ヴァイオリンとフルートのRio

ヴァイオリンとフルートに取り組んでいます。

死刑制度と裁判員裁判

2010年11月03日 05時30分00秒 | その他
 裁判員が死刑の結論を下すかどうか注目された「耳かき店員殺害」の事件の裁判で、無期懲役の地裁判決がなされました。

 冒頭から脱線しますが、押尾学の事件もこの事件も、事件に至った状況が、どうも普通の社会の出来事とは違うような気がします。

 本題についてですが、理系出身の私は、法学概論の講義しか受けて居りませんので、法律について深く語る資格はありませんが、死刑制度が存在する以上、裁判員が死刑の結論に関与することがおかしいとは思いません。審理は慎重に行なわれるでしょうし、上級審もあるからです。

 死刑制度に反対する人が多いし、世界的な潮流は死刑制度の廃止に向かっていることは承知しています。それ自体に反対するものではありません。反対運動も大いに行うべきでしょう。

 死刑制度に反対の理由は、察するに、法律の名を借りた殺人は行なうべきではない、あるいは誤審により死刑が執行されたら取り返しがつかない等でしょう。肯定論としては、遺族感情の考慮や重大犯罪の抑制につながるということでしょうか。

 ここで私の知人A氏の例ですが、実兄Bさんが殺害され、別の殺人の犯人XがどうやらBさんの殺害犯らしいというケースがあります。XはBさん殺害を自供すると、2人を殺害したことになり、死刑の求刑が確実なために自供しません。しかし、Xには一応の動機があり、状況証拠からもBさん殺害の可能性は高いようです。

 この場合、Xが一人の殺害で裁かれれば有期刑で済むので、A氏の遺族としての感情は何ら癒されません。仮に死刑になれば、Bさん殺害についての真相が明らかにならない不満は残っても、A氏は多少の溜飲を下げることができるでしょう。

 万一、A氏が釈放後のXに危害を加えれば犯罪行為になりますから、こう言う点を踏まえれば、刑罰には、国家に遺族に代わって制裁を課して貰うと言う側面もあると思います。応報刑的な考えが強まるのは好ましくないとしても、家族係累を殺された人の立場からすれば、死刑制度が無くなる、1人を殺しただけでは死刑にならないというのは納得が行かないでしょう。

 死刑制度は存続、しかし、運用は慎重にという、一種、必要悪の状態は当面続くでしょう。

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Haydnのおすすめ交響曲

2010年11月02日 05時30分00秒 | 音楽
 ハイドンの交響曲としては、「時計」や「軍隊」を含むザロモン交響曲や、その他の名前の付いたものがよく知られていますが、これらは104番まである彼の交響曲の一部に過ぎません。昔は交響曲全集のレコードさえありませんでしたが、アンタル・ドラティと言う指揮者が全集の録音を行なって以来、レコードやCDも出回るようになりました。

 だいぶ以前に、ハイドンの交響曲全曲をNHK-FMで放送した際にエアチェックして聴いたことがあります。大半のものはアンタル・ドラティ指揮のもので、一部がネヴィル・マリナー指揮、第93番以降はプラハ室内管弦楽団のものでした。

 それぞれの曲については、聴き直して感想も書いてみたいと思いますが、それには時間がかなりかかりそうです。当時、エアチェックの際に印を付けておきましたので、まずはそれをご紹介しようと思います。気に入ったものには〇、特に気に入ったものには◎を付けてあります。勿論、個人的な主観に基づくものですから、異論はあろうかと思います。ザロモンセットなどの後期のものには、当時あまり印を付けなかったようです。素人受けする選曲のご参考に、あるいは、ハイドンをいろいろ聴いてみたいと思う方のご参考になれば幸いです。

 ハイドンの交響曲は、いずれも、うわべの美しさだけを求めたものではないために、幾分硬さもありますが、格調の高いよく整ったものばかりです。

◎印のもの
 6「朝」、11、26「嘆き」、27、40、44「悲しみ」、49「受難」、63「ラ・ロクスラーヌ」、73、77、および80

〇印のもの
 9、12、13、17、22、29、31、33、34、36、37、38、39、42、45「告別」、51、52、53「帝国」、54、55「校長先生」、58、59、61、64、67、68、71、72、74、75、83、85「王妃」、91、92「オックスフォード」、95、100「軍隊」、および101「時計」

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ヴァイオリン協奏曲(Mendelssohn)

2010年11月01日 05時30分00秒 | 音楽
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調についてです。

 レコードやCDでよく知られているヴァイオリン協奏曲として、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーの作品が挙げられますが、最も華やかで親しみやすいのが、メンデルスゾーンのこの曲だと思います。旋律の美しさのためでしょうか。

 第1楽章では、前奏に続いて登場する第1主題が、短調でありながらも決して詠嘆調ではなく、甘美で華やかなものです。

 第2楽章は、前の楽章から切れ目なく続きますが、一転して穏やかな旋律になっています。子の冒頭部分は、初心者でも真似くらい出来そうです。

 第3楽章も第2楽章から続いて演奏され、ソロヴァイオリンが活躍して盛り上がる部分ですが、私がこの楽章の一部でも弾けるようになるのは何年先のことやら。

 このヴァイオリン協奏曲では、カデンツァがヴァイオリニストに任されてなく、作曲者が用意しています。器楽奏者は、音楽教育を受ける段階で作曲も学んでいるので、カデンツァを作曲することは出来る筈ですが、聴いていてピンと来ないカデンツァもあります。曲によっては、後世の作曲家が作ったり、史上有名な演奏家が作ったものを使うことがあるそうです。

 レコード時代には、オイストラッフ(ソロ)とオーマンディ(指揮)のものを25cmLPで持っていましたが、同じ音源のCDに買い替えました。いずれも、メンデルスゾーン単独の収録です。美音で知られたエルマンのものも買いましたが、あまり感心できませんでした。比較的新しいものとしては、チョン・キョンファ、ナージャ・ソレルノ=ソネンバーグの両人のCDを持っています。後者は期待に反して常識的な演奏です。

 よく聴くのは、オイストラッフのもので、華美に流れず、このヴァイオリニストの福々しい表情からも感じられるように暖かみのあるもので、曲想をよく活かしていると思います。

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