◆~『広報こうふ』5月号こぼれ話 ~本と歩こう㉒~◆
こんにちは。市民レポーターの 杉浦玲子 (すぎうら れいこ)です。
皆さん、広報こうふ5月号「とびだせ!市民レポーター!」記事
「最高の輝きを刻む 伝統工芸士 大寄智彦さん」は読んでいただけましたか?
今回は、12月に「城のホテル」で行われた大寄さんの「研磨体験ワークショップ」のご報告です♪
研磨の指導を行うのは、甲州水晶貴石細工・伝統工芸士の大寄 智彦(おおより ともひこ)さん。
「貴石彫刻オオヨリ」の三代目で、市内オリオンイースト(オリオン通り横)にて、研磨体験ができるショップ工房「TO LABO(トゥ ラボ)」を経営されています。
この日のワークショップは、1部、2部に各6名ずつ参加。
まずは大寄さんから作業の説明を聞きます。
その後、参加者はそれぞれ気に入った原石を一つ選択。
選んだ石に輝きと光沢を出すため、研磨作業を行います。
始めにキャラメルワックスで、プラスチック棒に原石を接着して固定します。
そして、CD盤のような研磨台に原石を接しながら、研磨していきます。
研磨台の回転方向と、石目の向きを揃えて磨きをかけます。
ずれてしまうと光らなくなってしまうため、ルーペや顕微鏡で確認しながら作業します。
とはいえ、手元で何が起こっているのか、全然わからない私(汗)。
研磨中の音を聞きながら、慎重に作業を進めます。
表面が光るようになるまで削ったあと、仕上げの研磨を行います。
さあ、1時間ほどで作業終了です!
私が研磨した「ゾイサイト」。輝きが増しました✨
参加者の皆さんも、自分の石を記念撮影。お互いの石を褒め合っていました。
研磨した石は、そのまま飾って眺めるのもいいですが、
オプションでネックレスやリングに加工してくれます。
私は加工した石をリングにしてもらいました。
じゃじゃーん!✨
素敵なジュエリーのできあがりです♪
この春、社会人になった娘にプレゼントしました。
―取材へのご協力、ありがとうございました―
~本と歩こう㉒~ 『十力(じゅうりき)の金剛石』
※書影は出版社の許諾を得ています。
『十力の金剛石』 『宮沢賢治童話全集7 オツベルと象』より
岩崎書店 2016年
「石っこ賢さん」と家族から呼ばれていたほど、石集めが好きだった宮沢賢治。
科学者・宮沢賢治としての宝石へのこだわりが伝わってくる童話です。
ある霧の深い朝。王子と大臣の息子が、虹の脚もとにある宝石を探しに、森へ散策に出かけます。
森に迷い込んだ二人が出会ったのは、「十力の金剛石」が降ってくるのを待つ、自然界の草木たちでした。
はちすずめが歌って降らす宝石の雨。宝石でできた花々。十力の金剛石の真の姿とは…。
自然界において人もまた、大いなる宇宙の一部であることを感じさせてくれる作品です。
宮沢賢治の生命賛歌ともいえる、幻想的な宝石の世界をお楽しみください。