とにかく凄まじい人気だった。
凄い頻度で平凡や明星の表紙を飾っていた。 日本中が”魔法使いサリー”に似ていた天地真理に魔法をかけられた様だった。
今、自分がいい歳した親父になって当時の映像を見ると、彼女を超える可愛さ、優しく福よかな温かい雰囲気を持つアイドルはいない様に思う。まさに空前絶後の存在であった。
というのは、YouTube「天地真理、空前のアイドルへの道」で紹介されてるコメントだが、実際にその通りだと思う。
”歌姫”という言葉が当時あったなら、彼女こそが白雪姫どころか歌姫の元祖であったかもしれない。
神に愛され、見放された天使
私には、天地真理という天真爛漫なアイドルとしての印象がとても薄かった様に思える。
私が小学低学年の頃のアイドルと言えば、南沙織・小柳ルミ子・天地真理の70年代前半を一世風靡した”新三人娘”だった。今で言うキャンディーズ(古すぎるか)いや、AKB48(砕け過ぎか)みたいな存在だったろうか。
しかし私は、南沙織のファンだった。歌は下手だったが、スタイルが凄かった。(差別用語で悪いが)混血だけあってその次元が違った。
歌に関しては、私と同じ福岡県出身の小柳ルミ子の方が(田舎臭くはあったが)一歩抜けてた様にも思えた。
南沙織と比べ、不自然というか?出来すぎというか?作られた感ありすぎて、どうも好きになれなかった。美人である事に間違いはないが、あそこまで露骨に作られると子供でも引いてしまう。
白雪姫や魔法使いサリーを彷彿させる国民的アイドルとして、一時代を支配した彼女も当然の如く、老いには勝てなかった。実働年数は僅かに5年ほどだったが、美人短命にしては流石に短すぎる。
その理由を、急速に人気が落ち、”鬱になったから”と本人は後に漏らしている。確かに、1975年(25歳)以降は自慢の美貌も徐々に劣化し、オリコンチャートも降下していく。
2年半の休業の後、歌で生きて行く事を決意。デビュー以来ヒット曲を作り続けてくれた森田公一に励まされ、復帰コンサートを開くも、以前ほどの大ヒットには結びつかない。
つまり、ファンも世間も現実も厳しいのだ。
何時の世も、”老いかけたアイドル”に用はないのだろうか。
30歳を過ぎ、決まった様にアダルト路線に変更する。ヌード写真集もポルノ映画もパッとしない。40代になるとバラエティ番組でお茶を濁し、46歳で再びヘアヌード集を出す。
その後は、コンサートを細々と開催し、昔のファンとの交流を大切にした。
天使の歌声
昔の彼女の歌声を聞くと、基礎がしっかりしてるのがよく解る。単なるアイドルの領域ではない。国立音大付属の中高校(ピアノ科・声楽科)に通ってただけあり、特に高音の響きは天使のささやきにも聴こえる。
勿論、彼女の美貌があれば女優としても十分通用したであろうが、歌手としての実力も相当なものだ。
天地真理の実質のピークは1972年から74年までの約3年間とされるが、デビューは歌手ではなく、ドラマ「時間ですよ」だった。実は最終選考で落ちるも、不合格を惜しんだ森光子が急遽追加の役を提案し、めでたくデヴューとなる。
1971年のデビュー曲「水色の恋」を含め、5曲で1位を獲得する。
その後の活躍は、飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、不思議と私には彼女の事が印象に残っていない。あれ程の美貌と歌声が、子供である私の心の琴線を響かせる事はなかった。
当時は、彼女の歌声がとても純朴すぎて幼稚に思えたのだ。弱々すぎてすぐに折れると思った。それに彼女の可憐さと妖艶さの裏側に危険な何かを感じていた。
それは予め作られたものか?それとも自ら作ったのか?今となっては知る余地もない。
しかし、その危険な何かは現実のものとなったが、彼女だけでなく南沙織も同じ様に、すぐに表舞台から消えてしまった。
結局、”三人娘”の中で残ったのは小柳ルミ子だけだが、彼女だって充実した芸能人生だったとは言えそうにもない。
天地真理は僅か2歳で両親が離婚した。スラムと言えばそれまでだが、神様はその不遇な運命の代りに、時代を風靡する程の美貌を彼女に与えた筈だ。でも悲しいかな、その天使の美貌は長続きはしなかった。
しかし、彼女の若い頃の歌声は、まさに神の吐息(God Bless)そのものである。
天使の美貌と神の吐息を兼ね備えたアイドルは、多分これからも出てはこないだろう。
最後に
今、「天地真理メドレー」を聞き終えた所だが、やはり美しくはあるが脆く壊れやすい歌声には違いない。
それでも、振り返る程に掘り起こす程に、彼女の凄みが改めて伝わってくる。
♪あんなに素晴らしい愛が
何故に今は届かないの
あなたのあの胸に♪
ピークを過ぎた女性の美貌はどんなに見繕っても、神の心には届かないのだろうか。
まるで、何事もなかったかの様に足跡を消し去り、神様は過ぎ去っていく。結局、神の吐息は長続きはしないのだ。
続くのは、神から見放された後の延々と果てしない怠惰な人生物語だけである。
それでも生きてさえいれば、昔を自身の声で語る事は出来る。栄光とはそうやって引き継ぐものだろうか。
天地真理の場合、高校を卒業し2年ほどの下積みがあり、20歳の時にデビューし大ヒットした。
言われるように実働は約5年だが、下積みを合わせると丁度7年になる。
<時代と寝たアイドル>と称された山口百恵ですら7年半だから、数字とデータは嘘をつかない。
アイドルというのはそれだけ短期間にすべてを出し尽くし、燃えきってしまう。
天地真理も山口百恵も今では廃墟と化したオバサンに過ぎないが、アイドル伝説は今までもこれからも受け継がれる。
アメリカのセックスシンボルであったモンローは実働約12年でピークは3年ほどでした。アイドルよりも女優の方がやや長いんですが、それでも女優の晩年は哀れです。
YouTubeのお陰で色んな事を思い出してしまいますが、昭和の時代には今にない勢いがありましたよね。
天真爛漫と訳あり娘
アイドルとしての成功で見れば
山口百恵に軍配が上がるけど印象で見れば天地真理とも言えるかな。
特に天地真理の方は忘れた頃に思い出すアイドルですよ。
でも今となって見ると、天地真理の底力を感じさせる動画でした。
ただ、山口百恵さんは万人に満遍なく愛されたアイドルと言っていいのか。それに対し、天地真理は一気に日本列島を焼き尽くしたいった感じでした。
そういう私は彼女の髪型が好きになれませんでしたが、魔法使いサリーをパクってたんですね。
彼女の才能もですが、彼女を支えるスタッフも超一流揃いでした。森光子に森田公一に石ノ森章太郎と、ビッグネームばかりでした。
当時の動画を見る度に、桁外れのアイドルだったなと感心しきりです。
あの頃は時の勢いがありました。
写真は<恋する夏の日>の振り付けですね。
まるで魔法使いサリーちゃんが歌ってるみたいで
思わずウットリです。
今聴いても良く出来た曲だと思います。
確かに、昭和の時代はみんなが上を向いて生きてました。
それが今では・・・
理由の一つは、Fc2の拍手は、毎日、簡単にOKになるので、毎日、お1人だけ押しています。
多分、女性の方だと思います。
gooの「いいね」が、どうも出来ないのです。 手帳も見てはいるのですが。
私の顔で嫌いな所は、鼻の形です。 しかし、後、何年、元気で生きるか分からないので、諦められています。
「老人力」の本を積んだままで未だ読んでいませんが、、嫌いな鼻を諦められるのは、「老人力」だと勝手に思っています。( ; ; )
イイねなんてどうでもいいですよ。1000のイイねよりも1つのコメントの方がずっと嬉しいです。
昔のアイドルの殆どは、まず鼻を整形してた様な気がします。天地真理もデビュー時と売れてからの鼻の形は異なってますね。
しかしアイドルも一旦廃れると、庶民以下になるから恐ろしいです。
それと、自分で嫌いな部分が相手にとっては大きな魅力となる時もあるから、気にする必要は全くないと思います。