「この偽りの神が・・・」
と、心の内に思召した仲哀天皇に対して、その神の心を知った建内宿禰は
「どうぞ、そんなことをおっしゃられないで、はやく神の為にそこにある御琴を引いてください。」
と申し上げるのです。しかし、天皇は
“那痲那摩邇控坐<ナマナマニ ヒキイマシケル>”
「那痲那摩」とは「生々に」です。この「なま」とは「なまはんかに」とか「なまいきに」の「なま」で、心をこめないでいい加減にと言う意味です。
「建内宿禰がそんなゐ言うなら、まあ琴を適当に鳴らしてやるか」としぶしぶ弾き始めます。それが“控坐<ヒキイマスケル>”で、宣長先生も
「琴を控き賜う」でなく、「琴を弾いて坐<イマス>なり」だと説明しております。
と、心の内に思召した仲哀天皇に対して、その神の心を知った建内宿禰は
「どうぞ、そんなことをおっしゃられないで、はやく神の為にそこにある御琴を引いてください。」
と申し上げるのです。しかし、天皇は
“那痲那摩邇控坐<ナマナマニ ヒキイマシケル>”
「那痲那摩」とは「生々に」です。この「なま」とは「なまはんかに」とか「なまいきに」の「なま」で、心をこめないでいい加減にと言う意味です。
「建内宿禰がそんなゐ言うなら、まあ琴を適当に鳴らしてやるか」としぶしぶ弾き始めます。それが“控坐<ヒキイマスケル>”で、宣長先生も
「琴を控き賜う」でなく、「琴を弾いて坐<イマス>なり」だと説明しております。