レンゲソウ;蓮華草;紫雲英;げんげ(マメ科)。花言葉は、感化、私の苦しみを和らげる。二年草で、田や野原に咲きあふれる紅紫色の蝶形の小花で、輪状に咲くさまが蓮華に似ているので、紫雲英(漢名)とも呼ばれ、緑肥として田に栽培される有り様は、紫雲が低くたなびくように咲く様子を紫雲英とも呼ばれる。中国から渡来した。根に根瘤バクテリアを有し、窒素を貯えているから緑肥として植えられたが、野生化もしている。しかし近年は化学肥料の発達で、紫雲英田は見掛ける事が少なくなつた。私が見たのは、母の故郷鳥取県で昭和15年4月、修学旅行の途中の列車の中から見た景色であった。「とぶ鮒を紫雲英の中に抑えけり 水原秋桜子」「げんげ田や花咲く前の深みどり 五十崎古郷」「やわらかに萎えたる花やげんげ束 星野立子」「頭悪き日やげんげ田に牛あばれ 西東三鬼」「吉野郷雲ふかく紫雲英いまだなり 黒木野雨」「げんげ田に睡気ももよはす藁塚二つ 青柳志解樹」「げんげ野ゆく足の咲きまで明るくて 菖蒲あや」「おほらかに山臥す紫雲英田の牛も 石田波郷」。(蓮華田は 祝て咲けり 修学旅行 ケイスケ)