私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

今日も又ちょっと。「よ」とは何ぞや????

2019-09-04 06:08:38 | 日記
 伊須気余理比売はタギシミミの計略を知り、それとなく
  
    “狭井河 雲立ち渡り
     畝火山 木の葉さやぎぬ 風吹かむとす”

 と歌って三弟<ミバシラノオトミコタチ>に知らせるのです。
 
 さて、この歌にある「狭井河よ」の「よ」に付いて、今日もいささか知ったかぶりして書きますがよかったら見てください。
 この「よ」ですが、万葉集などに見られる上代語で、動作の時間的、空間的な起点を示す言葉だそうです。「~から」です。この「よ」が使われている歌を、万葉集の中から、ごく最近になって見つけたのですが、自分の身と比較しながらしみじみと読んでおります。良かったら読んでみてください?????!!!


 「天地の 遠き初め 世の中は 常なきものと 語り継ぎ 流らへ来たれ 天つ原 振り放け見れば 照る月も 満ち起きしけり あしひきの 山し木末(こづゑ)も 春されば 花咲きにほひ 秋づけば 露霜負(を)ひて 風交り もみち散りけり うつせみも かくのみならし 紅(くれなゐ)の 色もうつろひ ぬばたまの 黒髪変り 朝し咲(ゑ)み 夕変らひ 吹く風の 見えぬがごとく 行く水の 止まらぬごとく 常もなく うつろふ見れば にはたづみ 流るる涙 留めかねつも」

 解釈は必要ありません。
 
 またまた、私事ですが、昨日、高齢者のための運転講習に出かけました。高齢者の避けては通れない「老いの現象」に打ち勝つための有難い??????講習会です。講師の指導員のお方から累々と御親切なる説明をお聞きしました。その時に、ふと頭を横切ったのが、この山上憶良???の歌です。
  ・・常もなく うつろふ見れば にはたづみ 流るる涙 留めかねつも。

 涙は出ないのですが、何となく我が身の

            “常もなく うつろふ見れば・・・”
 
    老いの悲しさ 留めかねつも。

 蛇足ですが・・・
  
 ・・・かく行けば 人にいとはへ かく行けば 人に憎まれ 老よし男は
     かくのみならし たまきはる 命惜しけど せむすべもなし。


      “常盤なす かくしもがなと 思へども
                 世の事なれば 留みかねつも”

 と。これも山上憶良の歌ですが???