<アシヒキノ ヤマダヲ ツクリ ヤマタカミ・・・・>と皇子が歌った時には、まだ、この二人が相姦した事実は誰も知り得ていなかっし、人々の間にも噂だになっていなかったのです。でも、話はそうそうは順調に運ぶ訳には行きません。
二人が相通じたのは、天皇の二十三年の春三月七日です。そして当分は何事もなかったかのように月日が流れます。度々この二人は「逢い引きした」という噂ぐらいは、当然、立っていたと思われますが・・・
しかし、二十四年夏六月に、誠に奇妙なある事件が起こります。それを日本書紀には
“御膳羹汁凝以為氷<ミユエノ アツモノ コホレリ>”
そうです、天皇の食事を差し出したところ、お膳に有った羹(味噌か?)汁が、時は「夏」ですのに、何故が突然に凍りついてしまうのです。それは誰だってびっくりします。現代ではないのです。五世紀の初めの頃です。どうなりましょうや。あなたならどうする???????
なお、この事については、古事記には、その記述は有りません。念のために!!!!