“天飛(だ)む 軽之媛女(かるのおとめ)
甚(い)た泣かば 人知りぬべし
波佐の山の 鳩の 下泣きに泣く”
です。この内「波佐の山」ですが。書紀には「幡舎」として、<ハサ>と読んでおります。この山は何処にあるのか、前に上げた”阿比泥<アヒネ>浜”と同様に何処にあるのかは分からない山なのだそうです。
なお、此処に出てくる「鳩」ですが、その鳴き声は何となく物悲しそうに聞こえます、決して、美しくきれいな声とは言い難いのです。そこら辺りが。次の「下泣き」と導くための「序<ハショソイ>」だとするのは、かの「本居宣長」です。