昨日に続いてもう少し「吉備の中山」をご紹介しますのでお読みください。
この山(細谷川と一対になって)は古来から多くの人によって日本全国に紹介されております。中でも、物語の主人公がその悲喜交々な人生をその風景と絡ませながら展開している多くの場面に出くわすと、この地を見ずして”な語りそ"と云いたい気分になります。特に、あの俊寛の物語の場面などです。
また、この地は「天皇」と大いに関わりがある土地でもあるのです。新しい天皇が即位した年に行われる大嘗会のための「主基」の地として平安の昔から、度々、お米の生産に携わっておりました。その祝いの為の歌や絵が多くの名のある人達によって作られています。その歌を集めた和歌集が、「夫木集」として残されています。その代表とされる歌が
古今和歌集にある
“真金吹く吉備の中山帯にせる
細谷川の音のさやけさ”
です。