東京に野暮用が出来たので、上京ついでに上野詣でをしてきました。
とりあえず、朝イチは動き回るパンダが見られるので上野動物園に張り付き、
その後は、銀ブラならぬ、西銀座巡りをして中抜け。
それから上野に取って返して、珍しく国立科学博物館へ。
なんのことはない「大アマゾン展」ってのをやっていて、
その公式オフィシャルグッズにハローキティのコラボものがあるので、
ソレ目当てに入館したのですが、展示品もなかなか面白かったです。
で。
いちばんのお目当ての「トーハク」なのですが。
現在は「鳥獣戯画展」をやっているのだな。
これ、去年の年末にキョーハクでやっていたのの、東京バージョン。
あと一週間早かったら、京都では見られなかった「前期展示」の部分が見られたのだが、
野暮用優先のスケジュールゆえそれも叶わず。
とりあえず、もう一回「あの猫さん」に会いたいな★と思っていたのでした。
訪問したのは2015年5月22日(金)ですので、
当日はまたしても開館延長の日。午後八時まで開いてます。
何やら無駄に長い待ち行列があるとのことなので、
東洋館などで時間をつぶし、
(をい!それは失礼だろ>まだ見てなかった部分をじっくりと鑑賞したのでした)
その後は本館にて鳥獣戯画の模写などものんびりと見て(これは写真撮影可♪)
イザ!平成館へ!!
時は午後五時過ぎですので、勤め人はまだ仕事帰りではなく、
昼から来ている人はそろそろおかえりって感じの時間。
例によって例のごとく、
あんなに長かったであろう待ち行列のぐるぐる巻きが綺麗さっぱりなくなっておりまして。
おおお!やったね!ラッキー。
とりあえず、入館するまでの待ち時間は無いものの、
「鳥獣戯画」の本物と対面するまでには百なん十分待ちって看板が、
冗談でもなんでもなかったってのは、後になるまで判らないその時の私なのであった。
ほくほくと平成館に入って、まずびっくりしたのが「本物」を見るために並んでいる人の多さ。
うげげ。
第一会場に入るのはすんなりと入れるけど、「本物」を見るための列はエントランスにぐるりんと列をなしておりました。
とりあえず、最後の方の展示が大行列らしいのだけど、それまではフツーに見られるはずだ。
ってことで、私にとっては二度目の鳥獣戯画展です。
京都の時はなんだかあまたに予備知識がないままに見てしまって、
よく判らないままに出口に押し出された感じでしたが。
今回は二度目ですので…余裕かと思ったら、
なんのことはない。
二度目でも、あれ?こんなのあったっけ?
ああ、これはこういうことだったのか、とかとか思うことしばしば。
二度目にもかかわらず、初めて見たような目新しさがあってよかったです(笑)
で。
ぐるりんとまわってきて、そろそろ「本物」以外の展示物は終わりって頃になって、
ようやくその展示方法がわかってきました。
どうやら、「本物」は最後のブースで展示されているらしい。
そのの見学に入るには今から並んで、ブツの前まで出るのに160分待ち(!)らしい。
ひゃくろくじっぷんまち?!
久しぶりに聞いたさ>60分以上の分表示。
キトラ古墳壁画を見るのに見たのが最後ですかね。
160分待ち表示。
160分待ちっていえば、2時間40分待ちだ。
そんだけあったら、どこまで行ける?
新潟や名古屋まで行けちゃうぞ~。
凄い。
さすがは東京&トーハクだ。
京都でも二時間待ちって感じだったけど、それを上回る勢い。
とりあえず午後八時までに、観覧待ち行列に並べば、
「並んだ人は全員見られます」って繰り返し言ってる。
午後八時ジャストに並んでも、そこから160分待ちってことは、
午後十時半過ぎまで、トーハクは開いているってことなのか?!
太っ腹!トーハク!!
しかしさー、午後十時半過ぎまで上野にいたら、
私の今日のお宿は京王多摩センターなのですよ(汗)
本日中にたどり着くのか?って感じじゃん?
とりあえずグッズ売り場にてめぼしいものをピックアップして、
それを購入するために、またまた大行列を制してどうにかこうにかゲット。
今ならば、待ち行列に並べるぞって時間ではありましたが、
すでに足は痛いわ、眠たいわで、早く帰りたい~状態になっていた私は、
あっさり「本物」を捨てたのでございます(大汗)
まあ、後期展示の部分の二度目ですので、
キョーハクでは本物見てるし、いっか~と諦められたのですが。
これがはじめての人であれば、なかなか諦められなかったことでしょうね。
混雑しているからって後日振り替えで見せてくれるとかっていう、
対処策が講じられることもないようだし。
(ってことは、今回の展示に限っては、朝イチに入館して、
他の展示をまったく見ずに、わき目も振らずに、
とりいそぎ「本物」の待ち行列に並ぶ!
ってのが一番確実な「時短」&「見学プラン」かもね。
これから行く人はこの方法でどうぞ)
トーハクの展示は「最後の最後でその会期の展示物の中でもこれがイチオシ!ってモノ」
が展示されていることが常なので、この形式もしゃーないのかもしれないけど。
(興福寺展における阿修羅像とか、薬師寺展における日光・月光とかも、
もったいぶって(笑)最後の最後で、どかん!と現れたからね)
でもさー。この方法は今回ばかりは「なんだかなあ」でした。
キョーハクの場合は、「本物」が展示室の順路の中ほどを過ぎた辺りに配置されていました。
混雑の中、とりあえず人の頭ごしや、並んでいちばん前で、それぞれの展示物を見てきて、
なかばを過ぎた辺りで、グルグル行列。
とりあえずグルグル並びをしながらも、周囲の壁には鳥獣戯画の大パネルが展示されているし、
研究の成果わかったことだのが掲示されているので、
それを見ながらすり足で進んでいると、一時間くらいの待ち時間を適当にすごせました。
で。
本物の前にかぶりつきで見学が出来るようになったらなったで、
「歩きながら見てください」
「少しずつ進んでください」
の連呼。
急き立てられて見て、もっとゆっくり見たいなって思っても叶わず。
しかし、もう一度あの列に並びなおして、見直すってのもしんどくなり…。
ゆえに、前半を見てきて、中央部分で大行列して、あらかた疲れ果てて(ははは)、
その先の展示は「ま、いっか」程度に流して見てゆかれる方が多かったように思われ…。
だから「甲巻」で力尽きた皆様は、乙・丙・丁巻はさらっと流して見て行かれた気がします。
(※個人の感想です)
でも、トーハクでは違った。
「まずは鳥獣戯画以外の展示を見終わってから、鳥獣戯画の列にお並びくださ~い」
って連呼していた。
そうなるってーと、最後の最後で物凄い行列が待っているのだな。
しかも、並ばない限りは見ることができない。
加えて、今期の目玉である鳥獣戯画の本物を見ずして、帰るわけにはいかず、
ブツブツいいながらも、その長蛇の列に並ぶ羽目になる。
やっぱ、酔狂会で培ったノウハウ(笑)によれば、
順路なんてはなっから無視して、どんどん先は進んで、
まだ誰も見ていないうちに、一番最後の部屋(今回の場合は、「本物」の列)から見ていくやり方が、
ストレス無く見られる見方ではないかと自画自賛するのだが、いかがでしょうか。
(どうせそのうち、どの部屋も混雑してくるんだから、空いているうちに、
いちばん混むであろう箇所を最初に堪能するのがよろしいかと思いますわ)
真面目なハナシをすれば、鳥獣戯画は甲乙丙丁の各巻がありますが、
このうち「甲」がいわゆる多くの皆様が鳥獣戯画だと認識している、
ウサギだのカエルだのが描かれている巻。
そしてキョーハクでは、甲→乙→丙→丁の順に並んでいました。
甲がいちばん人気のウサギさんが出ている巻ですから、
まだグルグル列にも並ぶ気力も体力も残っている段階で待てます。
そして「ウサギさん見たー」の後は、ちょっとマイナーな(ヲイ)
乙→丙→丁巻が並んでいるのでテキトーに流して見て、
そそくさと立ち去る方が多数だったように見受けられました。
(個人の感想です)
私の場合は、マイナーな丙巻の方に出ていた猫さんもお気に入りだったので、
そこは何度も流れに乗ったり、出たりしながら、いちばん前のかぶりつきや、
また引き戻して、人のあたまごしで、と繰り返し鑑賞したりしましたけど。
しかし、トーハクの方は、
丁→丙→乙→甲という真逆の配置で展示されているのでした。
ゆえに、「ウサギさん」「カエルさん」に出るまえに、
「走り書きの僧侶」だの「擬人化されてない牛」だのの巻を見る羽目になり、
「ウサギさんまだかなあ~」と思いながらも、一生懸命丁巻だの乙巻だのを眺めるはめになる。
私もおとなしく丙巻などまではズルズルした待ち行列の中で、
一列に並んで、ガラスケースのいちばん前でそれらを見ていましたが、
進んで欲しいのになかなか進んでくれない(ここでは「お進みください」の連呼はなし)。
変なたとえだけど、神社でパンパンするのに、一列にならんで、
いちばん前で、パンパンしないと気がすまない人たちみたいなもんで、
どこで拝んでもご利益はかわらないはずなのに…。
それをやりたい人はやればいいけど、後ろから見て満足って人もいるんだから、
サクサク進んでいく人がいたっていいはずなんだけどね。
あれを、辛抱強く160分待った方は偉いと思います。
私にはムリでした。
まあ、模写でよければ(結構精密な模写でしたよ)
本館の方で展示もされていますし、待ち行列ナシで、
好きなだけ、何回でも、繰り返し見ることができましたし。
雰囲気をつかみたい方は、そちらをとくと堪能するのもよろしいかと。
(本物は歩きながらの観覧をしろと連呼されるハズだから、
モヤモヤ~とした気分になるので、
帰りに本館でまったり模写を鑑賞するのもオススメ)
ちゅうことで、会場作りということではキョーハクの方に軍配があがるかな。
でも、特別展グッズを見てたら、私のダイスキな猫さんが
マンガチックになっているクリアファイルを発見したし、
トーハクはグッズ作りのセンスは良かったようです(※個人の感想です)
しかし、びっくりしたことに、東京と京都では、図録が違うのね?!
巡回展だから、同じ図録を販売するのかと思ったら、
東京では東京での図録が売っていた。
しかも、京都での図録も販売されていて…。
京都バージョンの方には、私がそれ目当てに買った、
「鳥獣戯画」の豆本がついているもの。
それは東京では商品化されておらず、
前売りチケットに付けて抱き合わせで販売されたごくわずかな数しか出てないらしい。
ゆえにトーハクに見に来た人が、鳥獣戯画の豆本を欲しいと思ったら、
キョーハクで販売されていた図録を買うしかないわけで。
あれ欲しさに、トーハクバージョンと、キョーハクバージョンどちらも
購入しちゃう猛者はおるんやろか?(おるやもしらんけど)
なんかトーハクの図録の方が見やすい?ような気もしたんだけど、
何せ時間がなかったので、しみじみ見比べているヒマはなかった。
どちらも持っている方は、感想を教えて下さいませ。
いやはや、午後八時過ぎにはそそくさとトーハクをおいとましたのですが、
まだまだあの列はグルグルしているのだなあと思ったら、
都会の博物館は体力ないと行けない所だなあとしみじみしてしまいましたとさ。
そういえば、キョーハクでも私が退去する時、
まだまだ入館待ち行列に並んでいる人がいたもんなあ。
あの人たち、並んだはいいけど、入れたのかしらんとか思っていたけど。
キョーハクでも並んだ人は全員入れてくれたんだろうか。
博物館業務も大変だなあ。
>残業。
普段は問答無用で「お別れの時間となりました」とかって蛍の光流しちゃうのに(笑)
これから行く人は、立ちっぱなし&すり足しっぱなしになるので靴に注意して、
熱中症に気をつけておナラビ下さい。
けっして一時間二時間でカタのつく話とちゃいまっせ★
入るのに行列&入ってからも行列&グッズ買うのにも大行列ですから。
体調の悪い日にはオススメできません。
(どこへ行く話なんだ?)
恐るべしキョーハク。
体力がないと行けないなんて、東京国立博物館ってなんて過酷なところなんだ。
アレに比べたら、正倉院展の混雑なんて、スクネー&スクネー、かもよ。