Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

中学生の英検面接対策開始!~高校受験のために頑張る子供たち

2009-07-05 | 日本の中学校
またまた英検の季節がめぐってきた。一次試験が筆記とリスニングで、それに通れば、二次試験は面接。今回の英検の二次は、7月12日の日曜日なので、本番まで後残り1週間。先週ぐらいから、少しづつ上の息子の面接練習を始めていた。息子は、2級の一次試験は1月に合格していたのだが、二次試験がスキー教室と重なり、今頃になってしまった。

ここで、合格しないと、秋まで引きずることになり、高校受験直前にわずらわしいものが増えてしまうため、是が非でも一発で合格したい息子。練習当初は、普段しゃべっていないため、英語がなめらかでなく、かなり苦労しそうな気配だったが、徐々に慣れてきた模様。後半のフリーの解答では、得意らしく、ペラペラとようしゃべること、しゃべること。問題は、1番目のパッセージを読んで、質問に答える部分。わからない単語があろうと、即座にカンで答えを見つけて、完璧なセンテンスで答えることがコツだ。たとえ、質問で使われてない言葉でも、文章の言葉を使って答えてもOKだ。英検面接は、コツをつかんで、慣れること。これが大事。

「息子1人でも大変だな」と思っていたら、息子の友達もみんな助けを求めてきた。なんと4人の友達が面接対策が必要なのだという。男の子と女の子2人づつ。3人が3級、1人が準2級。みんな高校受験のために、なんとか英検の希望級をとって、受験の内申点の加算につなげたいようだ。志望校合格がかかっているとあって、みんな必死なのだ。「子供たちがみんな頑張っていて、助けを求めているなら、それでは、こちらもお手伝いしなくてどうする」というわけで、今日は息子の野球部の2人の友達に、息子も交えて英検3級の面接の模擬練習をした。

T君もK君もなかなか堂々としていて、はっきりとした英語で答える。私が思っていたより、発音もそこそこできていて、スムーズに英語が読めたり、しゃべれるのに驚いた。なんといっても、落ち着いた態度が素晴らしい!素直にリピートして、きれいな発音になる。「これなら、充分合格だわ!」と息子と2人でほっとした。しかし、K君の面接の本番が始まる前の挨拶、「How are you? 」の受け答えに、K君いきなり真剣な面持ちで、「I'm hungry.」にはみんなで爆笑!かなりがっしりした体型のK君にまさにぴったりの答えだったので、私は笑いが止まらなくなってしまった。

終わって、2人に聞くと、もう1回面接練習をしたいという。やる気もある子供たち。来週は、木曜日にこの男の子たち2人、金曜日に女の子たち2人に面接の模擬練習をすることになった。子供たちに英語を教えていい気持ちになっていたら、おっと、うちの息子の面接練習を忘れていた。夜にでもやろうかしら。

2戦目あっけない敗退!~部活はぶちきれ、受験モードへもっていけるのか?

2009-06-11 | 日本の中学校
明日は仕事だというのに、目がさえて眠れない夜。携帯メールを打ちまくったせいだ。疲れる。携帯メールというのも覚醒するのだろうか。やっぱり、昨日の息子たちの学総2戦目の結果を書くしかないか!負けました。実力は伯仲していたチーム同士。0対0で、うちのチームも押せ押せだったが、タイムリーがでず、最後に・・・2点はいってしまい、2対0で、みんなの夢ははかなく消えた。あっけなかったなあ、最後は!

みんな放心状態。泣いていた子もいたし、表情がかなり険しい子もいた。無言で黙々と弁当を食べていた。息子は、みんなのことをじっと見守っていたような感じだった。11月から半年しかいない息子にとって、感情移入はむずかしいだろう。見ていた母たちがいたく心配していた。

そして、このあっけない敗退後は、まったく部活はなくなる。朝練もなし。7時に毎朝大きな荷物をかかえて出て行った姿はもう見れないのか!私も早起きしなくてもすむ。今日から息子は早く帰ってくるようになった。息子の話では、今日はみんな何事もなかったかのようにふるまっていたという。1人の子は、今日はこんこんと寝ていたという。緊張の糸はプツンと切れ、野球から突然切り離され、受験へ一斉に向かわなくてはならない中3生。ずっとみんなが通ってきた道なのだろうが、私には納得できない。この日本の受験システムって、なんかおかしい。未だに昔と相も変わらぬ偏差値至上主義。まだ、中学卒業まで9ヶ月もある。受験勉強をしながら、それまで、どうやって、部活に費やしてきたエネルギーを消耗させるんだ。

主人は、何かクラブ野球やクリニックを見つけて、野球を続けることと言っている。いいプログラムがあるのだろうか?土日は、高校見学に費やさなくてはならない。息子の頭は、高校からリセットされる硬式野球に向かうのか。頭を切り替えて、志望校を真剣に息子に考えさせようと、今月回る高校を説明した。今から回っていかないと、秋になって後悔するぞ。部活が終わった今、次の目標を立てないと。~この項続く

埼玉の高校の説明会・オープンスクールの申し込みは始まっています

2009-05-26 | 日本の中学校
埼玉県の高校を先週から少しづつ調べだした。そうしたら、すでに公立トップの県立浦和高校の説明会と県立大宮高校のオープンスクールの申し込みが始まっていた。浦和高校の説明会は、8月29日と10月24日。大宮高校のオープンスクールは、6月13日。両方ともホームページの中で、ネットで申し込める。往復葉書も利用できるが、ネットだと一瞬で終わり、瞬間に返信メールで申し込みの確認ができる。便利だ。各高校の詳細な情報もネットで一瞥できる。シカゴにいる人たちもネットで一つづつ検索していけば、日本にいる私たちと同じ情報が手にはいるわけだから、ネット様様だ。

ついでに、このあたりの中学生に一番人気の県立蕨高校(通称わら校)。8月20日が第1回の学校説明会だが、まだ申し込みは始まっていない。6月16日にホームページ上にアップされる予定。学校公開は、5月30日より始まる。この日は、やはり人気の市立浦和高校も公開授業があり、どちらも興味がある保護者はどちらを先に見に行くか迷うだろう。体験授業があるわら校学校説明会は、11月7、8日。説明会に付随して、学校説明会や部活動体験もあるので、各日を注意して、選ばなくてはいけない。

各高校で土曜公開授業は、すでにネット上にスケジュールがでているから、こちらもチェックすべし。いくつかの志望校の公開授業と文化祭と説明会とオープンスクールなどが重ならないようにうまく計画的に見学しないといけないのだと知る。この土日は、手帳も作り直し、自分の仕事のスケジュールを克明に記し、下の子の学校行事と上の子の受験日程を書き込んだ。今年の手帳は12月まで、どんどん書き込まれていく。まだまだ時間があるかと思いきや、中学生が高校に行ける日というのは、限られている。今から計画を立てていけば、部活が長引いても、いろんな高校を網羅できるかもしれない。あるいは、それで混乱するかもしれないが。高校生の息子を持つママ友の話だと、6月ぐらいに高校見学に行っても、親子でピンとこなかったらしい。

私立や国立の学校も少し調べだしたのだが、こちらは不思議に昨年度の内容しかでていない。勿論でている学校もあるかもしれないが。どうして、公立高校は、こんなに早くから公開授業や説明会の申し込みをやるのだろう。やはり、公立なので、絶対的な志望者が多いのだろうか。受験人数を把握していないが、どうでもいいことだが、こういうちょっとしたことも分析していくと面白い。というわけで、今後学校を見学し、学校分析なんぞもデータとともにやってみようかしら。素人なので、塾とは違った斬新な見方で新たな発見もあるかもしれないぞ!

今日、息子が学校から「埼玉県公立高校紹介」(関東図書)という冊子のパンフレットをもらってきた。「22年度入試制度大改革で変わる公立高校」と特集されている。学校案内もいろんな出版社からでている。昨日、本屋で2人の友達とばったり会い、いったいどれにしたらいいのか、とのこと。ケチな私たちはこういう本を買うのもじっくり、ゆっくり。6月の北辰テストの申し込みをしたら、彼女たちは塾でやってくれるという。塾に通わせていると楽でいいなあ!でも、節約、節約!息子が自力で独学で勉強を頑張ってくれているので、親も学校調べぐらいめいっぱい手伝うもんね!だって、リサーチするのも楽しいから。計画的にうまく学校選びをやれるように、皆さまいい情報をくださいませ!近所のシカゴ仲間、エカミルさん、いつもいい情報をありがとう!


高校受験にむけて、中学で進路説明会~北辰テスト~内申点のための定期テストの重要性

2009-05-21 | 日本の中学校
今日は仕事が終わるやいなや、ドタバタと上の息子の公立中学校の第1回親子進路保護者会へと突入した。体育館にて、カップルのように親と子が横に並んで話を聞いた。そんなに目新しい話はなかったが、シカゴや海外駐在で中学生を持つ保護者のために、少しでもお役に立てるかと、こちらの受験に向かう状況を記しておく。

学校が用意した資料に、いくつかの高校の学費の一覧表がざっとある。例としてでていた県立浦和西高校と国立筑波大付属の入学金にかなりの差があることに驚く。なんと16万円ほども県立の方が安い。国立の方が安いと思っていたのに、意外だ。私立との差は言うまでもなく、限りなく大きい。この表を見てしまうと、今のご時勢「やはり、公立か国立に!」と多くの親は願ってしまうことだろう。息子もこれを見て、「公立で当然!」といったまなざし。ただし、一つ目を引いた箇所、「特待生制度 入学試験の成績が特に優れている受験生に対し、入学金等を免除、2学年以降も審査を経て継続される 奨学生制度・・・」息子に目配せしたら、アメリカ人が両手を広げて、お手上げをするしぐさをした。はい、はい、わかりましたよ!

受験担当の先生が強調されたのは、学校説明会と体験入学。5月以降さまざまな場所、各学校で行われる。志望校の日程をそろそろチェックしていかなければならない。すでに申し込みがインターネット等で始まっている学校もある。そうだ、申し込みだけは早くしておかねば!学校を通して参加申し込みをしなければならない学校もあり、「個別の相談会には、1学期の通知表のコピー、北辰テスト(後で説明する)、実力テスト、英検などの結果のコピー、活動の実績などを持って、必ず保護者といくこと」と言われた。公立はなんとなくぼんやり志望校は見つけられるが、東京も通学できるおびただしい数の私立はいったいどこにしぼればいいのだろう?実際に一つ一つ息子と親の目で学校を確かめていかないとピントこないのではないか。しかし、気の遠くなるような作業。ただ、ずいぶん前に、高校生を持つママ友から、6月ごろにいろいろ学校見学に行っても、これまたピントこないものだと言われた。(日本にいる私たちでこれだから、海外にいて日本の高校受験をする人たちの苦労は大きい。埼玉に帰国される方がいたら、なんなりと情報提供しますから、早めに連絡ください!)まずは、自分の偏差値に合った学校が集まるフェアに出向いて、パンフレットをもらうのがいいのだろうか?埼玉でのいくつかのフェアでのおススメは、7月18日、19日にさいたまスーパーアリーナで行われる彩の国進学フェアであろう。県内公立私立を中心に約300校が参加し、来場者も例年4万人を越える。そして、高校をある程度しぼるためには、自分の偏差値を知る必要がある。そのためには、業者テストのお出ましである。

というわけで、まずは埼玉県の高校受験の指針となる業者テスト「北辰テスト」を息子の属する野球部のメンバーたちはみんな先月より一斉に受け出した。実際には、9月からの北辰テストのいい結果を3回私立の志望校に持っていくと、合格への確約がとれるという。息子の中学の主任の先生も9月からでいいのではないかと言われたが、息子は、腕試しと復習も兼ねて、先月初めて受けてみた。5教科受験で、結果は、思った以上に3教科ができていた。埼玉県の中3生6万7千人の半分弱の3万1千人が受験。各志望校の合格率は勿論、志望した生徒のうちの順位まででていた。息子の3教科の順位があまりによかったので、やはり、息子は私立向きなのかと思ったほど。(私立は3教科受験)5教科だと理科がイマイチできてなかったので、とたんに順位が落ちていた。この北辰テストでは、次回の冊子に偏差値70以上の子供たちの順位と名前が、成績優秀者としてずらりとでる。700位ぐらいまででて、1点ごとにかなりの人数が並ぶ。勿論、名前を公表したくない人は、匿名ででる。埼玉県内で自分の成績がどの位置にいるのかが一目瞭然。しかし、この4月の北辰テストの偏差値の結果は、北辰テストの回を追うごとに、人数も増え、できる子が受けていくだろうから、差っぴいて考えないといかんのだろう。

そして、受験に大いに有利となる内申点。確か、埼玉の公立高校は、中3の内申点の比率が高かった。各県でそれぞれどの学年の内申点を採用されるか違うと記憶している。(シカゴ日本人学校の前の担任の先生が言われていた)その内申点を少しでも高くするためには、1学期からの定期テスト。これが命である。明日5教科行われる。息子は今回の定期テストの重要性をいたく理解しているため、めずらしく修学旅行から帰ってきて、振り替えの休日の月曜日よりテスト勉強をこつこつやっている。塾に行っていない息子にとっては、部活のないテスト前の数日間、この定期テストに賭ける気持ちは大きいだろう。自分の将来はまだぼんやりしているが、自分に合ったそして自分の将来が開ける高校に入るために、今一生懸命やるしかないと悟っているようだ。

今日学校から配られた資料の中に「よみうり進学メディア」5月号があった。高校情報や受験情報が詳しくでているのでよさそうだ。ネットでは、東京と埼玉両方がでているので、ぜひごらんになってみては!

息子の修学旅行のお土産は新撰組グッズだらけ!

2009-05-17 | 日本の中学校
今日の夕方、2泊3日の京都、奈良への中学の修学旅行から上の息子がもどってきた。何事もなく、無事にもどってきたので、ほっとする母。他のクラスではいろいろとあったらしいが、息子のクラスと班は何も事件がなく、平穏だったらしい。ちょいワル君の面倒をみている息子にとって、しっかりと彼を監視し、楽しくすごせたようなので、よかった。

もどってきた息子の一番最初の言葉は、「(学校から決められていた)おこづかい6000円、きれいさっぱり使った・・・新撰組のお土産に!」とうれしそうに、数々の新撰組のグッズを見せる息子。


これって、かなりリアルかも!新撰組メンバーの名前入りで、気分は新撰組

京都の新撰組のゆかりの場所、壬生寺で買ったらしい。そのときは、息子が一緒に行動した班の生徒たちは、息子以外は、壬生寺には入らず、近くの喫茶店にいたという。息子は、1人嬉々として、壬生寺を堪能したという。新撰組の本を読みあさって、新撰組にのめりこんでいる息子にとって、さぞや感動した瞬間だったであろう。土方歳三と斉藤一がとくに好きだという。

というわけで、そのお土産を紹介。


土方のミニチュアグッズ 土方ファンにはたまらないかも 息子はなぜかシカゴカブスグッズの横に飾っている


斉藤の家紋のキーホルダーがかなりカッコいい!新撰組といったら、「誠」ですね お花の柄のハンカチは、友禅染めを体験学習したらしい

日本は、今や空前の歴史ブーム(とくに戦国時代)で、こういうグッズが売れるんでしょうね。中学生が貴重なおこづかいをここまで買いまくるとは!ちょっとあきれてます。どう思われますか、シカゴのウエキ先生?きっと、息子の気持ちをわかってやれるのは、先生だけだと思います。今日の投稿必ず読んでくれていると信じてます!

クラス委員で忙しい息子、少しは高校受験モードになれ!~全国学力調査テスト行われる

2009-04-21 | 日本の中学校
上の息子は、この4月から中3となり、公立中学に通うため、高校受験というものに突入した・・・が、まったく受験という雰囲気が感じられず・・・私も受験生の母としての自覚はまったくなく、新しい仕事も始めて、息子のことまで気が回らず、他の子供たちのために時間を費やしている。

というわけで、今日は、仕事の合間に本屋を物色。高校受験関係の書物に目を通したり、古い友達から埼玉周辺の受験情報を得たりしてみました。うちの息子は、塾に通っていないので、受験情報がはいってこない。唯一の頼りは、ママ友からの情報。みんなの話によると、今年から埼玉県の公立高校受験は、かなり実力テスト重視だそう。うちの場合、中2の11月から日本の公立中学に編入したので、生徒会活動や部活の内容がかなり不利になるのではないかと私はいたく心配していたのだが、今日話したママ友の話だと、筆記試験を頑張れば大丈夫とのこと。テストが大好きで、テストに強い息子にとっては朗報だ。

新学期の上の息子の状況だが、担任の先生からも頼まれ、クラス委員をやっている。始業式で、新しいクラスで女の担任の先生と対面したときの第一声が、「B君、クラス委員やってね!」だったそうだ。息子も中2のときから、来年は「おれがやるか!」と心の中で思っていたせいもあって、「おれがやるしかない!」と立候補したそうだ。去年のクラスでは、レポートをまとめたりして、クラス委員の手伝いをかなりしていたよう。クラス委員になってから、毎日毎日、クラスの世話で大忙しだそうだ。とくに、この時期は、来月の関西へいく修学旅行の準備期間とあって、そちらもクラス委員がとりまとめていて、すべて息子がしきっているらしい。みんなが提出しなければならないものを早め早めに出させ、てきぱきと進めているらしい。ただ、すべてのんびりムードのクラスメートたちなので、おしりをたたくのが大変な労力だそうだ。

クラス委員会では、鋭い意見をバシバシ言っているらしいが、息子が使う言葉が一部の生徒たちには理解できないらしく、「B君の言っていること、むずかしくてわからな~い!」と数人の女子から言われ、ついには辞書を引く男子もいたらしい。(ウソみたいな話)この言葉、ここではださないが、中3生として知っておかなければいけないごく普通の常識的な日本語。ウーン、いったいいまどきの中学生はどうなっているんだ!と頭をかかえたくなるほど。シカゴ日本人学校では、まったくそういうことはなかったのに・・・

こんなふうに日々が流れ、息子の受験勉強はどうなってしまうのだろうか。部活を毎日こなし、家では、あいかわらずのんびり本を読んでいる。合間にほんの少し勉強をするだけ。土日も練習試合がはいるため、「ああ、1日のんびりしてえ!」と叫んでいる。今日は、中3と小6は、3回目の全国学力調査テスト。「テストで1日使うんじゃもったいないなあ!」とこぼしていた。それほど、修学旅行等の準備で忙しいのだろう。きっと息子の受験へのエンジンがかかるのは、部活が完全に終わる夏からであろう。

高校生の息子を持つ仲良しのママ友の1人が、「中3にとって、今が一番大変なとき、部活、修学旅行といろいろとやらなくちゃいけないから。これを乗りきってしまえば、かなり楽になるのよ。」と教えてくれた。彼女の話では、この時期大変なので、クラス委員をあえてやらない子も多いらしい。調査書をにらんで、みんな立候補するのかと思いきや、やはりそういう点は賢いものだ。


追伸

それにしても、漢字検定協会のごたごたは、目に余る。それによって、6月に受けたかった子供たちが受けられなくなったら、かわいそうだ。

先ほど帰ってきた息子、全国学力調査テストは、国語、数学2種類づつ。Aの基本とBの応用にわかれていたらしいが、とても簡単だったとのこと。新聞報道では、今回全国の公立、国立の小中学校すべて参加らしいが、私立は半分以上の学校が受けなかったよう。(4月20日付朝日新聞によると、48%)勉強内容が先行している私立にとって、それだけ内容が簡単で、それよりも他のことを優先すべきだという考え方であろう。


日本の中学生の精神年齢が幼くなっている~中学の懇談会より

2009-03-20 | 日本の中学校
昨日、上の息子の公立中学で、今年度最後の学年全体の保護者会とクラス会があった。2月の福島でのスキー教室の写真をスライドで見せてくれて、いい雰囲気の中、生活指導の先生がこの一年間を振り返って、総括してくれた。

淡々と終始ソフトな口調で話されたが、話の内容は苦渋に満ちたものだった。それでいて話されている内容が、あまりに理路整然としていたので、逆に重々しく感じたほどだった。先生の話では、一部の生徒たちが、休み時間にどこかへ行ってしまい、その生徒たちを捜したり、その子たちが給食時間に帰ってきたら、別室で授業を受けてない分を自習させたりと、とても苦労されたらしい。何の連絡もなく休む生徒たちの家に訪問もしなければならなかったようだ。中2の全生徒240人中、17人もの生徒が一年を通して、30日以上休んでいたので、学校生活になじめずにいる生徒がかなりいたということだ。これは、きっと日本全国でも同じような傾向であろう。メディア等で報道される不登校という文字が現実なのだとつくづく実感した。

そして、現代の日本の子供たちがかかえている大きな問題について言及された。「今の子供たちは、親をこえる力はない」とよく言われる。これは、「家族の一員として、忍耐強く何かしなくてはいけない」という意識に欠けるということ。習い事や塾等で子供たちの日々が忙しく、何でも親が手をだしてしまうので、生活体験がきわめて未熟で、親の世代を越える子供たちがだんだんなくなってきているらしい。「世の中をどう生きていくか・・・わが子に世の中をたって歩かせる力が必要」と強調された。これは、小学生からひきずられている問題だと思う。今の小中学生は、習い事や部活、そして塾とあまりに忙しすぎる。

現代の子供たちは、どんどん幼くなっていき、実際の年齢×0.7と言われる報道もあるという。13歳なら10歳の精神年齢。(信じられない現実)先生は続ける。自己主張はするが、自分がいやなことを言われていると思うと、立ち去ってしまい、落ち着いて人の話を聞く力がなくなっている。「学力がつくための重要な話だと気付く切り替えがへただ」とも言われた。

息子が、シカゴ日本人学校全日校からこちらに編入してきて、気がついたことと先生の話は一致していた。息子にこの先生の話をすると、「うんうん、まさにその通り!」とうなずきながら、その先生がいつもいい話をされるのだが、話をしているときに、ヤジをとばしたり、聞かずに勝手に話している生徒がかなりいることが信じられないと言っていた。このように必死に生徒たちのことを日々思い、彼らの面倒を見ている誠実な先生たちに、息子はいつも同情し、私もいたく心配していた。先生たちは、明らかに疲れている。もう「あまりおこる気になれない」と淡々と言われた。おこったように言われなかったので、保護者たちに果たして響いたであろうか。

最後に、子供に対して、腫れ物にさわるように接してはいけないとアドバイスをくれた。どんな突拍子もない悪いことをしても、「あなたを救えるのは、私たち親しかない!」とドーンと構えるように言われた。そして、高校選びも親と子供ですれ違いが起こった場合、子供に最終判断をさせるように言われた。「そうしたら、子は、入った学校で何かあっても、自分で選んだ道と耐えていける。子は教員でなく、親を本当は頼りにしている」と締めくくられた。

なんだか、ジーンとくる内容であった。この先生の体験談をもっと聞きたかったほど。私立のエリート校では、聞けない内容であろう。どうやって、現状を打破していけばいいのだろう。先生たちの力ではどうにもならない現実。親たちが協力して、子供たちの生活習慣自体を改善していけなければ、現状は変わらないであろう。それは、小学校から始まっているので、もう遅いのだろうか?親たちがもっともっと認識しなくてはいけない。現代日本がかかえる問題の縮図が公立中学にある。

追伸

WBC、日本は韓国に勝利!心配したけど、今日はすっきりですね。あのジャパンキラーの韓国ピッチャーもカモにしてしまったね。それにしても、青木ってすごい!攻守走すべてに光ってる。息子いわく、「イチロー2世」というよりか、「イチローが元祖となるアオキ」って感じになってきているとコメント。小笠原は、気迫のヒットって感じです。このいきおいで、決勝まで突っ走ってほしい!

中高生「携帯漬け」の報道だが、一方携帯を持たない中学生もいます!

2009-02-27 | 日本の中学校
日本に11月に帰国してから、メディアの中高生と携帯に関する報道が激しくなっているせいか、学校側もこの問題に対して、かなり敏感になっている。そして、それは、中学校だけではなく、小学校でも意識しだしている。今日の小学校の懇談会でも、小3の息子の担任の先生から時間をとられて、その問題について意識するように言われた。日本は、そこまで携帯を持つ子供たちの年齢が低くなってきているのか、と驚く。

2月25日、文科省は、「携帯電話を持つ中2の2割は1日のメール利用が50件以上。高2では2割前後が食事や入浴、授業の最中に携帯電話を使っている。」という全国調査の結果を公表した。携帯電話の所有率は、小6が25%、中2が46%、高2では90%に及ぶ。(2009年2月26日付朝日新聞より)

同じ日の朝日新聞の関連記事に、子供たちの「ケータイ依存」が進んでいることが指摘されていた。文科省の調査では、プロフを公開している高2生が、44%もいるのに、公開を知っている保護者は17%。保護者の認識が薄いことも指摘されている。

今日の小学校の懇談会で、高校でも教えたことがある先生が、先生の経験上「顔が見えない!相手が見えない!」携帯のこわさをもっと理解しておく必要があると言われた。プロフやチェーンメールでネットいじめをされて、不登校になった生徒たちや、込み入ったネット犯罪に巻き込まれる子供たちが増えているという。小学5、6年生ぐらいで、ネットに興味を持ち出すので、その年齢が下がってきて、4年生でも興味を持つ可能性があると私たちに注意を促してくださった。ネットいじめにあうと、落ち込み、食事が食べられなくなったり、1人でボーッとするケースがあるという。闇の中のネットの陰湿さ。恐ろしいことだ。

上の息子の中学でも、最近、携帯のプロフやブログの使い方に関するDVDをみんなで見て、間違ってネットを使ったときの恐ろしさを勉強したようだ。私もブログに書く時は、内容に本当に気をつけなければとつくづく思う。

大阪府教育委員会は公立小中学校向けに「子どもたちが学校に携帯電話を持ち込むのは原則ノー」と発表した。政府の教育再生懇談会も同じ案をとりまとめた。メールが届いたら3分以内に返信するという中学生は15%。現場の教師に聞くと、3分以内で打ち返すという暗黙のルールもあるらしい。返信の早さで互いの親密度を測る。(2009年12月26日朝日新聞社説より)

この携帯依存の傾向は、子供たちだけではなく、多くの大人たちも同じようだ。先日、テレビの番組で、異常に携帯依存する若い女性のおろかさを描いていた。すぐに返信が来ないと不安になり、相手の状況を考えずに、精神的におかしくなっていく状況。笑い事ではすまされない。私たちの携帯のやりとりの中でも、半日、あるいは、1日返信が遅れると、必ず「遅れて、ごめんなさい」とみんなあやまる。礼儀とばかり、返信の早い人もかなりいる。メールが来ると、「早くちゃんと応えなければ!」という気持ちは私にも存在する。このような傾向は、主人曰く、「機械に人間が使われている」状況だ。だから、私のように、海外生活が長く、携帯にうとい人間は、逆に気が楽である。「ごめんね、携帯苦手で、返信遅くって」と言い訳ができる。携帯メールが全然こなくても、パソコンメールもあるので、まったく気にならない。打ち返すわずらわしさがなくて、逆にほっとするというか・・・

しかし、子どもたちにとって、携帯メールというのは、唯一友達と繋がっていると確認できる重要なツールなのだろう。携帯を使わないと人間関係が成り立たないというのは、何が原因しているのか?規律に従わなければならない学校での活動、放課後のハードな部活、そして、受験を意識した塾と、1日中急がしい日本の中高生たち。学生時代というのは、さまざまな本を熟読したり、将来のことをじっくり考えたりと、一人になる時間というのも大変必要なことだと思う。部活や勉強から離れて、のんびり1人で部屋で過ごす。1人でボーッとする時間が思春期の子どもたちには必要なのではないか。思い切って、1人になる勇気も必要だ。

というわけで、うちは、息子たちは携帯は持っていません。携帯は、いらないらしい。めったにないが、部活がない休みの日(週末もほとんど部活で、休みはなかなかないが)に外出するときも、「私の携帯持っていく?」と私が聞いても、「いらない」と却下される。外から用事があるときは、公衆電話から電話をしてくる。携帯を持つと、時間をとられるというのが、わかっているのかもしれない。私たちが、息子を全面的に信頼していることも大きい。子供をある程度信じて、子供の判断に任せて、ほっておくのは大事だと思う。親子で信頼関係を築くと、互いに束縛し合わないほどよい距離が生まれて、毎日が楽になる。勿論、子供が不安になっているとシグナルをだしていたら、考え、すぐに行動する。

息子は、毎日、夜、パソコンでシカゴや日本国中の友達とメールで話している。それも時間を決めて。だらだらとすると、次の日の部活の朝練に響くので、自分でコントロールしているようだ。シカゴ日本人学校にいたおかげで、友達が日本中に散らばってできた。

息子の周りの友達も意外と携帯を持っていない。「学校裏サイト」とかいうのもうちの学校にはあるのかないのか息子は知らない。ないといいけど。まったく、興味がないのだ。そんなのを読んでる暇に野球の記事や本でも読んでいるほうが息子は楽しいらしい。

最近、さいたま市で、ネットいじめで自殺してしまった女子中学生がいたというニュースも流れた。うちの学校ではなかったようだが、ドキッとした出来事だ。そんなことがよくあるから、学校も保護者たちもかなり神経質になっている。「個人情報」だからと下の息子の小学校は、クラスの子どもたち全員の名前や電話番号も公表されなくなった。連絡網は、一列5人のみで、他はどんな子どもたちがいるのか私たちにはわからない。だから、クラスの中の親たちの関係はかなり薄いような気がする。

26日の朝日新聞の記事の見出しは「中高生「携帯漬け」」だった。それは、あたかも中高生の多くがケータイ依存症になっているかの印象を与える。しかし、みんながみんな日本の中学生が、ケータイ中毒ではないことを私は言いたい。多くのまじめな中学生たちは、ケータイメールをする時間もなく、部活や勉強にいそしんでいる。そして、大事なことは、私たち保護者が携帯を与えたとき、子どもたちを放任せず、ルールを設定して、適切な使い方を教え、見守っていかなければいけないと思う。まあ、うちは携帯を持てと言っても持たないだろうが。

漢検、英検、数検・・・そして次は理検ッスか!~歴検もあります

2009-02-18 | 日本の中学校
昨日、中2の上の息子が学校からもらって帰ってきたちらしは、「理検、理科検定のご案内!3級(中学3年終了程度)取ったら履歴書に書き込もう!」という内容で、理科検定のお誘いだった。ちらしによると、「アンケートで希望の多かった級別検定を採用、内容は教科書中心で受験しやすくなりました。理科の復習や到達度の目安、受験に役立ててみませんか?」ときた。

漢検、英検は受験する中学生は多い。小学生だって受けている。この辺の塾では、数検も奨励している。塾で受検準備をして、みんな塾で受けられるようだ。しかし、理検というのもあったとは、知らなかった。日本理科学検定協会が行っている。息子の中学では、4級(中学2年終了程度)と5級(中学1年終了程度)を受けられ、今回は中1、2年生が対象。しかも実施会場は、息子の中学にて、3月13日の放課後となっている。こりゃ便利だ。4級は1800円、5級は1500円でお手ごろ。

息子に聞いたら、即「受けない!興味ない!」との答え。まあ、英検2級の一次試験が終わり、やっと合格し、漢検準2級も終わり、やっとほっとしたところだ。息子としては、春の公式戦に向けていよいよ本格化していく最後の中学の部活との両立が大変だし、もうこれ以上は受けたくないだろう。

先日、埼玉の公立高校の来年度の受験選抜基準が発表になったが、ざっと目を通したとき、理検のことにはあまり触れてなかったような気がする。たしか、埼玉県の公立トップの県立浦和高校は、英検2級、漢検2級をとれば、点数が加算される。(詳しく見てないけど)さすがにトップ校だ。「日本語も英語も両方完璧にやるべし!」との学校側の強い意向がみえる。しかし、帰国子女(全日校出身)なら楽に2級レベルに持ってこれるだろうが、(現地校出身者なら準1級、あるいは1級も楽勝だろう)日本にいながら、どうやって、英検2級レベル(高校卒業レベル)まで持っていくのだろうか?おそらく塾で英検用の受検対策をこつこつやるのだろうが、まったく、近頃の日本の中学生、恐るべしだ!実際、息子の野球部の友達で、息子よりも早く2級に受かっていた男子が近所に1人いる。ウソみたいな話。

それでは、社会はどうなのだろうか?という疑問がわいたので、ネットで調べたら、歴史能力検定(歴検)というのがあった。これこれ、息子が飛びつきそうなの。日本の歴史を人一倍愛する息子にとって、この検定だけは、のがしたくはないだろう。社会のテストが大好きな息子。今回の中学の学年末の定期テストも社会だけは、満点を取ると燃えていた。

シカゴ日本人学校全日校中学部の社会の先生の授業がやたら面白く、歴史好きの息子の心に火をつけてくれたのもある。「あの先生の授業なら、1日中とっていてもあきない!」と大げさに日本の友達に豪語していたほどだ。息子に「関ヶ原」の発表の機会を与えてくれ、さまざまな本をリサーチし、みんなの前で発表したらしい。もっといろんな歴史のイベントを発表したかったらしい。日本人学校の息子のもう1人の歴史大好きな友達、カイト君は、「川中島の戦いの4回戦」だったらしい。去年の運動会の騎馬戦のテーマ「川中島の戦い」だったのだが、この熱血感の社会の先生は、武田信玄の「風林火山」の旗と上杉謙信の「毘沙門天」の旗を徹夜で作り上げたほどの人だ。自分のクラスの教室には、彼の敬愛する吉田松陰の「松下塾」という大きなボードが掲げてあった。

そうそう、それから、文章検定とかいうのも、漢検を受けたときに、同時にあった。ずいぶんいろいろな検定をつくるものだなと感心してしまう。

とついつい話がそれてしまった。最近のニュースでは、日本漢字能力検定協会は、ここ数年の漢字ブームにのっかって、もうけすぎで、マスコミに叩かれている。ついに、文科省の立ち入り調査を受けた。納税で優遇される公益法人なのに、毎年何億円もの利益を挙げてきたのが、検定者たちに還元されていないというわけだ。検定料が値下げされるべきだと新聞に書かれている。漢検は、今や英検を上回る270万人が受検している。

漢検や英検ばやりの背景は、やはり受験や就職に有利ということが大きい。「○○高校受験に○級を取得していれば有利!」との思いが親や子供たちを塾や検定受検へと追い立てる。そして、それが今や小学生にまでおりてきているような気がする。うちのように、帰国子女で、全日校に通っていた子供たちは、漢検も英検も両方そこそこいい級も取り易いだろうが、英語環境の少ない日本で、両方上級をめざす子供たちには、かわいそうな気がする。といっても、漢検や英検を受けない中学生たちも息子の周りにはたくさんいて、受ける子はどんどん上を目指し続け、受けない子はまったくという、ここでも前の投稿で指摘した二極化傾向がある。

日本の中学生は勉強もスポーツも二極化方向へ

2009-02-15 | 日本の中学校
昨日、息子の公立中学の部活動の様子をリポートしたが、今日は日本の中学生の今までの全般的な印象を書いてみようと思う。前からママ友に聞いていた話と、息子の話を聞いていると、勉強面では、公立は完全にかなりできる生徒たちとまったくできない生徒たちとに、二極化が進んでいるようだ。学校からの各教科の成績分布図などを見ても一目瞭然。

息子の話で、生徒たちがあまりにうるさく、授業にならないときもあると聞いていたので、生徒の質がみんな悪いのかと思えば、部活も塾も必死でこなし、とてもまじめで、感じのいい優等生の生徒たちもかなりいる。とくに息子が所属している野球部のメンバーは、学年でもトップの成績を収めている生徒が数人いるほど。野球部は、中学の部活の中でも拘束時間が長く、練習量も多いため、みんなかなりの集中力で、勉強にのぞんでいるのだろう。

先日うちに試験勉強しにきた野球部やサッカー部のメンバーたちの話だと、みんな生活態度もかなり先生に気を使って、優等生を演じているようだ。彼らのような先生への立ち回りのうまい生徒たちと、まったくそんなことをあきらめて、教科の提出物をまったくしないで、授業中も先生におかまいなしにおしゃべりをし続けている生徒たちもいるというから、両者がとても対照的で、不思議だ。

そして、部活を含めた最近の中学生のスポーツ面に関して、とても興味深い記事が朝日新聞に載っていた。文科省が全国の中2を対象に行った「全国体力調査」の結果、中2女子の約3割が、1週間のそう運動時間が60分未満という結果がでた。この記事を書いた生島淳氏によると、「中学校における部活動の衰退も一因として考えられないだろうか」と問題提起している。「学校内での部活動をしっかり指導する時間がなかなか取れないという話を聞く(中略)ところが北京五輪のメダリストを見ると、部活育ちでない選手が増えている。(略)これらの競技に共通するのは、指導者が長期にわたって選手をコーチングしている点だ。中学校の部活の場合、先生の転勤が避けられない以上、10代前半の重要な時期に、指導力の安定性が保証できなくなる。」「大局的にとらえると、日本の中学校の部活動は大きな転換点を迎えている。このままだとクラブや部活の強豪校で活動するエリートと、まったく運動しない層の二極化がすすむのではないか」とまとめている。(2009年2月7日付朝日新聞「読み解く スポーツ 生島淳著」より)

私は、現在の息子たちの公立中学の部活動の様子を見て、勉強と両立できうる、ほどよい拘束時間としっかりとしたメニューをこなしている運動量だと感じる。冬の間のハードなサーキットトレーニングや1日に6~9キロの走りこみのおかげで、息子の下半身がみるみる安定してきているような気がするのだ。息子は、自身の努力で必死でついていったと言うが、自分の体力にかなり自信が持てるようになってきている。

私たちは、シカゴの日本人学校で、部活動がなかったのを知っているため、このような素晴らしい日本の部活動のプログラムに対して、また先生が週末もいらして、つねにそれを監督してくださっているということに、頭が下がる思いである。昨日は、まだ2月の半ば。シカゴだったら、真冬で、室内練習しかできない時期なのに、外で、練習試合ができるというぜいたくさ。日本は、誠にありがたい環境である。

日本の中学生、高校生の二極化は、マスコミでよくとりあげられるスポーツ選手にも象徴されている。たとえば、高校生プロゴルフファーの石川遼君、数年前に甲子園で優勝した早稲田実業の斉藤ゆうき君など、インタビューの受け答えが、堂々として、理路整然として、自分というものを強く持っている。シカゴ日本人学校の中学生たちもつねに前向きでしっかりしている。このような、若者たちが、将来の日本を背負ってたつのだろうか。

これらのエリート層ともいえる若者たちは、やはり親たちの財力や子供たちの教育に対する熱心な姿勢に後押しされて、つくりあげられているという背景もある。成績が底辺の生徒たちというのは、親たちからのサポートも少ないというか、塾などでサポートする財力がないのだろう。まさに、ここ数年の日本がつくりあげた格差社会の結果といえる。そして、それは、小学生にもいえるのであろう。