心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
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ドイツ中心に活躍している地元出身のマリンバ奏者

2025年03月07日 | ほんのすこし
昨日は録画していた先週の土曜日に放映された『グッと!地球便』を見た。
読売テレビなので、もしかしたら特別に放映されたのかもしれない。
というのもその日の内容が地元出身のマリンバ奏者とお母さんをつなぐ内容だったからだ。
いつもこの番組が放映されているわけではないということだ。たまたま土曜日の地元紙のテレビ欄で紹介されていたので、地元の県だけで放映されたのかもしれない。
すぐに録画予約しておいた。単発の番組はつい時間を忘れて見逃すことも多いので、たいてい見たいものは録画予約しておく。

予約しておいて良かった! 本当にそう思えた。

実際には1月19日に放映されたようだ。
詳しい内容はリンク先で。

布谷史人さん、もう40代になった。日本に戻ってきたタイミングで国内でも何カ所かコンサートを開催している。地元でも何度か開催。わたしは地元会場に二回足を運んだ。初めて目にしたときは驚きを隠せなかった。マリンバといえば、小学生のときの音楽教室でアンサンブルを体育館で聴いた以来だった。あのときの印象とは全く違っていて、音色も演奏も圧倒されてしまった。

番組のスタッフが布谷さんのドイツの居宅を訪問している。部屋の真ん中にマリンバが収まり、その隣にある上にまである棚には数々のマリンバのバチ(正式な名前は?)があって、それぞれに音色が違うらしい。中身の金属によっても音が違い、またそれを覆う毛糸みたいなものによっても音の違いが出るという。
知らなかったことだらけだ。しかもマリンバは持ち込み撤収が解体作業で成り立っている。いつもそれをひとりで12個のパーツに分けて運んで組み立てているという。
なんという労力だろうか。身一つで会場に行く、というわけにはいかないのだ。

ドイツの大きな教会での演奏、パイプオルガンとの共演、最後は総立ちの聴衆。耳の肥えた聴衆にも響く演奏だった。大きな会場でのコンサートもすごいが、教会に鳴り響く居心地の良い音もまた格別だなと思った。

マリンバは他の楽器と違ってなかなかオファーが来にくいという。だからドイツの大学でマリンバ講師として生計を立てている。受講生に教えている姿もまた楽しそうだった。遠く日本から離れて「死ぬまで講師を続けることができる」という今の状態に少しは安心できるものがあるようだ。

一度もドイツに行ったことのないお母さんが布谷さんにあてて届けてもらったものは、初めて地元開催したときの(アメリカに行く前)チラシと手紙だった。亡くなったお父さんが一度もコンサート会場の中に入らず、チケットカウンターにいたこと、そのことがずっと気になっていた布谷さん。でも、お母さんはちゃんと分かっていて、一緒にポスター配りしたお父さんのことを教えている。息子の成長ぶりを応援したい、その気持ちがあっただろう。アメリカまで行くという寂しさと「がんばれ!」という励ましの気持ちがあっただろう。
「見ると泣くから会場に入らなかったんだよ」というお母さんの言葉に思わずわたしももらい泣き。

地元コンサート会場では演奏する姿は見れてもその手元まではわからない。4本のバチがどのように動いているのか、それがどんな音になっているのか、少しだけ見せてくれた。あんな風に自在に操るまで一体どのくらいの時間があったのか。アメリカでは部屋代を払うのも大変な時期があったという。

今までの苦労が少しずつマリンバの鍵盤からこぼれ落ちて、やがて澄んだ美しい音色が辺り一面に広がっていく。
布谷さん、これからも美しい音を聴かせてください。
地元に戻ったらまたコンサート開催してくださいね。待ってます♫



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