奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

皇室の名宝2

2009年11月12日 | 奈良大学お勉強日記
本日から『皇室の名宝2』が開幕ということで行ってきました。
そして11月12日ということで、天皇在位二十周年のお祝いで
入館料が無料です!(てか、そうだから行ったのだが(笑))

私が東博についた時間が9時35分。
その時ですでに表慶館の脇あたりからそろそろ行列になっていました。
で、玄関前は”ディズニーランド並び”がグルグルと。
係りのヒトによれば「入館まで一時間待ちです」とのこと。
へっ、一時間待ちなんて大したことないね(笑)
飛鳥資料館では160分待ちましたから。ふふん。

で、本当に一時間ほどで入場となりました。
中へ入ると案の定、入り口付近が「整列鑑賞」しようとするヒトの列。
それはうっちゃっておいて、人の少ないところを探したら、
なんと聖徳太子像が空いているではないか!
まん前でじっくり鑑賞。
えー、これが8世紀のものでそのまま残ってるの?
昔の人間にとっては、これ、一万円札ですもん♪
お懐かしい。
物凄くコンディションよいように見えるんだけど。
恐るべし法隆寺御物。

個人的に一番テンションあがったのは、
赤漆文欟木厨子(せきしつぶんかんぼくずし)
聖武系皇位継承者に伝えられた書箪笥で、
見た目は地味ぃ~だけどその持ち主の正統緒たるやそうそうたる面々。

次々と空いたところを狙い撃ちにして見て行けば、
人が多くてもなんとかなります。
今回は「タダだから来てる」のに、人が多いことをわめく
オバサマがたがたくさんいて疲れました(苦笑)
※だったら、金払ってヒマな時こいっちゅうねん。

そんな集団がいたらさりげなくソバを離れて
(一緒にいると愚痴と文句を聞かされてヤナ気分)
空いているところを見て回ればストレスも少なくて済みます。
ようは、こういう場所の見方を知らないだけなんだわな。
ふふん。

それはさておき。
正倉院宝物はそれはそれで素晴らしかったけど、
平安時代の巻物もよかった~。
何書いてあるかわからんのだけど(あははは)
雲紙だの色紙だのそのものを見ているだけでもため息。
こんなキレイなものに字を書くなんてなあ。
いつの世も、女の子はレターセットやら、折り紙やらに凝るってことか。

10時半に入館し、半分見終わったのが一時間後。
さらに後半戦を見学し終わったのが一時間後で、
せっかく来たからにはってことで、もう一巡ざくっと回り、
さてとエレベータを降りてきたとこで13時半を回ってました。

一階の考古館の前のスペースでは、特別展関連展示として、
正倉院宝物の模造制作活動っていう、御物を現在の技術で模造してみると
こんなにキレイな宝物ができますっていう展示品がありました。

最初に目に飛び込んできたのが模造の琵琶袋だったのでびっくり。
今回の正倉院展で見たばかりだったから、
え?ここに持ってきたの?とか思ってしまった。
でも、奈良博で出陳されていたのは残欠。
今回並んでいたのは模造品の完成品。
ちゃんと袋状になっているものだったので、判れよ(笑)
あ、模造だ…と一瞬後には納得したのですが。
袋に仕立てると本当に綺麗でした。

今回出ていた”チェックのネクタイ”の模造品もあったけど、
あれは元々のものでも、十分キレイだったからな。

模造品では他に螺鈿紫檀五弦琵琶があった。
やっぱあの琵琶好きだなあ。
出陳の方で、丸い本体の琵琶があったけど、
丸よりやっぱ涙型のほうが好き。

琵琶といえば、竪琴(ハープ)の模造品があったんだけど。
あれは奈良博でも一度も見たことがない。
あれの現物は出陳されたことあるのかな?
現物見てみたいよー。

今期は庭園も開放されていたので、本館をさらっと抜けた後、そこも回って。
最後にミュージアムショップに寄ったら、
カード使用可だったので、最後にたがが外れて(笑)
今まで我慢していた図録を二冊セットやら、
絵葉書やらをしこたま買ってしまいました。
あはは、二冊セットだと専用紙袋もプレゼントだし、
絵葉書などで気に入った作品は買っていたのだけど、
図録にしか入ってないものもあったから。
これみれば、宝物、独り占めさ(笑)

滞在時間実に6時間。
楽しかった♪
天皇陛下ありがとうございました。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飛鳥美人との遭遇

2009年11月10日 | 奈良大学お勉強日記
平成21年秋の一般公開
「国宝高松塚古墳壁画 修理作業室の公開」に行ってきました。

分単位でスケジュールが決められているようで、
私が現地に行ったら、まだ前の組の受付をしているところでした。
(時間厳守なのだ)

5分前から受付開始なので時間少しすぎてから集合テント前で受付。
白いテント内でしばし待ちます。私を入れて7名だったでしょうか。
そして時間になり、建物内へ入場。

高松塚古墳に関する基本的事項のご説明がまずありました。
「高松塚は二段築城の円墳で、いわば、お正月の鏡餅を想像していただければ…」
結構笑える説明でわたくし的にはOKです。

墳丘は、土を盛っては突いて固め、を繰り返した「版築(はんちく)」という工法。
「断面図を見ると、バームクーヘン状になっているのが判るかと思います」
ますますナイスでゴザイマス。

で。
punipuniさんの時にはいやにあっさりした説明で、
「カビ」が出た話なんかもさくっと割愛しちゃったようですが。
今回はしっかり説明してました。

調査の段階で、過去の南海地震によるひび割れが生じ、
壁画発見時からすでに石室の天井石や床石にも亀裂ができていた。
それにより石室と版築の間にも隙間ができて、隙間に竹の根などが入り込む。
そして、隙間を伝って虫なども侵入。
やがてその虫が石室内で死ぬとカビが生える。
死骸にとりついたカビにたかるカビも繁殖。
…ということらしい。

punipuniさんの時の説明の人がハナシをはしょったのか、
それとも前半部の説明では「カビの説明がないやんけ!」
「どないなってんねん!ワレ!」
となったから善処されたのかはわかりませんが、
結構な割合をかけてカビや劣化の原因のハナシもしてました。

現在は石室をすっかり取り出してしまったので、
古墳も埋め戻しし、以前の形状に戻して『鏡餅状』にしたとのこと。
「お帰りの際には、ぜひ見学していってください」

そして、ハナシが終わるといよいよ修理作業室見学です。
作業室は、飛鳥歴史公園館の奥にある建物でした。
(ここ、飛鳥ウォークの時、水野センセと鬼の雪隠方面へ抜けた時通りました)

建物の前にはガードマンさんがいて、まるで仁王像。
なんかあった暁には飛びかからんばかりの勢いです(ウソだけど、半分ホントか)

建物に入ると作業室の前に通路があって、ガラス越しに見学です。
もともと、公開を前提にこの建物を設計&作ったのでしょう。
こういう配慮もあるんだなと。

石は全部で16分割。
それが別々に、隣りと距離を保って置かれています。
でも、奥に床石が置かれていて、手前に比較的絵がよく残っている
『飛鳥美人』や『青龍』や『玄武』が置かれていました。
石の配置にも、公開を前提にしている感がありありです。

見る前は「もっと悲惨な状況」を想像していました。
「最悪の現状」を描いていたせいか、実物を目にしたら
「おお、浮かび上がってるよ~見えるよ~見える見える~すごぉ~い」状態。

説明員さんが二名ついて、質問にも答えてくれました。
このクリーニングにあと10年かかるだろうけど、
その後のことは未定。10年後にこの石を元の姿に組み立てて、
展示するような技術が出来ていれば陳列できるだろうけれど。
今の状況では難しそう。現地に埋め戻すかも未定。
(今更戻すのもなあ…)

作業室内は湿度55%に保たれているので、
壁画の色がくすんで見えるけど、もともとの環境であった
湿度100%に戻せば、またぱっと発色がよくなるんだそうで。
(ま、現状ではその環境ではさらにカビ大発生なので無理だけど)

キトラにはあって、高松塚にはないものは「朱雀」ですが、
朱雀は盗掘にあった際に開けられた穴の方にあったので、
その際に失われたのではないかと。
あと、朱雀側から侵入した盗賊の正面にあったのが玄武なので、
玄武の中心部分(顔のあたり)が無くなっているのは、
「侵入者が正面にあった怖い顔を削ったせいでは?」
ってハナシを遠くで聞いたような気がします。

そして無情のキッチンタイマーの音。
10分間一本勝負終了です。
名残惜しいけど、「みなさん」にお別れをして外へ。

最後にアンケートに答えて終了です。
その後、高松塚壁画館へ行き、「本物も見ちゃったもんね~」
とか優越感に浸ってルンルン気分で帰路についてしまい、
本物の「高松塚古墳」を見てくるのすっかり忘れてしまいましたよ。
おーまいがっ!

いや~現地で見る贅沢。
堪能させていただきました。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11月は28日

2009年11月01日 | 奈良大学お勉強日記
いえね、奈良歴史地理の会の11月の講演日が28日だってコト。

講師は上野誠センセ。
テーマは「回想千三百年、万葉びとと平城京」
行くぜー今度も。

で。わざわざハガキでもお知らせが来たので何故?と思ったら、
講演会終了後、奈良大卒業生の懇親会があるよってことなんだそうな。

終了が18時半なので、”欠食児童”を抱えた身としては、
参加するのちょっとアレなんだけど。
申し込み期限は11月20日まで。
どなたか参加キボーありますか?

※講演会自体は参加申し込みは不要で、当日資料代千円のみで拝聴できます。
→http://prosv.pref.saitama.lg.jp/cgi-bin/A12/BE00/cgi-bin/result.cgi?id=1387
どなたさまもお誘い合わせてどうぞ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする