奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

神社検定おさらい日記

2014年07月12日 | 神社検定お勉強日記
今更…いやいや、来年用に勉強ベンキョウの日々なのだが。
(奈良検定のベンキョウが進まないじゃんか!!)

先日公開された2級の正答一覧…どうしても納得がいかない箇所が一つ。


問67
 賀茂社は朝廷よりとくに篤い崇敬を受けます。
薬子の変の鎮定後、嵯峨天皇は神宮の例にならって、未婚の皇女を(イ)として祭祀に奉仕せしめました。

1.斎宮 2.斎王 3.斎院 4.祭主

(イ)に入る答えは何番だと思います?
公開された解答は「1」とあったんだけど、
ここは「2」ではないのかなあ???


『神社のいろは続』P62では以下の記述があります。

”先にふれた薬子の変に際して、嵯峨天皇は乱の鎮定を賀茂社に祈願されます。
   乱の鎮定後、嵯峨天皇は神宮の例にならって斎院を設置し、未婚の皇女を斎王として祭祀に奉仕せしめました。”

一方、試験の問題文は以下のとおり。

”薬子の変の鎮定後、嵯峨天皇は神宮の例にならって、     未婚の皇女を(イ)として祭祀に奉仕せしめました。”


「奉仕せしめました」なんてあまり見かけない文言が同じですし、
ここ(P62)から出題されたとものと推察しますが、
そうなるってーと、ここの文言はズバリ「斎王」ではないでしょうか?

神社検定の問題はほとんどがテキストから、テキストと同じ文言で出ていますので、
これによれば「斎王」が正しいと思うのですが。
何故に「斎宮」?

それがもし、テキストの文言と異なり「斎宮」が正解であるとすれば、
選択肢中の「斎王」でも「斎院」でも正解になり得るんじゃないかと。


”ちなみに斎宮(いつきのみや)とは、神宮に奉仕した未婚の皇女をいい、
正式には「斎王」や「斎内親王(いつきのひめみこ)」と呼ばれました。
もともと斎宮とは、この斎王の居所を指しましたが、転じて斎王その人を指すようになりました。”
『神社のいろは続』P55

このテキストの記述によれば、
神宮に奉仕した未婚の皇女を「斎内親王(いつきのひめみこ)」=「斎王」といい、
「斎王」の居所を「斎宮」と呼んだ、ということになります。

これは、神宮に奉仕した未婚の皇女を指す言葉として、はじめは「斎王」や「斎内親王」が用いられ、
のちに「斎宮」と呼ばれるようになったという風に理解しました。
これは私の元々の知識でもそのとおりの認識。

それと同じロジックでいけば、

”乱の鎮定後、嵯峨天皇は神宮の例にならって斎院を設置し、未婚の皇女を斎王として祭祀に奉仕せしめました。
神宮の斎王と区別するため「賀茂斎王」とも呼ばれました。斎院とは斎王の居所を意味しましたが、
賀茂斎王を指す言葉となります。”
『神社のいろは続』P62

の文章は、P55の神宮の「斎宮」と「斎王」の関係と同じということになろうかと…。

つまり、こういうこと。

(神 宮)神宮に奉仕した未婚の皇女を「斎内親王」=「斎王」(職務名)といい、
     「斎王」の居所を「斎宮」(場所の名)と呼んだ。
     のちに、この場所にいる皇女のことも、「斎宮」と呼ぶようになった。    

上記の流れをすべて倣えば、

(賀茂社)神宮に倣って、未婚の皇女を「○○」(職務名)といい、
     「○○」の居所を「斎院」(場所の名)と呼んだ。
     のちに、この場所にいる皇女のことも、「斎院」と呼ぶようになった。

となり、
選択肢の言葉の意味を考えると

1.斎宮(場所の名、もしくは職務名)…伊勢 
2.斎王(職務名)         …伊勢でも京都でもOK
3.斎院(場所の名、もしくは職務名)…京都 
4.祭主(職務名)←これは伊勢にのみ置かれている神職の役職

ということになるハズ。

ここで、ちょっと余談ながら。
個人的につたない知識のなかでは、

・斎宮は伊勢にいる(いた)皇女、
・斎王代(≒斎王)は京都の葵祭に出る姫様役、
とそんなものでした。
(だって私京都のことなーんも知らんのだもん)

しかし、斎宮≠斎王だとは思っていたけど、ちゃうの?
斎宮は伊勢にいる人、斎王は京都にいる人だと思っていたけど、ちゃうの???

時系列でいえば、伊勢に奉仕した皇女の存在の方が先だから、
「斎王」(「斎内親王」)や「斎宮」の言葉の方が先にあったのは事実。

薬子の変のあとに、「賀茂斎王」が出てきた当時は、
伊勢の斎王も、賀茂社の斎王も、単に「斎王」と呼んでいた時代もあるだろうし、
その頃も、わたしのように混乱していたのかも(なんちゃって)

で。
話を元に戻せば。

1.斎宮(場所の名、もしくは職務名) 2.斎王(職務名) 3.斎院(場所の名、もしくは職務名) 4.祭主(職務名)

ならば、

伊勢に倣って…というか、伊勢の名称そのままで「斎宮」でも、
賀茂社の「斎王」でも「斎院」(←場所の名が職名になったんだから)でもいい気がします。


何故解答が「斎宮」のみなの?斎宮って伊勢のもんでしょ?

一番簡単に突きつけられる論破方法(笑)としては、

テキストには、
”先にふれた薬子の変に際して、嵯峨天皇は乱の鎮定を賀茂社に祈願されます。
   乱の鎮定後、嵯峨天皇は神宮の例にならって斎院を設置し、未婚の皇女を斎王として祭祀に奉仕せしめました。”

とあるのに、試験では何故、

”薬子の変の鎮定後、嵯峨天皇は神宮の例にならって、     未婚の皇女を(イ)として祭祀に奉仕せしめました。”

の(イ)に入るべき文言が「斎宮」なの?
ってトコロですね。
何故テキストそのままの文言を入れると間違いになるんでしょう?
試験問題に出た文章と答えが正しいのであれば、
テキストに書かれた文言が間違っている≒誤植?ってことになるかと思うんだけど。
どうでしょうね。

個人的には(イ)に入るのは「斎王」だと思っているんだけど。
どんなもんでしょうか?

教えて!エライ人!
てか、偉くなくてもいいから、知っている人は教えてください(拝)

コメント (6)
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