私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

吉備の伝説(7)歴史は繰り返されます。

2020-09-07 06:19:32 | 日記
 お釜殿から十三年間も温羅の唸り声が辺り一帯に鳴り響きます。そんな或る夜のことです、ミカドの夢に温羅の霊が現れ

 ”我が妻、阿曾郷の祝(はふり)の娘阿曾媛をしてミコトの釜殿の神饌(みけ)を炊かしめよ、若し世の中に事あれば竈の前に参り給はば幸あれば裕(ゆたか)に鳴り、禍あれば荒らかに鳴ろう。ミコトは世を捨てて後は霊神と現れ給え。われは一の使者となって四民に賞罰を加えん”

 と告げます。これが鳴釜神事の始まりの昔話の伝説です。
 ここに出てくる「阿曾郷」とは温羅が築いた「鬼の城」の麓に広がる集落です。そこにいた温羅の妻を召してお釜のミケを焚かせよと告げたのです。更に、これはあまり問題とはなってはいないのですが、温羅の霊はミコトにもお告げをします。
  「世を捨てて・・」
 とです。「これって何???」と思われるのではないでしょうか。
 これは、吉備津彦命に、
 「もうぼつぼつ引退して、吉備の地の統治は弟「若日子建吉備津彦命」に任せて、吉備の霊神となって国の安泰を祈ってはいかがでしょうか。私も影ながらあなたのお力になりますので・・・」
 と告げます。
 これ以後,吉備津彦命が吉備国の主神になられ、吉備津神社に祀られたのです。
 これらのことから吉備の歴史を例の通り深読みすると、
 
 「吉備津彦命が吉備に遠征され温羅を退治した後も数々の吉備族の反乱があり、多くの時間をかけて激しい戦闘がこの地で繰り広げられ、紆余曲折があって、温羅を退治して以後十三年もの後ようやく吉備が完全に平定された。あなたの役目はそれで完了しました。その功績をもとにもう引退してはいかがでしょうか。」
 
 という「退任勧告」を意味するのではないでしょうか???。と言うより、十三年もかけてようやく強大な吉備王国は滅び、完全に大和勢力に与されてしまって、これ以後、ミコトはすることがありません。安倍さんではないのですから、病気になったわけでもありませんが、もしかしたら、相当の疲労がたまっておられて、それを影ながら見ていた温羅などの旧吉備勢力が引退を促したのではないでしょうか???それとも、誰かさんのように、忖度や文書改ざんなどの独裁的傾向が吉備津彦の政治にも現れ、その支持率も34、5%まで下がり、それを見た温羅の霊(吉備勢力??)がミコトのその夢に現れ引退を促したのではと思いますが???


  どうでしょうかね????