私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

仲哀天皇の詞をお聞きになった神は・・・

2019-11-17 14:57:42 | 日記
 「この偽りの神が・・・」
 と、心の内に思召した仲哀天皇に対して、その神の心を知った建内宿禰は
 「どうぞ、そんなことをおっしゃられないで、はやく神の為にそこにある御琴を引いてください。」
 と申し上げるのです。しかし、天皇は

       “那痲那摩邇控坐<ナマナマニ ヒキイマシケル>”

 「那痲那摩」とは「生々に」です。この「なま」とは「なまはんかに」とか「なまいきに」の「なま」で、心をこめないでいい加減にと言う意味です。
 「建内宿禰がそんなゐ言うなら、まあ琴を適当に鳴らしてやるか」としぶしぶ弾き始めます。それが“控坐<ヒキイマスケル>”で、宣長先生も
 「琴を控き賜う」でなく、「琴を弾いて坐<イマス>なり」だと説明しております。