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なんとも心地よい“鮓”のコース @動橋 『鮓 一貫』


 動橋・梶井町の住宅街というか田園地帯というか・・に、この『鮓 一貫』があります。「鮨」でも「寿司」でもなく「鮓」ってのが、「すし」の原点を究めようって感じで、好感持てます。

 この店、まず店の外観でサプライズです。まるで気鋭の建築家の設計事務所みたい。看板はあるにはあるが小さく控えめなので、初めての人は、通り過ぎてしまうかも知れません。

店内は、外観どうりにモダンな内装で、一見、おしゃれな喫茶店のようです。右手(道路側)にカウンター10席と板場、そしてテーブル席がひとつのみです。カウンターにはネタケースはありません。なので、大将と客の距離感が、物理的にも心理的にも近いです。(これは人によっては プラス面、マイナス面のどちらにもなりえますが・・・)。またつけ台がわりに、大きなまな板皿(備前焼?)があります。

 左手は待合席ですね。カウンター側の壁は細長いはめごろし窓があり、道行く車をぼんやり眺められます。客の背中側には、のどかな田園風景がひろがり、その向こうに白山や鞍掛山などの南加賀の山々が眺められます。まっ、客の立場からすると、道路側と田んぼ側が逆のほうがいいのでしょうが・・・

  で、肝心の寿司ですが、セットメニューが主流のようで、僕らがうかがった時も、カウンターもテーブルも満席でしたが(予約しといてよかったあ・・)、単品で注文している人は誰もいませんでした。

セットメニューといっても、普通の寿司屋のような「並・上・特上」などではなく、「小鉢、刺身、お好みの一品料理、茶碗蒸し、味噌汁、寿司6貫+お好みの2貫+デザート+コーヒー」ってな感じのコースセットです。値段は2000円から5800円くらいまであり、値段に応じて各々の品が増えたり減ったりするようです。

コース名は失念しましたが、3800円のランチコースをいただきました。この日の内容は

1)小鉢・・なまこ酢
2)一品料理・・10種類くらいのなかから好きなものを選べます。タコの桜煮をいただきました。
3)刺身・・・・梅貝、たい、ブリ
4)茶椀むし・・柚子の香りがいい塩梅のあつあつでした!
5)味噌汁・・・ナメコとアサツキの赤だし
6)鮨・・・・・甘海老、烏賊、生ホタテ、鰺、カイワレの昆布〆め、お好みは煮蛤と小肌、
そして〆は玉子
 5)デザート・・サツマイモのプリン
 6)コーヒー  

 以上を2時間かけていただきました。いやあおいしかったあ。10数人の客を大将一人でさばくので、どうしても、次の品が出てくるまで時間がかかりますが、このような素敵な空間で食事するのに「そんなにあせってどうするの? ゆっくりいきましょう」と誰しも思います。

 しかもこれで3800円ですよ。まだ若い大将と内儀さん(美しい!!)とお母さんの3人(続柄は確かめたわけじゃないので間違っていたらすいません)で、家族経営のなせる技でしょうか。

 大将は、まだ初々しさが残る職人気質って感じで、初入店の場合、お互いにやや緊張した雰囲気がただよいますが、そりゃ客の方も、何度も足を運ばないと空気は馴染んできませんよね。

 個人的には、酢飯はもう少し酢を利かせてほしいような・・刺身はやや冷えすぎているような気がしないでもなかったけれど、こんな充実した内容の料理を、この値段でいただけるなんて、金沢から60分車を走らせて行く価値は十分にあります。年末のあわただしい日々の中、ゆったりゆっくりと 心豊かになる時間を過ごすことができました。

 場所柄 車でしかいけないのが玉に瑕ですが、今度は、夜の部に 動橋駅から歩いて行ってみたいですね。(たぶん、そんなに離れてはいないでしょう)
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