く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ヤナギハナガサ(柳花笠)> 南米原産の帰化植物

2019年10月03日 | 花の四季

【「サンジャク(三尺)バーベナ」の別名も】

 ブラジルやチリ、アルゼンチンなど南米原産のクマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)の多年草。こぼれ種でよく増え繁殖力が旺盛なため、北米、アジア、アフリカなど世界各地で帰化植物として野生化している。日本には観賞用の園芸植物として持ち込まれたとみられるが、明確な渡来時期は不明。ただ1940年代後半に東海地方で野生化が確認されており、今では市街地の日当たりのいい空き地や道端、河川敷などで目にすることが増えてきた。

 花期は夏から初秋にかけて。細長い茎の頂部の集散花序に、淡い紫色の小花をたくさん付ける。花は径3~6ミリほどの筒状花で、花冠の先端が5つに裂ける。茎は中空、その断面は円形ではなくて四角形のものが多い。葉は細長い広線形で、縁にはギザギザの鋸歯がある。和名はヤナギに似た葉の形と、花笠のような集合花の様子から名付けられた。

 別名「サンジャクバーベナ」。これは茎がすくっと伸びて高い草姿から。ただ三尺といえばおよそ90cmだが、実際には高くなるとしばしば150cmを超える。学名は「Verbena bonariensis(バーベナ・ボナリエンシス)」。種小名のボナリエンシスは「ブエノスアイレス(アルゼンチンの首都)産の」を意味する。よく似た近縁種に同じく南米産の「アレチハナガサ」。こちらの種小名は「ブラジル産の」を意味する「brasiliensis(ブラシリエンシス)」。ヤナギハナガサに比べると、花が小さくて花数も少ない。


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