月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

こがねきくばないぐち

2019-10-05 07:38:00 | キノコ
夏キノコの常連中の常連、キクバナイグチさん。

最近、3種類に再分類されたらしくて、このあたりで見るもののほとんどはそのうちのひとつ、コガネキクバナイグチであることが分かった。

赤いひび割れのある傘は雑木林でも目立つ。

イグチの仲間は菌根菌として知られる。木の根っこに共生しているので地上に生えるのが相場なんだけど、このキクバナイグチの仲間(キノボリイグチオオキノボリイグチ、ミヤマベニイグチなど)は、朽ち木の根元や、時には枯れ木に登った場所から生えてくるものが多い。



それでねえ。今年はヘンな現象によく出会ったのよ。
コガネキクバナイグチがヒノキの木に登って生えている。でもこのヒノキ、生きているんよ。

生きている木に登っている。どうやらヒノキを分解してるとかじゃなくて、純粋に表面を這って登っているだけなんだろう。
高くに登った方が胞子を遠くに飛ばせる。キノコがそう考えて、けなげに高みに登ったのかな。
以前、岩に登った例も観察しているので、珍しいことじゃないのかもしれない。

それにしても登っているのはなぜかヒノキばかり。なにか引き寄せられるものがあるんだろうか。