都に吉備から返ってきた虚空は天皇に吉備の国の出来事について、
『吉備の国では、大王「前津屋」が、随分と、天皇を蔑ろにしております。』
と、その有様を語ります。その一つが「小女を天皇に見立て、大女を前津屋に見た立てん二人を戦わせ、結果、小女が、もし、勝ったならば、即座に、
”即抜刀而殺”
「刀を抜いて、直ちに、殺してしまうという、天皇を大変に愚弄した事を、日常に行っております。」と報告したのです。
まあ、これを読んでみての感想ですが、前津屋は吉備の大王です。叡知のある権勢を持った人でなかったら、此の大和と並ぶ大国を統治することはできなかったのではと思われますが、そんな大王が、ただの自己満足だけの単純なそのような私的なままごと的な遊びをするとはおもえないのですが???
これは、話を、単純に、面白可笑しくするための書紀の作者の作り話ではないかとも思われるのですが。それとも、その話を復命した虚空の、都への帰りが遅れた理由を言い訳するために作り上げた架空のおとぎ話ではなかったのではとも思えるのですが???
なお、この虚空の復命のための話には、次のような話も2つ目として、鶏を戦わす話も出ています。それは明日にでも。