Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

イチロー、メジャー通算2000本安打達成!~イチローがアメリカで存在する意義

2009-09-08 | メジャーリーグ
イチローが、メジャー通算2000本安打を大リーグに移籍して9年目で達成した。10シーズンかからずに2000本安打をマークしたのは、史上初。1402試合目での到達では、20~40代に活躍したアル・シモンズの1390試合に次ぐ史上2番目の早さと報道されている。あのジョージ・しスラーの1414試合を上回る早さ。このアル・シモンズという人が活躍した時代は、球場の状況やピッチャーの球速などさまざまな面で、現代のメジャー環境とかなり違うだろうから、イチローの記録の偉大さがわかる。

今回のイチローのコメントで面白いのは、マリナーズ入団1年目の2001年4月にこの記録を達成した同じ場所、敵地オークランド・コロシアム球場で、初めてプレーしたときのことを思い出したという。アスレティックスファンから、頭にコインをぶつけられたり、アイスクリームが飛んできたりと、過激な洗礼を受けたという。記録達成の日、敵地の16000人の観客は立ち上がり、この偉大な35歳の選手に大きな拍手を送った。「この球場でヒットを打って、観客から祝福を受けられたのは感慨深かった。」とイチローは言う。

まず、自分自身の記録の偉大さを誇るよりも、ファンの反応に体も心も真っ先に反応するとは、徹底的にプロに徹した人というか、常に客観的に自分自身を見ているというか・・・イチローは、8年間アメリカでプレーしてきて、アメリカ人が彼を日本人メジャーリーガーとしてではなく、偉大なメジャーリーガーの1人として認めてくれているのを心の底から喜んでいるのだろう。

去年、私がシカゴのハーパー・カレッジで「アメリカ野球の歴史」のクラスをとったとき、野球狂の教授も生徒たちもイチローを日本人としてまったく特別視していなかった。ベーブ・ルース、ジャッキー・ロビンソン、ピート・ローズなど球史に輝く偉大な選手たちを古びた映像とともに学んでいったのだが、イチローのこともなにげなくみんな語っていた。1人のメジャーリーガーとして。あたかもアメリカ人の1人として、自分の仲間を誇っているかのように・・・そうなのだ、イチローはすでに日本が誇るイチローではなく、アメリカ人にとっても誇りなのだ。それも子供から年寄りまで。

そんな風に考えると、イチローがアメリカにいて活躍し続けることの意義ははかりしれない。ひょっとすると、日本の総理大臣よりもイチローがコメントしたほうがインパクトは強く、アメリカ人はよく聞くかもしれない。さて、次のイチローの目標の「9年連続のシーズン200本安打」まで後5本。


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1 コメント

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『原爆は何故落とされたのか』 (七生)
2009-09-08 11:29:40
頑張れ、侍イチロー♪
"歴史を知らない人間は人間ではない"(仏哲学者)
知っておいて損はないです。
はじめまして、七生です。(*'-'*)
参考になれば、幸いです。
 
日本人よ、何故 "Yes, we can." と言えるのだ!?

「原爆投下が終戦を早めた」という説は、
アメリカが原爆投下を正当化する為に、
今も言い張っているウソ話である。
「日本を降伏させるのに原爆投下は必要なかった」
という事実は、とっくに証明されているのだ。
それこそTBSの特番、
『"ヒロシマ"あの時、原爆投下は止められた』
でもやっていたほどの常識だ。
※(某キャスター氏のコメントは人間理解の浅薄さを証明する情けないものだったが。)
http://matodoga.blog24.fc2.com/blog-entry-195.html

「天皇の地位保全」の条項さえ出せば、
原爆を投下せずとも日本は降伏すると
米国務次官・グルーは何度も主張した。
しかし大統領トルーマンは、
ポツダム宣言の草案から
「天皇の地位保全」を認める条項を
あえて削除した。
トルーマンは原爆を投下するまで
日本を降伏させたくなかったのだ!

○莫大な費用をかけて作った原爆を、
 議会対策の為にも使わなければならなかった。
○ウラン濃縮型と、
 ルトニウム型の2種類の原爆を、
 黄色いサルの住む都市で実験使用して、
 その効果を確かめる必要があった。
○戦後の世界秩序を巡って、
 ソ連のスターリンに
 脅しをかけておく必要があった。

原爆投下は終戦を早める為に
実行されたのではない!
ルーズベルトの急死で、
たまたま大統領になってしまい、
「つぶれた田舎の雑貨屋のおやじ」と言われて
全米国民の溜息を浴びていた
ハリー・トルーマンは、
自分の強さを誇示する為に、
何が何でも虫けら同然の日本人の上に
原爆を落としたかったのだ。
トルーマンは原爆を2個落とし、
目的を達成したら、グルーの案に戻り、
「天皇の地位保全」を日本に伝えた。
結局はトルーマンの計画通りに進んだのだ。
グルーの努力は実を結ばなかった!

『原爆を投下するまで日本を降伏させるな』
(草思社)の著者、鳥居氏によれば、
ルーズベルトは、日本との戦争が長引けば
中国が内戦になる可能性が高まると考え、
ドイツを降伏させたあと、
一日も早く日本を降伏させるために、
グルーを起用した。
ルーズベルトは「天皇の地位保全」を主張する
グルーに希望を託したのだ。
ところがルーズベルトの急死、
トルーマンの大統領就任によって、
グルーの対日政策は無視される。
日本を降伏させるわけにはいかなかったからだ!
原爆を落とすために!
 
日本が主体の正しい歴史を知るには
小林よしのり『戦争論』全3巻がおすすめです。
 
※ダニエル・エルズバーグ
元国防総省職員・平和運動家(米国)論文↓
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/article.php?story=20090821150520891_ja
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