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北朝鮮が日本に核を落とし、その報復としてアメリカが北朝鮮に核を落とす。韓国軍が間一髪でそれを防ぐ。
実に、よく出来たシナリオではある。北朝鮮と日本が悪者で、アメリカはバカで、韓国だけが”正義の虎”という国威掲揚的で単純なストーリーでもある。
独島(竹島)を主な要素にした映画だが、”独島は韓国の領土”を前提にし、最後は米中が平和条約を結び、日本だけが蚊帳の外だ。お陰で米韓朝は一致団結し、豊かで平和な同盟を目指す。一見バカげた作品だが、見てて意外にも悪い気はしなかった。
というのも、現実的には有り得ない話でもないと思えたからだ。
因みに、日本と韓国が共に領有権を主張する”竹島”だが、韓国・北朝鮮では”独島”(トクト=Dokdo)と呼ぶが、中立の立場をとる第三国では”リアンクール岩礁”と呼ばれる。
以前は人の住めない無人島だったが、17世紀半ばに日本の領土権が確立され、1905年に島根県に編入された。しかし、第2次世界大戦後の1952年、韓国は”李承晩ライン”を一方的に設定し、島の領有と漁業轄権を主張。
その後も警備隊員の常駐や監視所の設置などを続け、現在は韓国の沿岸警備隊が常駐し、実効支配が行われている。
但し、終戦の戦後処理であるサンフランシスコ条約(1952年4月発効)で日本は朝鮮半島などを放棄したが、竹島が日本の領土である事が確認された。この時、韓国は北朝鮮との間で朝鮮戦争を行っていたが、SF条約が発効する直前の同年1月、アメリカが発効まで一時的に日本の施政権範囲を設定した”マッカーサーライン”に倣い、一方的に”李承晩ライン”を設定し、竹島を韓国側水域に含めた。
翌53年4月、独島義勇隊と名乗る民兵組織が常駐し、以来韓国は、李承晩ラインが破棄された後も竹島の実効支配を強化している。
一方で、肝心のアメリカは”竹島は日本領である”との立場を示していたが、今は両国とも同盟国であり、”国際司法裁判所での裁定や話し合いによって解決されるべき”との中立の立場にある。
チャランポランだが、よく出来た映画
全く、この映画の出来と同様に、滑稽な作り話に思えるが、納得する部分もないではない。勿論、日韓双方の言い分の食い違いはあるが、中立で見ても、韓国の一方的な戦闘及び暴走行為は許されるものではない。
そういう意味で言えば、この映画は改めて独島(竹島)が韓国固有の領土である事を国内外に配信する為の国威掲揚的作品でもあり、日本が一方的に悪者にされるのも理解できなくもない。
一方、純粋にフィクションとしてみれば、言われてる程に悪いものでもない。その上、日本人にすれば腹が立つシナリオも、実によく考えられてはいる。
大まかな展開だが、まずはアメリカが尖閣諸島付近で中国と日本とで軍事衝突を起こさせ、同盟国日本の味方につき、中国を一気に叩き潰す事を策略する。そんなアメリカの陰謀に反発する日本の政治結社"大和"は海上自衛隊を使って竹島で韓国と交戦する事を計画するが、日米韓同盟の分裂を目論む中国は、陰で日韓戦争の為の莫大な軍事費用を大和財団に送金。
一方、韓国は米中の陰謀を露知らず、米国が主導する米朝平和協議に仲介役として参加するが、”核を手放し捨てられるだけだ”と、平和協定に反発する北朝鮮軍の将校一派が潜水艦内でクーデターを起こし、何と米朝韓の大統領3人を拉致し、潜水艦内に監禁する。
これは、クーデター一派が竹島を巡る日韓戦争の端緒を切る事で、中国と大和財団から大金をせしめる為の作戦でもあった。更に、彼らはドサクサに紛れ、日本に核ミサイルを撃ち込もうと計画する。更に、アメリカ大統領を人質にしてるから報復されないだろうとタカを括ってる訳だが、アメリカが核攻撃を仕掛ける可能性もあり、最悪、大統領が消された時の準備も着々と進められていた。
そんな中、韓国の領域内に潜んでた日本の潜水艦から魚雷が発射され、最後は核戦争勃発の9秒前との事態にまで追い込まれる・・
全く韓国だけが正義で、北朝鮮は意外にも賢く、トランプ大統領を模したアメリカは当然の如くアホ扱いで、更に日本はアジアの村八分で殆ど蚊帳の外。特にアメリカは、女性の副大統領すらもおバカな大統領が死ぬ事を願っている。
全く、今の日本とこれからのアメリカを忠実に再現した、リアルにより近いパロディーと言えるかもしれない。
そういう観点で見れば、不思議とよく出来た映画に思えた。
補足〜まるで愛を諭す交渉人?映画「ザ・ネゴシエーション」
おまけにもう1つ。
韓国を代表する美人女優ソン・イェジンが出てるから見たものの、”交渉”系サスペンスとして見れば、期待外れに終わった気がする。
というのも、この作品の主役は交渉人の筈だが、ソン・イェジンが交渉人を殆ど演じきれてない所にある。一方で、人質犯を演じるイケメン俳優のヒョンビンも、凶悪なテロリストを演じきれてはいない。
それに、オープニングの人質事件のシーンも中途に映った。警部補で交渉人のチェユン(ソン・イェジン)が合コン帰りとの設定で登場した時点で、この作品の緊張感のなさが等身大に伝わってくる。
更に、微妙に老いた彼女からは美人女優としての限界が見え隠れしたが、鼻を整形し過ぎた?せいか、持ち前の妖艶さは失われていた。
正直この時点で、物語の展開なんてどうでもよくなり、見るのを止めようとも思ったが、彼女が交渉人をどの様に演じるかが気になってはいた。しかし、彼女の交渉人にも大きく裏切られてしまう。
まるで、幼稚園の保母さんが子供をあやすかの様に、人質犯のミン(ヒョンビン)を宥め透かす。この2人どうもデキてる?と思いきや、「愛の不時着」(2019-20)で既にラブラブになってたと言うじゃないか・・・確かに、緊張感のなさが伝わってくるのも無理はない。
が、この時はまだ恋人同士だったから、こんな状態で2人が”交渉人vs人質犯”をシリアスに演じれる訳がない。それに”交渉”と言うより”愛を語り合う”ドラマに近い。
結局は、最後まで”微妙に老いたジュリエット”状態だったが、それでも映画としての体を保っていられたのは、彼女の存在感とヒョンビンの演技力の高さにある。
流石に今回は、交渉人役の敷居が高かったが、こんな幼稚園の保母さんみたいな美人の交渉人がいたら、犯人も思わず本音をポロリと漏らすであろうか。
この映画は2018年製作だから、彼女が丁度36際位の時の作品である。この時、彼女は交渉人の役に徹する為にショートヘアにしたが、その時の麗しい彼女にヒョンビンが惚れ込んだとされる。
ただ、この作品を最後に彼女は映画から遠ざかっている。美人女優ながら演技派でも慣らした彼女も、そろそろ潮時かなとも思わせる作品でもあった。
結局は、全てが見た目である。
そういう事を思い知らされた作品でもあった。
とても抽象的議論に傾きます。
明確な国境が制定されたのは、2つの世界大戦の後ですから、日本人が江戸時代の17世紀に既に住んでて漁をしてたとか、朝鮮人がそれ以前に住んでたとする資料があるとか
双方の議論が平行線を辿っています。
ただ中立の立場で見ても、韓国側の資料には矛盾する所も多いし、戦後アメリカが一時的に設定したマッカーサーラインに倣い、一方的に竹島を韓国側水域に含めた事実は消せるものでもないですね。
こうした戦闘及び犯罪行為は国際裁判で罰せらるべきであり、許されるべきでもない。
韓国が自身の領土という証拠がある訳でもないし、韓国側が持つ資料も曖昧や不明瞭な点が多いとされます。
一方、北朝鮮も元々朝鮮半島の領土と主張したもんだから、余計に韓国は強気に出るのでしょうか。
私的には全くの中立にして・・と思うんですが、どうなる事やらです。