心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
マウス画・絵及び文章の著作権は このブログ作者(けい)にあります。

何をしていたっけ

2015年05月19日 | 母のこと
母のところに行ったら ベッドに腰掛けて 冬服を畳んで整理していた。
雨降りの今日、居間の鴨居に洗濯ものがたくさん ハンガーにぶらぶらぶら下がっていた。
「母さん こんなに洗濯したの?」
「昨日の夜 9時までかかって伸ばして つりさげたよ」
母の洗濯は 出来上がった洗濯ものを クッションや自分の腿の上に置き、手で時間をかけてついた皺を伸ばすことから始まる。この一手間が 乾いた後の皺の少なさにつながると言って 毎回不自由な手で行う。人の何倍もの時間をかけて干すのだ。
「わたしが来たときに洗濯するのに・・・」
というと こうして時間をかけても自分でやることがまだ出来るという満足感を味わいたいのだそうだ。何か仕事がある、今日はこれをやる、そういったものがあるだけで充実感を持てるという。
痛みが出ると大変なのになと思うが、母のやりたいことを禁止すると それもまたストレスになってしまうことだろう。

そして母がクッションの上のセーターを指差して言った。
「ほら、このセーター 今日の午前中に洗濯機で洗わないで 汚れた部分を手でつまみ洗いして、それからトントンと叩いてやったんだよ。もう乾いていると思うけど。30分以上もかかってしまったよ」
すでにクッションの上のセーターは乾いていて 綺麗になっている。
「母さん よくやるなぁ」
そう言って 夕飯の支度にとりかかった。

台所にわたしが立っていると 必ずといっていいほどそばにやってきてテーブルの上に手を置いて話しかける。今日もそうだった。あれこれととりとめないことを話していたら、急に母が
「さっき お前が今日は母さん何してた?って聞いただろ?あれを聞いて ずっと考えていたんだよ」
「で 何していたの?」
「それが・・・何をしてたか さっぱりわからないんだよ。11時にベッドに横になったのはわかるけど」
「玄関に座って外を見ていたとか?」
「うん それもやった。新聞を取りに行きながら 風除室の椅子に座って30分くらい外を見ていたけど、それでも11時までにはまだ時間があるし。一体寝る前に何やっていたんだっけ?」
と わたしの方を見る。
「わたしに聞いたって わかるわけないよ」
「・・・う~ん」

この頃 母は忘れっぽくなっていることを心配する。年相応のリアクションだと激励?してあげるのだが、今日はいくら考えても思いだせなかったらしい。
夕飯の支度が整って トレイにおかずを乗せていた そのとき。
居間にいた母が突然 素っ頓狂な声で
「あーー!!わかった!このセーターの汚れを落としていたんだった!」
と晴れ晴れとした顔で言った。
なんだ それってわたしが入っていったときに教えてくれたことじゃないの。何をしていたかというより、わたしに教えたことを忘れていたってことじゃないの?
だんだんその日にしたことを覚えているのが大変になっていくだろうな。それでも母はなんとか認知症にならないようにと あれこれ考え行動しているようだ。ひとりでいる時間が多くなると、やっぱり不安も出てくるだろうし、話相手がいるということが 母のような年代には大切なことなんだと毎回思ってしまう。もう少し 母と一緒の時間を作らなくちゃ。

ようやく少し

2015年05月19日 | ほんのすこし
ゴールデンウィークが終わり、五月の半ば過ぎから ようやく本腰を入れてやりたいことに臨んできました。スケジュールというか 計画を冷蔵庫に貼りだして(冷蔵庫っていうところが・・・一番目につきやすいもので)、一つ一つクリアしていくようにしました。
五月中にやらなくてはならないことの一つは 予定より早めに出来上がり もうこれでお終いにしよう!と決めましたし。期限が差し迫っていた更新手続きも あっけないほど簡単に手続きができました。行くまではあぁでもない こうでもないといらぬ心配をして ストレスがたまっていたのですが(笑)

そして 貼りだしていたことの中の一つ。7月までにやり遂げたいことの大体が 仕上がりました。後は 細かい部分を修正したり おかしなところは無いかと 目を皿のようにして見ていきたいと思います。
ずっと前から 温めていたものでした。でも 当初考えていたものとは違った形になりました。いつも そうです。途中から替えてしまうことが私の場合は多いのです。

同時進行で もう一つ 書きかけているものがありますが、それはまだまだ。これからあれこれと考えていかなくてはなりません。何度も読み返し 不自然な個所を見つけると最初に戻って 修正。その繰り返し。
想像だとはいえ 現実からかけ離れたものでもない場合は 頭の中で葛藤があって、その葛藤とのいざこざで前に進めないことがあります。今日 一応 最後まで仕上がった気がするものは 多分これから読み返すと あちこち不備があって また大きく修正するなんてこともあるかもしれません。でも ある程度の形になり 印刷してみると、少しだけ「やったあ!」感が生まれてきます。(きっと読み返してがっくりきて また修正・・・)
書き始めるまでは なんとなくテレビの前にいても落ち着かなく それでいて何をするでもなく、文字として出てくるわけでもなく うろうろとまるでクマが部屋の中をうろついているようにしていました。
書き始めて やがて詰まって。また 離れて。寝ていて思いだして 寝ていられずに起き出して。だからといって続きが出てくるわけでもなく。その繰り返し。

それでも書いてみたいことがあるということはいいものだなぁと思っています。
わたしの中の思いを言葉として出していけたら・・・そこで動いている人々が生き生きとしていたら・・・稚拙でぎこちないと言われても 書きあげたという気持ちは何度味わってもいいものです。それが例え評価に値するものでなくても わたしだけのたった一つのものがここにある、その喜びは何物にも代えがたいです。
さて、これからどうしたものか。
修正に取り掛かるか 別のものに手をつけるか・・・こんなことで悩むのもまた楽し♪