渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

世界チャンピオン ヤーノ・サーリネン

2021年10月19日 | open


人類史上初めてハングスタイルでの
膝擦り走法を始めた世界チャンピオ
ンのヤーノ・サーリネン。

ヤーノはWGP250世界チャンピオン
となった翌年の1973年5月、WGP
イタリア戦で12台の多重クラッシュ
に遭う。
1周目にトップのパゾリーニがオイル
に乗って転倒し、2位につけていた
チャンピオンは避けられず巻き込ま
れて転倒、2台が持つれながら、高速
のまま防護壁に激突した。
3位にいた金谷選手も転倒でマシン
炎上。その直後に9台が突っ込み12
台クラッシュの大惨事となった。
その事故場から自力で離れられたの
は1のみという大事故だった。
トップの二人は即死した。
ヤーノ・サーリネンは頭部が無くなっ
ていた。

「モンツァの悲劇」は、250の前に
行なわれた350のレースで、オイル
が散った路面をレース主催者が掃除
したりの安全対策を取らなかった事
が原因だったと多くの現場を知る関
係者の証言がある。
世界チャンピオンとトップライダー
のレース中の死亡。
そして、多くのライダーの負傷。
とてつもない衝撃が全世界に走った。
これ以降、クローズドコースでは、
本レースの前に下見周回をするサイ
ティングラップが導入されるように
なった。

これまで、多くのレーシングライダー
がロードレースにより死亡している。
クローズドコースでもそうだが、世界
一古いロードレースである英国領マン
島でのTT(ツーリストトロフィー)レー
スでは、毎年のように死亡者が出てい
る。
これまで240数名がマン島TTレース
死亡した。
ロードレースは「安全な」スポーツ
ではない。

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