平成30年11月10日(土)の午前、京都アスニーにおいて、助産師会としては画期的なテーマで研修会が開催されました。
わたしたち助産師は、開業においては医療介入は緊急事態以外は行いません。
それでもママたちの間で麻酔のニーズが高まる昨今、また府内での事故の報道なども受けて、「無痛分娩」のことを正確に知っておく必要を強く感じました。
講師を引き受けて下さった麻酔科医の山崎ゆか先生は、4人のお子さんのママであると同時に複数の産院で麻酔分娩を情熱的に実践しておられる方です。
麻酔分娩を取り扱っている産科施設に勤務している(していた)助産師も多数参加されていましたが、ゆか先生のご講義やメッセージは、すべて産む人の主体性と尊厳を守ることがベースにあり、麻酔についてネガティブな体験を持っている助産師にもその熱が伝わってきました。
先生のような麻酔科医が沢山おられて、全ての無痛分娩に助産師とともに寄り添ってくださるなら、ママたちの選択肢として麻酔があるのは本当に素晴らしいことだと思いました。
以下は、参加された方の感想の一部です。
・先生のような産科麻酔科ドクターばかりなら安全に無痛分娩が行われるのにと思うそして産婦さんが満足できるお産の一つとして存在してくれるだろうと思う。今、無痛分娩に一番望むことは安全です。その部分の整備がもっとなされてほしいと思う。
・助産師会としては思いきった内容のセミナー。とても勉強になりました。
・お産にかかわる私たちは本当にお産を愛しているんだ、という再認識ができてよかった。
・私の臨床経験では無痛分娩の介助はありませんので、具体的でとても勉強になりました。どのお産も‘主体的‘に‘自分で産むんだよ‘のメッセージが印象的でした
・先生産後なのにすごい!麻酔分娩の学びが深まりました。
・麻酔分娩について、思い込みが多かったことに気付いた。助産師としての役割のお話もわかりやすく、今後の仕事に生かしていきたいと思う。
・麻酔分娩についての講演を聞くのは初めてだったのでいろいろ勉強になりました。
・麻酔分娩はもっと広がってもいいと思っている助産師です。参加専門麻酔科医の存在を知り、頼もしく思います。某クリニックで無痛分娩にもついているので、先生のお話はうなづくことも多かったです。主体的にお産するのは産婦さん自身だ、という認識が、医療者側も、本人も薄くなっていつと思う。
・「和痛」という表現がとてもしっくりきました。
わたし自身、かつて不十分な環境で無痛分娩を扱っている医師のもとで仕事をしていた時期がありました。先生が語られる理想の麻酔分娩が鮮明にイメージできたことから、安全性や管理体制について現状の不足感を、ひしひしと感じることが出来たことも事実です。
助産師はしっかりと痛みの少ないお産を望むママたちに寄り添い、安全性を確保することについても真剣に向き合う必要があるのだと、偏見を棄てて学び続けてゆきたいと思いました。
山崎先生、本当にありがとうございました。
(文責 潜在助産師再就業促進事業担当 中川)