象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

とても嫌な夢を見た〜真夜中の訪問者、番外編

2020年10月20日 07時10分28秒 | 真夜中の訪問者

 人を殺した夢を見た事がある。

 しかし、今回はそういった物騒な夢ではなく、日頃とても厭に思ってる人間が夢に出た。
 私は田舎では、正直好かれてはいない。
 いや、嫌われてるといった方が正しいだろうか。性格や気質の違いか?外観や仕草か?考え方や価値観の違いか?思考や知能の特異性か?それとも、運命か、宿命か、神の定めか。
 特に、私と同世代かそれ以上の世代に最も嫌われる。僻んだいや歪んだ言い方にはなるが、私の事をよく思ってない連中がいる事は確かだ。

 ”親戚ほど面倒くさい”(Click)でも書いたが、その親戚にも嫌われている。しかし、それ以上に私は親戚を嫌ってる。だから、その事は全く問題じゃない。
 問題なのは、自分が嫌ってる筈もない人から極端に嫌われる事だ。
 そんな経験をし始めたのは、大学に入ってからだ。かつて東京の有名私大に行く友人が、”あの大学だけは行かない方がいい”と揶揄した大学だ。
 一応国立大学だから、最悪でもそんな筈ないだろうと高を括ってた。しかし現実は、友人が揶揄したよりも酷かった。
 その時初めて、過疎という事がどんなに怖いものかを知る羽目になる。

 都会の人が付き合い易いのは、人がいいとか人間が出来てるとかじゃなく、様々なタイプの人種を知り尽くしてるという事だろう。
 一方、田舎の人間が怖いのは世間知らずもあるが、人間というものを知らなさ過ぎる事にあると思う。


ゾンビみたいな奴が夢に

 知る事で知能が発達する様に、人間は人を知る事で成長する。世間や人や物事を知らない人間は、ワニやヘビと同様に凶暴になるだけであろうか。
 故に、そういった無知で凶暴な連中を見ると、ゾンビを見てる様で鳥肌が立つし、腹も立つ。

 野球と言えば巨人しか知らないし、娯楽と言えばTVしかなく、生き甲斐は冠婚葬祭のみ。人生の最大の目標は、親族を含めた一族の繁殖だけ。
 こんな古い人種が私の田舎にはゴマンといる。
 そして、そんなゾンビみたいな奴が夢に出てきたのだ。

 夢の中でそいつは私を罵った。私は頭にきて、そいつの喉を締め付けた。気を失ったのか?私が我に返ったのか?そいつは抵抗するのをやめ、大人しく眠ったふりをしてる様だった。
 私はそいつの寝顔を見た。田舎臭い平和ズラした人相を見て、憤りが全身を走り、踏んづけて殺したくなった。
 ”こういった人種は全て俺の敵だ”
 そう思うと私は一気にトドメを刺した。いやそのつもりだった。そしてその時、夢から覚めた。


自分を殺す夢

 これが現実なら、どんな理由があろうと殺人罪で一生ブタ箱行きだろう。
 しかし、私が嫌ったゾンビみたいな奴はもう一人の自分だったのかも知れない。つまり私は自分に罵られ、カッとなり私自身を締め殺そうとしてたのかもしれない。
 これが現実だとしたら、シャレにならない。

 こういった類の夢はごく偶に見るが、本当に厭なもんだ。誰だって殺したい奴が自分も含め、世の中には何人かはいる筈だ。
 そんな厭な奴が夢に出てきた時、私は感情を抑えきれない。そういう私は人生の修行が足りないのだろうか?それとも単なる甘えん坊なのだろうか?それとも単に正直なだけだろうか?

 一昨日は不燃物のゴミ出しの日だった。隣組の当番の人と顔を合わせるのが苦痛だった。
 ”最近、ゴミの量が多いですね”と計ったように嫌味を言う。
 これがハリウッド映画なら、”貴様のそのアゴも一言多いぜ”とガツンと一発噛ます所だが、ここは夢の中の世界ではない。隣組というとても陰湿で窮屈な現実の世界だ。

 そんな事を考えながら、近くの指定された場所に不燃物を抱えて持っていく。
 運良く誰もいなかった。周りの景色がとても雄大に見えた。人がいないというだけで、自然はこれほどまでに美しい。

 地球上から人類がいなくなった時、地球という惑星は宇宙の中で最も美しい輝きを放つ星になるのだろうか。



6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
詩人になりきってる (HooRoo)
2020-10-20 07:36:02
ブログというより詩ね
死という詩
といったらシャレになんないか
返信する
帰属意識という名の化け物 (paulkuroneko)
2020-10-20 08:52:06
集団への帰属意識や隷属意識が、他者に対する恐怖や殺戮へ繋がってしまう。
転んだサンが言う、権力への依存や親類への帰属意識が歪んだ恐怖や殺戮を生むとしたら。
「アイデンティティが人を殺す」としたら、これこそが人類の滅亡の鍵となるかもしれませんね。

特に日本人の帰属意識は単一化であり均一化です。皆が皆ステレオタイプな価値観で一生を終えるのもそのせいでしょう。”巨人•大砲•卵焼き”のアイデンティティは今も日本人を支配してます。

しかし実際は、各々に多様な帰属意識が存在し、一生を通じて変化します。また特定の帰属が正しい訳でもなく、多数派が少数派を踏みつける単純な強欲が世界中を支配していますね。
いまこそ、帰属の無意味さを問い、多様で柔軟な帰属意識を確保していく必要があると思います。
「アイデンティティが人を殺す」の著者と転んだサンの言ってる事がほとんどピタリの重なってたので、とても感動しました。

結局、無意味で単一な帰属意識に、転んだサンは強い憤りを感じ、殺そうとしたんです。そしてその帰属意識は昔、転んだサンが正しいと思ってた従属意識だったんでしょうか。
返信する
Hoo嬢へ (象が転んだ)
2020-10-20 10:26:12
死という詩。
うーん、褒められてるような貶されてるような(笑)
でも心の叫びという点で見つめれば、詩そのものですね。
返信する
paulさん (象が転んだ)
2020-10-20 10:38:50
従属意識という、ある種の犯罪とも言えますかね。
アイデンティティーという言葉が流行ったのはバブル末期の頃でしょうか。皆が皆一心同体になり、日本経済をバブル期の時のように復活させるって、お偉方が口酸っぱく言ってました。

しかし今や、マンネリ化した単一の帰属意識はとても危険性をはらみ、偏狭で排他的な帰属意識を生み出すだけの毒となりました。
権力に群れたがるメディアや大衆、親族と群れたがる過疎地域の民、東京に一極集中する中間層。

彼らは皆、一元的な帰属意識の奴隷です。
しかし、アイデンティティと口で言うのは簡単ですが、考える程にややこしく危険なテーマでもありますね。
貴重なコメントどうもです。
返信する
Unknown (kaminaribiko2、)
2020-10-20 16:59:35
わかります。私の実家も田舎ですから。

が、亡父は徹頭徹尾、そういう親戚と付き合いませんでした。だけじゃなく、自分の長兄とも仲が悪かった。父の次兄は両方を取り持つことで苦労していました。

父が嫌っていたのは田舎の因習でした。だから、親戚づきあいは全部、私の母がしていました。

それだけ親戚を嫌っていたのに、娘の私には異常に甘い父親だったから私もいびつな人間に育ってしまいました。
返信する
ビコさんへ (象が転んだ)
2020-10-20 20:48:35
私の場合、親父が健康で生きてれば、親類からナメられる事もなかったとも思うんですが。特に私のは、未だに弱い者イジメが徹底してて、その上、私も権力には異常なまでに反発する所があって、ついカッとなります。

ビコさん以上に私は歪んでんですよ。私に言わせれば、ビコさんの親族は知的レヴェルの高い争いなんですかね。羨ましいです。
そう言えば、私の父も私には大あまでしたね。だから私も歪になった?
返信する

コメントを投稿