「はやぶさ2」の打ち上げ成功
だが、次の後継機の見通が立ってない?
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、3日午後3時9分過ぎ、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」をH2Aロケット26号機から分離し、予定された軌道への投入に成功したと発表した。
6年間で約52億キロに及ぶ大航海に乗り出したのだ。
ただ、新たな挑戦は始まったばかりだが、気になる記事が目についた。
「はやぶさ2」の「次」の探査機の見通しは立っておらず、初代が切り開いた日本の貴重な強みが失われる瀬戸際に立たされているというのだ。もう次という気もするが、開発には多大な時間と技術労力が必要なことを考えれば当然の話なんだが。
宇宙基地のある鹿児島県人としては、とても気になる。記事には、宇宙事業が長期戦略で動いているものだと思うが、「中国やインドなど宇宙開発に参加する国が増える中、月や小惑星などの将来の資源利用をめぐり、新たな秩序形成の議論が進むことが予想される。」と記載されている。
一方では、国際協力による宇宙探査が計画され、宇宙開発は「競争と協力」の時代に入った。とも言わている。改定が進む国の宇宙基本計画では、安全保障と産業振興が前面に打ち出され、宇宙探査や科学分野の地位低下が懸念されているというのだ。
小惑星探査のように日本が得意分野で技術的優位を保つことは、秩序形成の議論においても国際的な発言力の維持につながるのに、その方向が見えなくなると言うのだろうか。
表に余りでてない動きであり、やはり気になる記事だ。
目先の需要確保も当然重要だが、先進的技術に挑戦する機会があまりに失われれば、長期的な技術力の維持と発展は困難にならざるを得な いのではないだろうか。
「はやぶさ2」が打ち上げが成功したばかりだが、技術開発には、一時の有余も許されない。後継機の開発を強く望みたい。
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