ヴァイオリンとフルートのRio

ヴァイオリンとフルートに取り組んでいます。

ヴァイオリン協奏曲(Beethoven)

2010年11月14日 05時56分42秒 | ヴァイオリン
 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、例えば、メンデルスゾーンのものと比べると、いろいろと特徴があります。

 まず、曲の長さですが、手許のCDでは演奏時間が約45分、メンデルスゾーンの約25分に比べると格段に長く、交響曲「田園」並みの長い曲です。交響曲と言えば、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、ソロヴァイオリンとオーケストラのための交響曲のようにも思えます。メンデルスゾーンの場合には、ソロが目立つように作られていると思います。

 あまりぱっとしない感じもする前奏が3分くらい続いて、やっとソロヴァイオリンが上昇を開始して始まります。ソロ奏者も待ちくたびれるでしょう。初めて聞くと、この前奏は長く感じますね。メンデルスゾーンではご承知のように、ごく短い序奏のみでヴァイオリンのソロが始まります。

 第2楽章のゆったりした感じはベートーヴェンならではですが、メンデルスゾーンにあるような甘美さには乏しそうです。第3楽章に関しては、ステージでの盛り上がりは、メンデルスゾーンの方が勝りそうですね。全体的に見て、メンデルスゾーンのものは旋律的、ベートーヴェンのものは和声的と言われるそうですが、頷ける気がします。

 ベートーヴェンにしては旋律がきれいでも、メンデルスゾーンにはかないません。でも、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は地味でありながら、じっくり噛みしめると、とても味わいがあるというのが最大の特徴です。

 演奏についてですが、メンデルスゾーンの場合は誰が弾いてもそれなりに聞けますが、ベートーヴェンの場合にはつい大家のものを聞きたくなります。

 CDでよく聞くのは(1)オイストラフとクリュイタンスのもので、ソロやオーケストラのそれぞれの意味がよく活かされていると思います。もう少し新しい録音で(2)スターンと小澤のものを持っています。スターンの真面目な力のこもった演奏が聞けます。もう一つ、(3)シゲティとドラティのものは、ヴァイオリンの音のせいかも知れませんが、独特の厳しい雰囲気を持っています。TV放送で見たシェリングの演奏もとても良かったと思います。

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コメント
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