ったとか。そして歌った歌が襟裳岬だった。♪襟裳の春はなにもない春です♪早くなにもない春が来るよう、頑張っていきたいと結んだらしい。
自虐ネタでステージを盛り上げるあたり、すごい芸人魂と感じないこともない。自身のことで振り返ってみるとまさかは少なくとも5回はあったような気がする。若い時のまさかは気力、体力ともに充実している時でもあり、挽回やリカバリーも出来る。年齢を重ねた後のまさかは上り坂で消耗していることもあり、なかなか回復できないようで時間もかかる。これからは転ばぬ先の杖でまさかを極力回避できるようにしなくてはいけないと思わなくもない。
2年前まさかで職場とは直接関係のない別組織に出向することになった。ずいぶん途惑いも感じながら過ごしてきたが、このことなどはまさかには値しない出来事の内に入る。これからもなにもない春ばかりではないだろう。思い通りにいかないことも人生と受け入れる器量も持ち合わせていたいものだとつくづく感じる。
こうして書くとまさかはつらいことばかりになってしまうが、肯定的で喜べるまさかもある。喜べるまさかは心の持ち方や考え方で自分でつくり出せる一面もありそう。喜べるまさかをたくさんつくらんといかんなあ!