【37回目、山車が“舞台回し”を披露】
三重県亀山市の旧東海道関宿街道一帯で11月3日「東海道関宿街道まつり」が開かれた。今年で37回目。「宿場大行列」をはじめ盛り沢山のイベントが用意され、好天に恵まれたこともあって多くの観光客でにぎわった。
行列は午前10時すぎ「三味線道中」を先頭に関宿の東側の入り口「東の追分」を出発、一休さんに因んで小学生が小坊主姿に扮した「子ども時代行列」、公演が近い亀山ミュージカルの「まほろばの夢~新ヤマトタケル」、「関ふれあい音頭」の手踊りと続いた。
その後に続くのは地元で歌い継がれてきた「正調鈴鹿馬子唄」、そして「時代行列」。馬子唄の馬は遠目からは実物と思わせる出来映え。「本物?」と聞く小さな子どもに「そう。近づくとかまれるよ」と親が答え、笑いが広がる一幕もあった。
行列のトリを務めたのは「木崎の山車(やま)」。関にはこの木崎も含め現在4台の山車があるが、江戸後期の文化年間(1801~19年)にはその4倍の16台もあったという。祭りのときにはそれらの山車が狭い街道にひしめきあい、「これ以上は無理」ということから「関の山」という言葉が生まれたそうだ。
行列の終点は「西の追分」側にある関地蔵院。巡行を終えた山車はそのそばで”舞台回し“を披露した。山車の上部が高速で回転するという見せ場だ。元は狭い街道で追い抜けないため、上部を回して方向転換できる構造になったのが始まりという。半時計回りに20回ほど回っただろうか。静止すると観客から大きな拍手が沸き起こった。