Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

平成22年度埼玉県公立高校選抜基準発表される~県の教育局サイトにて

2009-02-11 | 日本の中学校
2月10日、平成22年度埼玉県の公立高校の入学選抜基準が埼玉県の教育局高校教育指導課のサイトに発表された。各高校の選抜基準がかなり詳しく掲載されているので、チェックしてみてください。

http://www.pref.saitama.lg.jp/A20/BQ00/core.html

~この項続く

息子、中学学年末テスト直前、同級生の臨時家庭教師として、大成功!

2009-02-09 | 日本の中学校
今日は、木曜日の学年末テストを前に、家で、上の息子が中学の同級生3人の臨時家庭教師となり、予想以上の超白熱した大勉強会となり、それは、なんと夜の10時過ぎまで続いた。私が、遅くなっているので、「帰ったほうが・・・」と口をはさむ余地がないほどのすさまじい驚異的な集中力で、4人は数教科に挑んでいた。

こんなことってあるのだろうか!今日は、息子は、4時前ぐらいに2人の同級生を引き連れて帰宅。今日は1人だけ来ると言っていたので、こっちがびっくり。きちんと挨拶をして、息子も2人を紹介してくれる。さやわかな感じの野球少年の2人の友達。ものめずらしそうに、息子の部屋のリトルリーグやメジャーリーグ関係のグッズに見入る友達。しばらく、アメリカのリトルの話をして、すぐに試験勉強に突入。もう1人の言いだしっぺの友達も到着して、本格的な勉強会が始まる。

息子は、1人に数学、1人に社会、もう1人に英語と平行して、勉強を進める。数学は、ひたすら証明のコツを友達にたたきこむ。論理的に説明しながら、「筋道をたててやる!」と何回もアドバイス。小耳にはさむ私には、ちんぷんかんぷんの内容。社会は、すごかった。クイズ形式で、さまざまな用語を教え込む。と同時に日本の立憲国家の成立(明治の終わり)から、大正時代の大衆文化までの歴史の流れもわかりやすくいっきにやる。時には、試験にでそうな山や、確実に出る用語を的確に指摘。得意の機関銃トークで、みんなを引っ張り、盛り上げ、のせまくる。答えをみんなで出すときに、大きな笑いが何回も巻き起こる。こんなに楽しい勉強会ってあるのかしら。

7時過ぎに最初に来た2人が帰る。最後に残ったK君は、まだまだやる気満々。私が心配するが、「大丈夫です!」と言い切る。K君は、とても素直そうな感じのいい子で、サッカー部の副キャプテンをしているという。さて、ここから、息子のK君への英語の猛特訓が始まった。英語の単語のスペルチェックだ。と同時に、しっかりした発音とイントネーションで、スペルを叩き込む。かつて、シカゴで息子の英語の最強家庭教師、カワセさんがやったことを再現しているのだ。カワセ流にビシバシ次から次へと単語を網羅していく。そして、K君もなかなかどうして、スペルアウトしていく。ときどき間違っているが、悪くない。私も加わって、発音やイントネーションのこつを教える。K君は、のってきて、「ウワー!英語って楽しい!」と叫んでいる。こういう子は教え甲斐があるわ~!と息子と顔を見合わせて、私たちもハッピーな気分になる。

英語のテスト範囲を全部やり通して、最後はもう一度社会の総仕上げ。K君も息子もまったく疲れを見せず、徹底的に細かい部分まで勉強している。ここまで、ぶっ通しで、6時間ぐらいか!大丈夫かと思ったら、やっと世間話になった。でも2人の話は、シカゴの日本人学校やシカゴの友達のこと、スポーツのことで、盛り上がり、お互いをじっくり理解し合っている模様。話しまくって、ストレス解消ってわけね!

私は、息子が教えている立場なので、自分の勉強は大丈夫かと心配していたら、今日ほど充分復習できた日はないという。社会など息子が問題をだしているばかりかと思いきや、友達も息子にクイズ形式で、問題をだしてくれたという。息子が、週末以外で、6時間も勉強することはありえないので、友達効果に妙に納得してしまった。ただ、息子は、自分で勉強するよりも人に勉強を教えることの楽しさにますますめざめてしまったようだ。「あいつら、90点とってくれたら・・・人を育てるのって、サイコーに楽しい!」と先生のようなことをほざいている。まあ、一生懸命人のために尽くしたので、この程度の生意気な言い草は許してほしい。明日は、別の友達に教えるというし、祝日の水曜日も今日の3人をよんで、勉強会をするという。もうみんなの「勉強した~い」モードは誰にも止められない!

しかし、子供たちって、親や先生が「勉強しろ!」って言うよりも友達の力によって、自ら進んで勉強しまくるってことが、わかった日であった。

日本の中学はテストウィーク~埼玉公立高校選抜基準は2月10日教育委員会サイトにて発表

2009-02-06 | 日本の中学校
今週の火曜日に上の息子の中学にて、今月行われる2泊3日の福島でのスキー教室の説明会があった。かなり細かくさまざまなことに注意書きがされていて、万全の体制で臨むという学校側の姿勢を感じた。

来週は、定期テストがあり、22日からスキー教室というわけで、体調管理に気をつかなければならない。部活が昨日より休止になり、テストウィークに入った。息子は、毎日、クラスの友達から、各教科にわたって、一斉に「教えて!教えて!」と頼られる存在になったらしい。教え方がわかりやすく、面倒見がいい息子にとって、迷惑なような、うれしいような、まんざらでもない悲鳴を上げている。あいかわらず、先生のアシスタントみたい!

そして、それが高じて、ついに友達から息子は家庭教師を頼まれてしまった。なんと全教科を教えろとのこと。先日から頼まれていて、予定が合わず、来週に持ち越し。また、息子の仲良しのやんちゃ友達のお母さんの話だと、息子が朝みんなに教えるということで、その子はいそいそと早く学校に出かけた日もあったという。しかし、これはまったくのデマ情報で、息子は部活の朝練で、そんなことはまったく聞いていないというから、まったくもって、よくわからない。「でも、朝早く学校に行って、みんなで勉強するのは、いいことだわ~!」とそのお母さんはいたく喜んでいる。まあ、とにかく、息子の存在がみんなにいい影響を及ぼしているのは確かなよう。(と言えば聞こえはいいのだが・・・単なる人の良さで、みんなを甘やかしているという見方もあるが・・・)

さて、懇談会の話にもどるが、最後に主任の先生の話で、貴重な受験情報。塾に通っていたら、こういうのは、わかっていることだろうが、うちは塾に行っていないので、先生のどんな受験情報にも聞き耳を立てる。先日公立の受験選抜要項や選抜基準に関する説明会が先生たちにあったらしい。来年度の前期募集選抜は、面接がなくなり、学力検査と調査書になるという。すでに、募集要項、要領が教育委員会のホームページに載っている。今年度までの状況がわからないので、詳しく事情はわからないが、「つまり、2月中に8割がた生徒たちの高校が決まるでしょう。」ということも言われた。今までと逆という意味なのか?各公立高校の募集基準というのは、2月10日の埼玉県の教育委員会のホームページに出るという。いよいよ、始まったか!という感じだ。このところ、経済状況がこういう感じなので、おそらく来年度は、公立志向の流れは強くなると予想される。かくゆう、うちも公立に行ってくれたら・・・と親は願う。息子に聞くと、一つ返事で、「いいよ!」だって。


この中学校の先生にこの情報に関して、電話で確認をしたので、またこの項は詳しく追加するので、もう一度今回の投稿をチェックしてみてください。

塾に行くべきか否か!~息子中2の冬休み

2008-12-28 | 日本の中学校
冬休みに入り、中学生は部活動に毎日余念がない。日本の冬はシカゴに比べて暖かいとはいえ、自動車で移動せず、自転車か歩きのため、私たちの体は冷え切る。このところ寒さが厳しくなり、息子たちの凍える中の外での部活のトレーニングは、寒さが身に沁みることだろう。部活の後は、夕方はみんな各自、塾の冬期講習へ通う。日本の中学生はホント忙しい。

うちの息子もこの冬休みあたりから、塾に通ったほうがいいのではないかと思い、近所の塾を調べた。うちが住む旧浦和市というのは、日本一塾の数が多いことで知られる。浦和=文教都市というイメージもあり、教育水準もそこそこいい。それにしても、おびただしいほどの数の塾のちらし。この中からいったいどれを選べばいいの!とりあえず、近所のママ仲間にかたっぱしから塾情報を聞く。

部活と両立させるには、やはり近くで通いやすい塾がいいという友達。大手の市進やサピックスなどの有名塾に行かせている人もいれば、個人経営の個別対応塾に行かせている人もいる。子供がなかなか勉強しなくて、個別の塾代が月々5万円もかかり、効果が上がっているかといえば疑問だという友達もいた。この塾代は、彼女がパートで稼いでいるという。5万円といえば、シカゴ日本人学校全日校の1ヶ月の授業料ぐらいだ。(もうちょっと高いかしら)全日校の素晴らしい授業内容とプログラムを知っている私としては、「ああ、もったいない!」と思ってしまう。振り返ると、「うちらは得したなあ」と。英会話の授業が週3、4時間もあったし、交流学習、スケート、スイミングなど数え切れないほどの素晴らしいプログラムがあった。

さて、息子に相談する。塾に行くのは、あまり乗り気でないのが見え見え。11月終わりにあった日本の中学で受けた初めての期末テストの成績がかなりよかったせいだ。塾の必要性を感じないという。いきなり受けて、5教科の点数合計が学年でトップの成績。こりゃできすぎじゃ。こちらで初めての期末とあって、いつもの息子より、やや長めにテスト勉強をやっていたせいでもある。まあ、全日校に通っていたおかげで、いつ帰国しても、大丈夫ということがわかる。数年前に帰国した友達の長女が、東京の公立中学で、やはり成績は上位だったと聞く。全日校中学部出身者は、公立の中学では、大丈夫です。

しかし、いくら学校の成績が良くても、英検対策は学校ではやってくれない。息子にそのことを言うと、納得したようで、英語だけ塾に通いたいと言い出した。英検の勉強だけは、自分でできないためだ。とりあえず、一番自宅に近い栄光ゼミナールの冬期講習と英検では定評のあるサイエイ・インターナショナルのお試しを申し込む。

栄光は、冬期講習は4コマ、サイエイは、英検のクラスは、80分間が、日本人の先生による英文法、50分が外人の先生による英会話のクラス。先週、1日づつ受けて、どちらもよかったという。ただ、久し振りにサイエイで、外人の先生のクラスで英語をしゃべり、息子も楽しんだようだ。せっかくアメリカで吸収した英会話力。身につけた発音と会話力をおとさないためにも、外人の先生のいる塾の方がいいかということになった。1月からサイエイに通うことに決定。

他の教科は、塾のクラスはとらず、またまた独学で頑張るようだ。来年度受験を控えて、周りの中2生は、みんな3教科か5教科塾で学ぶ。大丈夫かなとも思うが、本人が通う気がないので、任せるしかない。息子の今まで培ってきた読書力が受験にどのくらい通用していくか、見守っていきたいと思う。

初めての日本の中学での学年保護者会~先生たちの生徒への思いに感動!

2008-12-11 | 日本の中学校
金曜日行われた上の息子が通う公立中学校の授業参観の後の学年保護者会を報告しよう。降りしきる雨の中、体育館で行われた。とてもなつかしいお母さん友達に7年ぶりに会い、再会を喜んだ私。

先生たちの話の生活面では、1学期の終わりに、この学年では、万引き、喫煙、飲酒が出てきて、とくに万引きがかなり多かったので心配したが、このところ沈静化したという。万引きをした生徒の親たちが真剣に子供と向き合い、その協力によって、子供たちも踏みとどまるようになったという。ある親が、お店の人に土下座をしてあやまる姿を見て、その子供も自分が悪かったことを感じたらしい。

そして、この学年で2ケタの数の不登校の生徒たちの問題についてふれられた。その話の最初に、この学校は、2部制だというので、夜間中学もあるのかと思ったら、その意味は、夜、不登校の生徒たちの家を先生たちが訪問し、学校で話し合う時間だという。昼に学校に来ている子供たちに支障がないようにやってきたという。先生たちの努力で、不登校の生徒の数も少しづつ減ってきているとのこと。

なんと大変なことだろう。日々の昼間の指導だけでも苦労されているだろうに。公立の中学の先生たちは、そこまでしてくれているのか!と驚いたと共に、「子供たちを見放さない」「子供たちを何とか救いたい」「非行をみのがさない」という先生たちの確固とした意思を持った態度と日々の行動に頭が下がった。話を聞いていて、テレビのドラマにでてくるような感じで、ジャーナリストとして、先生の一言一言に思わず身をのりだして、聞き入ってしまった。

勿論、多くの生徒たちは、2年生になって成長し、運動部の新人戦での活躍、素晴らしい歌声を聞かせてくれた合唱コンクールの成果、学校を委員長としてしきっている姿を紹介してくれた。息子の話を聞いていても、先生たちは一生懸命指導してくださっているようだ。一部の生徒たちの中学生としてあるまじき行動は、やはり各家庭の責任であるといえよう。どうして、そうなってしまったのか。

先日、シカゴ日本人学校全日校の中学部の先生にメールで連絡したときに、励ましのメールを私たちにくださった。シカゴと日本で生きていく駐在員親子にとって貴重な言葉だったのでここに紹介する。私の「シカゴ日本人学校(全日校)のような理想の学校を日本に存在させるのは、むつかしいのでしょうか」という問いに対する答えでもある。


「シカゴ日本人学校の生徒は、いい保護者に支えられたいい生徒ばかりです。それだけに、いつか日本に帰国したとき、学校生活になじめるのか、心配な面もあります。先週、校内暴力が過去最高だというニュースも聞きました。理由は様々でしょうが、多感な子供達の心が病んでいる、いや大人社会も含めて何かおかしくなっているような気がします。そんな、日本の中学校に編入または、高校へ入学するには、かなりのストレスがあることと思います。ですから、日本人学校にいるうちから少しでもたくましさを身につけてほしいと考えています。

正直、シカゴ日本人学校のような理想の学校を日本で存在させるのは、むつかしいと、私は思います。理由としては、保護者や生徒の特殊性があると思います。こんなに保護者が教育熱心で協力的な学校はあまりないと思います。また、こんなに意欲的に学習し、行事にも熱心に取り組む生徒たちも稀だと思います。こんな学校に勤務できることの幸せを改めて感じました。

ところで、Bくんは野球部に入部したんですね。アメリカと日本の部活動はたくさん違うところがあると思いますが、学習と両立させるよう頑張ってください。そして、学習では身につけることができない、仲間との友情や絆を大切にしてください。そして、アメリカと日本の良さを生かしてスケールの大きな人になって欲しいと思います。」


恩師からのサイコーの励ましの言葉であった。日本とシカゴにいる両方の生徒たちを熟知しておられる先生でなければ、実感できない言葉である。日本人学校の先生たちもいずれ日本にもどられたときに、そのギャップを改めて味わうことになるのだろう。シカゴでお世話になった先生たち、息子は先生たちの教えを胸に、こちらで精一杯頑張っています!日本で、いい先生たちに恵まれています。






近所の古くからのママ友から公立中学・高校受験の情報収集~ありがたや!

2008-11-29 | 日本の中学校
昨日は、何年ぶりかで、上の息子の幼稚園時代の近所のママ友達グループ5人とシャブシャでランチ。私を含めて6人のうち、5人は上の息子が幼稚園年長のときに同じクラスのメンバー。そして、6人のうち5人の親の子供たちが同じ中学に通う地元の友達同士。最近、ちょっと気分が鬱状態だったので、いい気分転換にもなった。

みんなの話を聞いていると、急にこのところ一部の生徒たちの様子がおかしくなってきたという。ここ数年は、息子が通う公立中学の評判は良かったらしい。友達の子供達はみんな同じ小学校出身で、住んでいる地域は割と生活水準がいい。しかし、別の地域の生活水準はやや低いらしく、保護者の子供に対する意識や価値観がまるで違うという。

来年中学受験を向かえる私たちの子供たち。埼玉県の場合は、私立は学校側との確約を親が取らなければならないそうだ。この「確約」という表現が、なんか企業の契約を連想して、あまりいい感じがしないけど。中3の9月から毎月北辰テスト(これで漢字はあっているのだろうか?)という実力テスト(新教育のようなテストかな)を受けて、それが確約の参考にされるらしい。埼玉の県立の受験内容は、来年度から大幅に改正されるらしいので、親は受験情報から目が離せない。昨日会った友達の中に、長男が、いい県立高校に受かった人がいるので、頼りになる貴重な情報源。受験の話が出ると、早く生活に慣れて、情報収集をし始めないと気を引き締める。(と言いながらもまだ来年だとまだのんびりしている私)

この友達の話だと、うちの近所はいい公立高校が結構あるけど、各高校毎年倍率がかなり高いらしい。他の地域からも受験する生徒がいるからだ。「あんなにできた子が・・・希望校に落ちた・・・なぜ?」というケースも彼女の友達にあったという。というわけで、親も子供も内申書にはかなり神経質になるようで、1人の友達の話だと、子供の交友関係を徹底的に追いかけ、干渉する親たちまでいるという。悪いレッテルを貼られている子供たちと付き合っていると、先生からの印象も悪くなるというわけなのか。

名門と呼ばれている公立中学もいろいろと問題があるらしい。しかし、部活の朝練があっても、必ず制服で登下校をしなくてはいけないという。いちいち着替えなくてはいけないから、大変だろう。息子の中学は、学校指定のジャージやトレーニングウエアで登校しているから、まだましだ。

時間が短かったので、少ししか話が聞けなかったが、貴重な情報収集の場であった。こういう場所では、聞き役に徹することにする。まあ、たまには、息子の日本の印象なども話すが、「アメリカでは・・~なのよ」と言うと、あまり印象が良くないような気がする。とにかく、謙虚に相手の話を聞く。みんなの話はすべて私にとって新鮮だし、インパクトにあふれている。約7年ぶりの日本の小、中学校では、私は一から出直しというわけなので。とにかく、古くからの地元の友達がいてくれるというのは、貴重だ。このランチの後に、一緒にランチした仲良しの友達の1人が、「中学にBさん親子が存在する不思議さを感じましたが、個性万歳!みんな楽しみだね、と思えるひとときでした」と励ましのメールをくれた。

息子、部活はあっさりと野球部に入る!~日本の中学校その4

2008-11-26 | 日本の中学校
日本の中学校で、部活動は日々の中学生活の中心を占める。アメリカでは、課外活動でも地域のスポーツが盛んなため、この「一年中部活専念」のスピリットが理解しがたい。

上の息子は、日本に帰国して最初の1週間で、シカゴと日本の中学のあまりのギャップによる鮮烈なストレスをすぐに「部活」にぶつけたくなったようだ。息子が通う中学では、部活は必須なため、できるだけ早く入る部も決めなくてはならない。

ありがたいことに、最初の週に、息子の小学校時代からの仲良しの野球友達、ダイスケ君が、野球部の面々を引き連れて野球部に入るように誘ってくれた。昼休みに10人ぐらいの野球少年たちが、息子を校庭に引っ張っていき、みんなで「野球部に来ないか」と言ってくれたらしい。アメリカで硬式野球をずっとやってきた息子は、主人のアドバイスで、軟式野球をする中学の野球部より、硬式野球をやる地域のシニアのチームに入ろうと思っていた。

しかし、ダイスケ君や新しい友達からの誘いにかなり心が動き、最初の週の日曜日は、野球部の練習試合を見学しに行った。その時の野球部のメンバーの息子に対する思いやりのある態度に、息子も主人も印象をよくしたらしい。顧問の先生も含めて、みんなが「よくきてくれた」と歓迎してくれたようだ。仲良しの友達のお母さんの話によると、野球部のように部活動が盛んなクラブに入っていると、男の子たちは発散され、気持ちも優しいいい子が多いらしい。発散されていない子たちが、どうしても悪さをするらしい。

また、最初の週の終わりに、いくつかの高校の出前授業があり、最近頭角を現している川口青陵高校の野球部の監督の先生がメンタル面のアドバイスもしてくれ、息子大いに感激。このとき、一緒に授業を受けた野球部のエース君が、息子に軟式野球と硬式野球の感触の違いなどを詳しく教えてくれたという。

さて、10日から野球に入部した息子。11日からいきなり毎日7時半から朝連開始。「オレ、朝起きれるかなあ・・・毎日練習して、慣れない学校で、朝早くから練習するなんて、自信ないなあ」とぼやいていた。朝7時には家をでないといけない。今まで、シカゴでは8時20分に家をでて、親の車でバスストップまで送られ、スクールバスで学校まで5分という利便さ。朝、6時半に起きて、30分弱歩いて登校して、体を動かす。帰国2週目にして、なんという違いよ!

今まで、親が起こさないと絶対起きなかった息子。しかし、しかし、6時半頃、自分から起きてきた。私が起きなくても、自分で起きて、勝手に朝食を食べて、さっさと出て行く。こりゃ、奇跡じゃ!人間やる気になりゃできるもんねえ!

息子が言うには、夜型人間の息子にとって、早起きするのはつらいが、朝体を動かすのは気持ちいいという。野球部のメンバーは、後輩たちも思いやり、とても感じのいい仲間たちだという。学校でのカルチャーギャップに戸惑う息子にとって、野球部は大きな心のささえとなっているといえよう。

練習では、練習を積んでいるだけあって、さすがにみんな守備はうまいという。中2は、20人いて、レギュラーのメンバーと控えのメンバーとの選別はクリアな模様。大会が終わった今、土曜日が練習試合だが、それも今月まで。息子が見学した15日の北本市の中学での練習試合。埼玉でもベスト8に入るというこの中学。1年生のメンバーと試合をし、それでもそこそこ強かったという。

息子の中学の野球部では、バント、ベースランニングなど細かな練習があり、息子「フリーバッティングしてえ!」と一言。現在、期末テスト前にて、練習はなし。29日の練習試合で、ピッチングをやらせてくれるよう顧問の先生に聞いてみるという息子の積極さ。中2のこの遅い時期に野球部に入り、レギュラーに食い込むのは至難の業。でも、あきらめずに頑張ってほしいものだ。

(今日は、2つ投稿してます。前回の投稿は、下の息子の小学校のことです。小学生を持つ駐在員家庭の皆様、おみのがしなく!)

英会話の授業で息子ヒーローになる!~日本の中学その3

2008-11-23 | 日本の中学校
上の息子が日本の公立中学に通いだして、一番面白かった話は、英語の授業。まず、英文法の授業で、息子が英語を発音するたびに、「オオーッ」とみんなの驚きの反応があったらしい。

英語を息子が話す前、みんなから、例のごとく、帰国子女にとってお決まりの質問が息子に浴びせられた。「B君、英語ペラペラ?」おお、きたきた。
息子は、「いや、まあ、日常会話ぐらいなら」と控えめの答え。現地校に通っていた子供たちよりも全日校に通っていたので、本人の中でも正直「日常会話程度」という意識が高い。スムーズに英語がでないときもあるからだ。

そして、回数としては少ないが、今月英会話の時間があった。黒人の先生で、英作文の課題が自分の仲の良い友達へのさまざまな質問。みんな頭をかかえて書く中、すぐにすらすらとできた息子。最初に発表の場が与えられ、みんなの前で発表する。シカゴからきたということで、まず「おお、シカゴボーイ!」とこの先生に言われたらしい。息子は、久し振りに英語をしゃべったため、ついついいつもの調子で英語がでてしまったらしい。気がついたときは、みんなあっけにとられた顔で息子を見ていて、ますます調子づいたらしい。いつもの息子の日本語の「機関銃トーク」と同じように英語がすごいスピードででてしまった。

息子の発表が終わったら、みんなから大きな拍手が沸き起こる。そして、「なーんだ、B君、英語ペラペラじゃん!」と言われたんだって。そうか、みんなから見ると、やっぱり息子はペラペラの部類なのねえ。よく、帰国子女の雑誌の体験談で、帰国子女が回りの目を恐れて、わざと日本語英語を話すというのを目にするが、息子の学校は素直に受け止めてくれるようで、息子も自然に振舞えるので、安心した。そう、この学校の生徒たちは子供っぽいが、とても素直。

それで、初めての英会話の時間なのに、それ以降、隣の女の子に通訳したり、教えたりで、ほとんど先生のアシスタント状態。先週の2回目の英会話の時間にいたっては、息子の発表の途中からは誰も理解できていなかったよう。先生と息子の会話も理解している生徒はあまりいないかもしれないとのこと。この黒人の先生もネイティブでなく、スパニッシュなまりがあるらしい。息子も聞き取りづらいと言っているから、こんなんで大丈夫なのだろうか。みんなの英語が恐ろしくスローの日本語英語なので、息子はいたく心配している。「あなた家庭教師できるんじゃない」と思わず言ってしまった。小学校から英語環境にいたというのは、すごいことだったんだ。シカゴで野球やバスケットのチームを通して、アメリカ人のお父さんたちやチームメートたちと普通に会話していたことは大きい。

また、社会の地理の授業では、今アメリカをやっている。イリノイ州の農業の状況を先生が息子に説明させてくれたらしい。先生の説明の後、「なっ、そうだろ、B君」と確認されるらしい。ワシントンDCのことも出て、「B君、ワシントンDCは行ったことがある?」と先生から聞かれる。
「ええ、ありますよ、修学旅行で」と思わずとっさに答える息子。
その瞬間、「え~!修学旅行!!」とみんなの驚きの声がまた教室中に響く。
「飛行機で行ったんだよね?」
「勿論、飛行機です」
「え~!ひこ~きぃ!」またまた、驚きのみんなの反応。
「バスかなんかで行かないの~?」
「君たち、アメリカの広さを知らないねえ~。車なら3日ぐらいかかっちゃうよ」と息子切りかえす。

みんな日本国内の旅行が多いだろうから、息子の話はみんなにとってさぞや刺激的であろう。アメリカでどんな家に住んでいたかなどさまざまな細かな質問をまだ女の子たちから受けているらしい。みんなにとっても息子のような帰国子女の存在は、視野も広がって、いい刺激になるのではないか。

帰国子女にとっては、驚きの日本の公立中学~日本の中学その2

2008-11-21 | 日本の中学校
ピシッとしたつめえりの学生服を着て、地元さいたま市の公立中学に通いだした息子。初日から恐ろしく疲れた様子。クラスの生徒たちが授業を聞かず、あまりにうるさくて、驚いたらしい。1日目に、授業中殴り合いをしている生徒もいたので、ショックを受ける。「まるで動物園のようだ!」との苦肉な表現。

しかし、小学校1年生の3学期の始めまでここの地元にいたので、幼稚園時代からの知り合いも多いし、小学5年生のときは、1週間小学校で体験入学もして、息子のことをよく覚えている子もいる。おかげでわからないことは、みんなが助けてくれたらしい。アメリカのこともみんな興味を持っているらしく、質問攻めにあったらしい。

女の子にいたっては、最初のころは何人もの子が、かわるがわる「私のこと覚えてる?」と息子に聞きに来てくれたらしい。他のクラスの知らない女の子も毎日「Bく~ん!」と手を振って気軽に挨拶に息子のクラスの教室に来ては、アメリカでのことを質問してくれるほど注目されているらしい。この中学は帰国子女がほとんどいないので、やはりアメリカからの帰国子女というのは、注目度が高く、みんなが息子のことを気にしてくれている。ありがたいことだ。アメリカという国にみんなが興味を持ってくれているのもよかった。息子もみんなから注目されて、うれしいに違いない。みんなの質問で一番多いのは、「日本とアメリカどっちがいい?」息子は、「食べ物とかは日本。環境のよさはアメリカ」と要領良く答えているらしい。

11月4日(火)から通い始めて、5日目の11月8日(土)にこの中学が力を入れている恒例の合唱コンクールが大きなホールであった。よって、息子が通いだした最初の週は追い込みってことで、毎日授業のあと猛練習。息子は「困ったなあ!」と言いながら、練習に参加。元来負けず嫌いの息子であり、記憶力は抜群。あっという間に、その週の木曜日には歌詞を覚えてしまった。これには、母も担任の先生も驚く。本番では、堂々とみんなに交じって歌い、他のお母さんから「B君が一番よく口があいていたわあ!」とほめられたほどであった。



後日、担任の先生からの学級通信で、「転入してきたばかりのB君が2、3日で覚えきれて、十分戦力として参加できた」と書かれたほど。いざというときの息子がだせる底力というのは、シカゴ日本人学校全日校で鍛えられた「常時イベント全力投球魂」からきているに違いない。なんたって6年以上もその中にどっぷりいたわけだから。

こちらの中2は6クラスで、息子のクラスは40人。シカゴの中2は1クラスでたった12人で、中学部全部でも40人いなかったわけだから、すごい違い。さきほど息子に聞いた話では、息子のクラスには3人の不登校者がいるという。これだけ多くの生徒たちがいれば、発散する場がなければ、思春期まっただなかの一番むつかしい中2であるゆえ、クラスで大暴れしたくもなるだろう。少々うるさいのはしかたがないだろうと思っていたら・・・

最初の週の木曜日あたりにいつまでたっても息子が帰ってこない。心配していたら、2箇所のトイレの換気扇やドアがぶっ壊されて、中2が呼び出されたという。息子は驚きながら、私たち親に話す。主人は、「まあ、そういうことは俺たちの中学時代はよくあったよ」「大阪の中学でガラも悪かったから、放火事件もあったしなあ・・・」と淡々と息子に話す。主人の時代は、日本全国の中学が荒れていた時代。つっぱりも多かった。でも、今の時代の中学生とまた質が違うような気もする。息子と同じ中学に通う娘を持った友達にこの事件を話すと、「そんなのしょっちゅうよ!」と相手にされず。

毎日いろんなことがあって、息子は精神的にかなり疲れているが、帰宅すると怒涛のように学校であったことを私に話してくれる。その内容が強烈で、私は「ハハーッ!」と驚愕したり、大笑いしたりする日々である。最初のころ、私が担任の先生に学校での息子の様子を聞くと、「適応能力が高く、みんなにすぐ溶け込んでいます」と言われた。それは息子の必死の努力の姿なので、すかさず、「(シカゴ日本人学校との)あまりのギャップに息子はとまどっているようですが・・・」と言うと、「(納得したように)今はよく本人の話をじっくり聞いてあげてください」とのこと。毎日聞きすぎるほど聞いてますわあ。

振り返ると、シカゴ日本人学校は本当に平和であった。ある種同質の子供たちがいて、温室というとらえ方もあるかもしれない。息子は、「シカゴ(日本人学校全日校)が良すぎた」とつくづく言う。これはカルチャーショックともまた違うような気がする。が、今までにないさまざまなタイプの友達に出会い、大きな人生経験を味わっている。そうとらえたいと母は強く願う。


次回は英語の授業とか部活について書いてみようかな。何しろ中学はネタ多し。

上の息子、日本の公立中学へ通う!準備と心構え~日本の中学その1

2008-11-20 | 日本の中学校
今日はいよいよ上の息子が通いだした日本の公立中学について書こう。中学に通うにあたって、必要なものは、制服とカバンと体育着。11月2日に日本について、3日が文化の日で祝日だったので、先日投稿した大物の買い物をした後、息子の体育着を購入しに、うちの利用する駅から一駅いった学校指定の専門店に行った。

前もってシカゴからこのお店に電話で説明してあったので、体育着のゼッケンの名前はちゃんと用意されていた。胸に大きく白い布で苗字をつけなくてはいけない。息子は今まで自由な服装で体育や運動をやっていたので、かなり違和感がある。アイロンでこの名前の文字を熱写する。すごく美しく立派な黒文字に感動。その字を見て、日本語の美しさにほれぼれしていたら、乾燥機に入れたら、なんと1回でこの文字が半分はがれてしまい、ショックの母。ウウッ、泣きたい!

そして、体育着のジャージは苗字を上下に刺繍で入れなくてはいけないため、受け取るまでに1週間かかるという。また、はるばるここまで来なくてはいけない。このジャージがない1週間が、息子によると大変だったという。たった1人短パンと半そでで体育や掃除をしていたので、みんなからかなり浮いていたらしく、恥ずかしかったようだ。毎日、「ジャージまでこないかなあ」と言っていた。日本では、みんなとすべて同じでないとおかしいというわけだ。

上履きは、普通のジムシューズのようで、小学校のような上履きっぽくなくて、ほっとした。しかし、この体育着一式とワイシャツで、なんと2万円ちょっとかかってしまい、母はびっくり。このお店は数校の制服もあつかっているため、ぼろもうけであろう。制服も何万もして、目玉がとびでるほど高い。

さて、必死で1日で体育着等を用意して、次の日、区役所で家族の転入手続きをして、その足で区の指定の公立中学を息子とめざす。私たち親子は、公立の中学というものに、やや希望に燃えながら、半分恐れながら・・・足どりは・・・重い。だって、どうやっていくのかまったくわからない。詳しい地図を見るが、細かい道がいりくんでいる。人に聞いてやっとたどりつく。30分ぐらいかかり、かなり遠い。どうやっていくのがいいのか、息子は、次の日は近所の昔からの友達と一緒に行くことにする。とにかく、さまざまなことは、すべて素直に友達に頼ることにしたらしい。なんたって、日本の中学に通うのは初めてなわけだから。

先生たちを待っている間、事務の女の人が、シカゴから電話で話したとおり、注文していた中古の制服を持ってきてくれた。上も下も500円づつ。3ウエイカバンもなかなかいい状態。これもたった500円。生徒が使った制服を安く売ってくれるというPTA事務の計らいが素晴らしい。おかげで、何万も払わずにすんだ。

しばらく待って、中2の主任の先生と担任の先生が現われる。主任の先生は、気さくで、しっかりされている感じ。うれしいことに、この先生もロスの補習校に昔勤務されていたという。この先生なら、帰国子女の気持ちはよくわかってくださるだろうとほっとする。しかし、すぐに「日本の生徒たちの方が向こうの(アメリカに住んでいる日本人)生徒たちより子供っぽいんですよ」となにげにおっしゃる。私たちはびっくりして、理由を聞くと(息子も乗り出して、「具体的に教えてください!」ととっさに言う)「親がそうさせてしまうのでしょう」とのこと。精神年齢が、かなり低いという。

この先生の貴重な言葉が勿論後になってわかるのだが、このとき、私たち2人は「ウーン」とお互い顔を見合わせた。最後に「まあ、じょじょに慣れていくよ!」「何でも私に聞いてください」と笑顔の主任の先生。頼りになりそうで、嬉しい反面、「公立の中学、覚悟してください」と言われていたような気もする。そして、すぐに息子は担任の先生と教室に消えていった。ここまでよね、私の出る幕は。シカゴ日本人学校のように、教室を気軽にのぞきに行けないし、写真も撮れない。重い一眼レフをかかえながら、30分も歩くわけにはいかなかった。