子供の頃は、あれほどまでに憧れていたMLB(メジャーリーグ・ベースボール)が今やとても詰まらなく平凡に思えてくる。
観客動員は年々減少し、ガラガラのスタンドも目立つ様になった。その上、ストライキ(労使交渉決裂)は実質2度も起こったし、2度目の今回の交渉は今も継続中で、実質な解決には至ってない。
ステロイドが蔓延した2000年前後の頃の方が、ずっと盛り上がってた様な気がする。
野茂がメジャーに挑戦した1995年もストライキの影響で、そのレベルは急落した。主力選手が球界を離れ、その代わり多くのマイナー選手がメジャーに昇格する。
バスケの神様M・ジョーダンも野球はからっきしだったが、メジャー契約の打診があったそうだ。
その神様が野球を見捨てたのだから、神様は今のメジャーの衰退を既に見抜いてたのかもしれない。
その後もメジャーの質の低下は留まる事を知らない。
”飛び過ぎる”ボールに、”サイン盗み”というスパイ疑惑。そして”マイナーリーグの縮小”と不安材料は目白押しである。
一方で、巨額の放映権ばかりが注目されるが、安定した手堅いチケット(現金)収入に比べ、景気の波をもろに受ける浮き沈みの激しい放映権は大半が当てにならない。
お陰で、大型契約のスター選手が数年後にはクビという笑えない現象が度々起きる。
かのイチローですら、ヤンキースにトレードされた時は、大きく騒がれたりはしたが、実質のマリナーズ解雇であった。
続・メジャーは消滅する?
かつてのメジャーファンから見れば、今のメジャーは魂が抜けきったマイナーな”マネーボール”にも映る。
チャンネルを回しても、既に昔感じた躍動はどこにも存在しない。以前の彼らは選びぬかれたプレイヤーばかりだった。
ボールを投げて、それを打ち返すだけのシンプルなスポーツだが、そこには衝撃と衝動が共存していた。
大谷が所属するエンゼルスだが、まともに野球が出来るのは(現スタメンでは)大谷だけである。その大谷も二刀流(と言ってもDHだが)で活躍できるのは、アリーグ西地区というMLBで一番低いレベルの地区にいるからとも言える(多分)。
故に、今のチームなら全盛期のPL学園や大阪桐蔭の方が強く見える。いや、実際に強いかもしれない(冗)。
何故、メジャーはここまで衰退したのか?
そういう私も何度か”メジャーは崩壊する”というテーマで大げさな記事を書いたが、今から思うと大げさでもなかったのだろう。
色々と考えられ得る点は多々あるが、まずはアメリカにおいて野球とは、試合時間の長さやルールの複雑さ、それ以上に”動きの少なさ”も相まって、時代遅れのスポーツになりつつある。
以下、「野球が世界でマイナーなのはなぜ?」より一部抜粋です。
これは日本にいるとなかなか掴めない感覚だが、欧州ではスポーツといえば目まぐるしく動き回るものが多い。逆を言えば、メジャーの様に肥満体型の人間が活躍できる場はない。
引き締まった体型のかっこいいアスリートが活躍する場こそが、海外のメジャースポーツの標準である。
近年、あのアメリカですら野球人気はサッカー人気に負けてしまうようになった。活躍目覚ましい大谷だが、実はMLBファン以外はそこまで注目していない。日本の野球少年たちが憧れるMLBの平均観客動員数は、なんと日本のプロ野球よりも少ない。
(事実、TVに映し出されるスタジアムを見れば、一目瞭然ですね)
ダメ押しの例として、海外の子供にとって野球は”ゴルフ”なんです。つまり、多くはオジサンが見て楽しむスポーツ。
アメリカで4年半暮らした肌感覚として、子供で野球に熱狂してる人はレアですよマジで。調べてみたら、アメリカで野球の平均視聴年齢は50歳以上だそうです。多分この先もっと高くなると思われます。
以上、Yahoo知恵袋からでした。
勿論、これは一部の意見ではある。しかし、図星でもある。
何をもってメジャーと言えるのか?
世界的な競技人口という事であれば、メジャースポーツと認識されているのにメジャーとは言えないスポーツもある。
代表例は野球である。プロ化されている国ではメジャースポーツと認知されてはいるが、普及していない国や地域も多く、グローバル性や競技人口で言えば、サッカーの足元にも及ばない。東京オリンピックに参加したチームは僅か6チームで、パリ大会では廃止である。
マイナーか?メジャーか?
各国ごとに異なるとも言えるが、両者を分かつのは競技人口ではなく、商業的な意味での”経済規模の大きさ”も評価基準と言える。
つまり、手っ取り早く経済規模を拡大する方法は、“観客を動員する”事である。その為にはプロ化が効果的なのは言うまでもない。
しかしそれを差し引いても、昨今のMLBの凋落ぶりには哀れにも貧相にも感じてしまう。かつての大のMLBファンとしては、残念な限りである。
一方で、我が日本はアメリカとは大きく異なり、未だに”野球王国”である。競技人口も観客動員も収益も知名度も、全てが他のプロスポーツを引き離している。
つまり、野球という競技はアメリカよりも日本の生真面目な国民性とコンパクトな身体性に合ってるのではないだろうか。
動きが少ない代わりに、詰め将棋みたいな微妙な駆け引きが楽しめる。ひたすらパワーに頼るではなく、スピードとテクニックが重視される。
160キロのスピードボールもスプリットも当てるだけなら、日本選手の方がずっと上手い。大谷の所属するアリーグ西海岸のレヴェルなら、日本のプロ野球でも十分対抗できるのではないか。
つまり、MLBのレベルが急落した分、確実に日本プロ野球との距離は縮まっている。少なくとも10〜20年前とは限りなく縮まってる。
そろそろ、日本の選抜チームを2チームほどMLBに派遣してはどうだろうか?
アリーグ東地区とナリーグ西地区を除けば、十分に戦える筈だ。それに、レベルが向上した日本のプロ野球を全米中にアピールするいい機会でもある。
日本人は大谷だけではない所を見せつけようじゃないか。
最後に
一時は、あれ程までに熱狂していたMLB中継だが、今となっては心ときめくものが何もない。
先発メンバーを見ても大半が中南米の選手で、アメリカ白人の居場所がなくなりそうな勢いである。殿堂入りの半数以上を占めるアメリカ黒人もその数は急落しつつある。
そういう私は、黒人のメジャーリーガーが大好きだった。驚異的かつ破壊的とも思える身体能力を携えて野球に取り組む様は、黒ヒョウが白球を追いかけてるみたいで、畏怖の念と異次元の何かを感じた。
今の大谷も凄いが、凄みが違ってたように思う。言い方を変えれば、メジャーのレベルや質が低下したから、二刀流で成功してるとも言える。一昔前のメジャーなら、2年ほどで二刀流を破棄せざる負えんかったろう。
MLBの衰退はアメリカの衰退でもある。野球はアメリカと共に成長してきた。「アメリカを変えた夏1927」(B・ブライソン)じゃないが、あの頃は”ルースが打ち、リンドバーグが空を飛んだ”のだ。
しかし今や、”大谷が打ち、その大谷が投げる”だけのメジャーリーグである。つまり、アメリカの衰退と共にアメリカの野球も失墜しつつある。
それでも個人的には、日本のプロ野球が繁栄してくれれば、それだけで十分なのだが・・・
日本のプロ野球がメジャーを超える日が、我ら日本人が思ってる以上に、すぐそこまで来てるのかもしれない。
いや、そう強く思いたい自分がいるのは確かである。
異論や反論もあるかとは思いますが
私は、単にメジャーのレヴェルが下がっただけの結果だと思ってます。
戦前戦後の優れた日系人プレーヤー達も(人種差別がなく)メジャーでプレーしてたら、殿堂入りしてた選手も少なからずいたのではと思います。
大谷選手には期待してますが
数字だけを比較してベーブルースを超えたとか大騒ぎするのは、単純すぎるのかもしれません。
ルースの時代とは、野球のあり方やそのレベルも全然違ってましたし、国民の娯楽イコール野球でしたし、第二次世界大戦に勝利したアメリカが名実ともに世界一の大国に君臨した時でした。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのメジャーリーグとアメリカの第一期黄金時代でした。
それにあの頃のメジャーは日本人の夢そのもので、MLBを大リーグと呼んだ「巨人の星」がお茶の間の娯楽として君臨したのも、日本人の憧れの先にはメジャーがあったんですよね。
でも、大谷はそのルースと比較されるだけでも凄いことです。
イチローはシスラーやピートローズと、王さんはハンクアーロンと比較されました。松井だって今のメジャーなら40本は確実に打ってたと思います。
ただ、メジャーの選手間やチーム間の格差は、日本のプロ野球以上に極端すぎるように思えます。これはアメリカの格差社会をそのまま露呈してますね。
極々一部だけが潤い、残りの殆どは隷属状態。まるでメジャーという奴隷社会を見てるようで、消滅はともかく萎縮していくのは避けられないでしょうか。
これも個人的な意見ですが
世界的に見ても、昨今のプロスポーツは衰弱しつつあると思います。
野球やボクシングやサッカーなどのメジャーなスポーツが娯楽の王道であった時代から、今ではスマホがそれらに代わり娯楽の王者として君臨してます。
プロスポーツと言っても、オリンピックの競技と同様に多くの種類と数があり、広く薄く分散してるように思える。
スポンサーにとってはスポーツでなくともお金にさえなれば群がり、人気が低下したら簡単に鞍替えする。
つまり、アメリカの野球はマネービジネスにはなり難いスポーツに成り下がった。
無理やりスター選手を育て上げ、大型契約で囲い込むも、その瞬間に破綻する。怪我で長期離脱しようものなら商品価値はゼロになる。
例えば、エンゼルスはトラウトやレンドーンの長期離脱のお陰で大谷に回す資金は工面できたものの、チームはボロボロになりました。
元々、万年Bクラスの弱小チームで、大谷フィーバーに酔いたい所ですが、スタンドもガラガラですよね。
球団数を減らすしか有効な手段はないようにも思えまずが、それだとメジャー消滅へと繋がりますから・・・難しい所ですね。
野茂フィーバーの時も騒いでたのは日本のメディアだけで、本拠の西海岸ですら話題にならんかったそうです。
勿論大谷の場合は二刀流ですから
全米中で大きな話題になってると思いたいんですが。東海岸と西海岸ではその捉え方が大きく異なってる様にも思えます。
丁度、日本の大相撲で外国の力士が横綱になった位の騒ぎ方でしょうか。
確かに白鴎の優勝回数を知ってる日本人がどんだけいるのか?疑問ですよね。
大相撲とMLB
昔は国技とされたメジャーなスポーツでしたが、斜陽の影は確実に忍び寄ってますよね。
どうしても辛口になりますが
今年の大谷は昨年よりも安定してますよ。
ただ投げる方では、変化球投手っぽくなってしまったので少し残念ですが・・
それでも、これまでの成績は投打合わせれば、2年連続MVPも十分に射程内です。
思うに、ただでさえ動きが少ない野球が最近はもっと動きが大人しく緩慢になったような。
怪我を恐れてなのか、長くプレーしたいが為か、以前に比べ(瞬発系とパワーは勿論)アグレッシブさや迫力にも欠ける様な気がする。
そう考えると、70年代の第二期黄金時代のメジャーリーグは黒人選手たちが支えていたんですよね。
ニグロリーガーの方がレヴェルが高かったというから
黒人アスリートの多くが野球を選択しなくなったのは、メジャーリーグにとっては大きな損失だったろうね。
それに白人リーガーらの露骨な差別発言にも嫌気が刺したんじゃないのかな。
白人連中も内心では気付いてたんですよね。
”野球では黒人には勝てない”と。
勿論、野球だけでなくボクシングや他のスポーツの競技でもですが・・・
故に、メジャーなプロスポーツが萎縮するのも当然と言えますが、そういうのが露骨に見えてくるようになりました。
悲しい事ですが、それがメジャーなプロスポーツの限界なんですかね。
オーナーは大谷を敢えて引き止めておいて
球団の商品価値を上げ、高く売り飛ばす。
大谷が他球団に移籍しなかったのも
こういう理由によるものだったんですよ。
大谷はショックでしょう。
でも考えようによっては
身の振り方に選択肢の幅が出来たと思います。トレード直訴か?大型契約の残留か?単年契約か?
私的にはトレードだと思いますがね。
但し、二刀流に関しては去年か今年がピークだと思うので、トレード先にはヤンキースやドジャースの名が挙がってますが、大谷が二刀流に拘る様だと墓穴を掘るかもしれません。
ソトを放出したナショナルズも売却を検討とのことで、昔のようには儲からないビジネスなんですかね。
結果的にはオーナーに裏切られた形となりましたから・・そういう事情が判ってれば、トレードを自ら志願してたでしょうし・・・
でもオーナーが敢えて高く吹っかけたとされます。
多分、二刀流は今季が限界でしょうね。
私もドジャースが最有力だと思ってます。
ただ、レベルの高いナリーグ西地区での二刀流は不透明で、(言われる通り)拘り過ぎると契約は微妙でしょうね。