ちょうど参議院選挙の投票日の29日、『いまこそ、憲法どおりの日本をつくろう!』の著者である石川康宏氏の講演が神戸・六甲山上のグランドホテル六甲スカイヴィラであった。日本高等学校教職員組合実習教員教育研究集会(長い!)の記念講演として行われたもので、小社で石川先生の本を各社分取り揃え出張販売に行った。本来ならどこかの書店さんが来るか、主催者にお願いするかなのだが、ひょうんなことからこちらが出っ張ることになったのだ。
8時前にすばやく近くの自治会集会場に出向き、参議院選挙の投票を済ませ、車で一旦事務所に急行、荷物を積み込み、選挙関係の諸々を手配、ガソリン給油、淀川を渡り43号線に出て一路、魚崎・東明交差点を右折、表六甲ドライブウェイを上って行く。かなり上ったところで六甲山上と六甲山トンネルとの分岐点に出た。特に迷うこともなく料金所を通過しトンネルに入った。けっこう長いトンネルで、ああそういえば確か5月に、神戸の義父母たちと三田に行くときに通ったなあなどと思い出しているとまもなくトンネルが終了。だが、何か変、と思いながら標識を見ると有馬方面と六甲山方面に道が分かれているではないか。ということは、六甲山を越えて裏六甲、有馬に出ようとしているわけで、これは目的地である六甲山上を行き過ぎたことになることをここで発見、道を間違ったことに気づく。すばやく道を左折、六甲山方面へ裏六甲ドライブウェイを上ってく。約10分くらいカーブの連続が続き、六甲山の尾根に当たる部分に到着、正面に神戸港が見える十字路に出た。右は六甲山牧場方面、左は高山植物園方面となるが、どちらへも行かず交差点を直進する道を選んで進む。再び道はクネクネ道となって別荘・保養地地帯に入る。そして約5分後、無事ホテルに到着、気がつけば下界はかすんでいてまったく見えない天気になっていた。
石川氏の講演は3時過ぎからだが、その前に基調報告など各種儀式が1時間あまり行われるので、それまでにすばやく商品をセット、主催者の小池副委員長にあいさつ、準備万端整えた。なにしろ会場が山の上で、車以外の人はケーブルで上り、駅からホテルの送迎バスでやってくるという事情からすこし開始が遅れるということになったが、約80人の参加者を迎えて無事集会がはじまり、主催者あいさつや基調報告など聞きながら時間を過ごした。実習教員というのは理科や技術などの先生のことで、今日はその先生達の組合の集まりなのだ。話を聴いていると実習教員は他の先生よりも待遇が低く、その点からさまざまな問題があるらしいこともわかってくる。
石川先生の講演は約1時間半、いつものように膨大なレジュメが用意されるが時間の関係で大胆にカット、問題点を絞って実に小気味よいテンポで、最新の情勢も交えながら憲法問題の本質と私たちのなすべきことが、実にわかりやすく語られていく。今日はスライドも上映し、韓国で元「慰安婦」の人たちとであった女子大生達が、自分達の力で学びながら成長していく姿を説明、会場を見渡すと幾人もの人がその内容に引き込まれている様子がよくわかる。
講演が終わると休憩に入り、ようやくその時間が本の販売タイム。司会の方が先立って紹介されていたおかげでまずまずの売り上げか。特定の本に偏ってしまった観もあり、お預かりした各出版社の方には申し訳ありませんという心境になる。まあ、よくあることだから別に気にはされてないと思うけど…。
5時過ぎに、撤収作業が完了。選挙状況を気にしつつ、下界へと下っていった。