最近再読しました。
生麦事件は国際問題にまでなった幕末の大事件ですから
広く知られています。
幕府の苦悩、各藩特に長州、薩摩への対応に苦慮した様子が書かれています。
初読の時にはただの幕末の歴史としてしか見ませんでしたが
今回はその時期の別の面に関心がいきました。
遠く欧米から日本へ派遣された報道記者の活躍に感心しました。
冷静、公正に報道していち早く印刷発行、横浜の居留地に滞在する
居留民たちに配布しました。
幕府はそれを和訳して各藩に配ったり情報分析に役立てたようです。
幕府も情報収集には熱心だったようですが・・・・
長い間鎖国していた日本は国際条約などへの理解も薄く
幕閣の開明的な高級官僚を悩ませました。
当時の欧米の報道は自国擁護に片寄ることはなかったようです。
イギリス艦隊が鹿児島の町を砲撃で焼き払ったことなど
批判的な記事も載せたようです。
また武器商人の活動にも関心を持ちました。
父の騎乗姿。中支方面のどこかと思います。
これで行軍したとは思えませんので写真用のポーズだったかも?
従軍記者として中支に赴き、帯同のカメラマンが負傷、片目失明など
色々聞きましたが、上記のイギリスの記者のように、公正な報道は
出来なかったのではないかと勝手に想像しています。蛇足ですが、
この本の中表紙に「Rより1998年クリスマスプレゼント」と
メモがありましたがそれを見てもまったく贈った記憶はありません。
翌年3月夫は逝きました。
今回再読で見つけたもう一つはこのメモです