カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

インタビューも練習を積む

2025-02-01 | ことば

 駅伝シーズンで楽しい季節なのだが、なんで長距離を観ていて楽しいのだろう。自分でもよく分からない。走るのを見ているだけで楽しいからいいのだけれど、やはり選手のインタビューも見逃せない。歴史的にも谷口博美の「こけちゃいました」のように、可笑しみがあるけれど感動を呼ぶような発言もたまに聞ける。近年の高校生などの「○○に勇気を与えたい」のようなくだらないものもあるにせよ(そういうのがいいと教わるのだろうけど、周りの大人にロクなのが居ないということだろう)、率直なことをたまにいう選手がいて、それはそれでいいものである。
 しかしながら区間賞をとるような選手には、人数制限があるとはいえ必ずアフリカ系のランナーがいて、まだまだ日本語では受け答えができないために英語などの通訳(現地語ではない場合が多い。それだけでも大変だろうに)が付いている。しかしながらおめでとうとありがとうと、勝負の勘どころなどを聞いても、通訳が追い付かなかったり、聞いたことと違う返答だったりしてちぐはぐなことが多い。レースが続いている関係もあって、時間が限られてもいるのだろう。そのまま尻切れトンボでインタビューが終了、ということもあるようだ。ちょっと選手が可哀そうかな、とも思うが、なんだかテレビ局側は、そんなことは気にしていないようにも見える。
 そもそも長距離走のインタビュアーというのは、あんまり長距離に通じていなさそうな人が多すぎる気もする。近年は少し反省の色がみられ、ちゃんとボードをもって、選手それぞれに違う質問をする人も出てきてはいるのだが、それでも質問が限られていて、返答後にさらに突っ込むような質問は、ほとんどないのが現状だ。そういうところがちょっと残念にも思えるが、青学のように普段から取材慣れしているところの選手たちはちょっと違って、それなりに状況を言語化するのに長けているように感じる。おそらくなのだが、大会後にも民放などに出演する機会もあるようで、そういうのを経験するということが、選手たちの返答力を鍛えることにつながっているのではなかろうか。それ自体がいいことなのかどうかまでは分からないが、今回最も注目を集めていた国学院が力負けしたにもかかわらず、主将のスピーチは注目を浴びたらしい。やはり競技と同じく、それなりに経験と練習を積んだ後の言葉というのは、鍛えられるということだろう。
 しかしながらそのようなアスリートたちが解説者になったりすると、今度は驚くほど饒舌に変身したりする。やはりこういう世界の人たちは、目の前の課題について、それなりに鍛えることに長けている人たちなのではなかろうか。まあ、そうでない人もいることはいるのだが……。
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