私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

上通下通婚。馬婚牛婚鶏婚犬婚之罪類

2019-11-28 08:51:48 | 日記
     “上通下通婚"
 これをどう読んだらいいのでしょうか。解釈書の総てに

       <オヤコ タハケ>

 と読んでおりますが、宣長先生によると、この「たはけ」は「婚」で、親子で交合することを意味し、上通は「子が母を犯す罪」で、下通は「親が子を犯す罪」を云うのだそうです。次にある
   “馬婚牛婚鶏婚犬婚”
 ですが、これら等の「罪類」が実際に有ったのかどうかわ分からないのですが、そのような罪を犯した人を国内から
       “種種求<クサグサマギテ”
 探し求めたのです。どのような方法で探し求めたかも何も書いておりませんので分かりませんが、とにかく求めに応じてそのような罪を犯した人が集まったのでしょう。それについても宣長先生は

 “古ヘ人は、心直かりしかば、身に犯シある人は、大祓には、大方隠さず顕はし申せしな  り、顕し白せば、其罪祓ヒに除こり清まり、顕さざれば、清まらざればなり”

 と説明してあります。

 これが上代の「大祓<オホバライ>」です。その国にあるすべての「穢」「悪行」「災」を一緒に、国の安泰を含めて、清め祓ったのです。

 この時行われた「大祓」は後の世にまで続けられ、その一つとして、先日あった「大嘗祭」のお祭があったのではないかと思われます。ただ天皇の新たなる即位を天照大神などの神に報告するだけの事ではなく、この国の安泰をも兼ねてお祷りする伝統的な儀式なのです。大昔から続けられてきたお祭なのです。それもまた意味のあることではないでしょうか????????