私事で恐縮ですが、ここ数ヶ月の事です。ハンドルがガタガタするので、スタンドで一度タイヤの空気圧をチェックしてもらい、少しは良くなったんですが。再びガタガタ感が酷くなり、シャフトブーツの破損かなと思い、下回りを調べた所、何と右前方のタイヤが歪に膨れ上がり、ワイヤーが剥き出しになってるではないか。
早速、近くのタイヤ店に寄り、前2本のタイヤを交換しました。6年以上経過してるとの事で経年劣化によるものだそうです。お陰でガタガタがなくなり、10年選手が新車みたいな走りになりました(嬉)。
皆さんも年末ですから、日頃酷使してる愛車の点検をお忘れなく。
さて、昨日に引き続き、”鏡張りの部屋”です。前回の”その29”では、LA一の名医であり、マーロウが一番頼りにしてるドレフュス医師に、ある種の”黒い疑惑”を抱く所までした。
マーロウは、レオニーに処方された薬を手に急いで車に飛び乗ると、知り合いの医者宅へと向かった。
そこは、こじんまりとした家庭医だったが、研究室はビッグデータで充満していた。すぐに鑑識結果が出た。
やはり毒性の強い鎮静剤であった。直接、死には至らないが、慢性的に服用する事で強い精神障害と副作用を伴い、最悪、脳と精神を破壊する刺激の強い劇薬である。
知り合いの医者は、ポツンと呟いた。
”製薬業界と闇組織との何らかの
黒い繋りがあったんだろうか?
医師と病院と製薬業はボロ儲けらしいから
特に、最近の効き目の強い劇薬はね”
マーロウは、少し落胆を隠せなかった。
”仮に、何らかの繋がりがあったとしても
それが何にどう関係するんだ?
患者を薬物モルモットにして
自分だけが大金持ちになっても
得るものなんて何もないさ
それじゃ、そこら辺にたむろする
出来の悪いマフィアと同じじゃねーか”
医者は俯いた。
”いつから医者は、患者の命よりも金を
第一に要求する様になったんだろうか?
今となっては、私も医者になった事を
少し後悔する様になってきたよ
汚職続きの大きな病院を辞め、小さな家庭医で
再出発を誓ったんだが、結果は同じだった
命を救うんじゃなく、薬を処方するだけ
そんな仕事に明日はないよ”
マーロウは煙草を取り出す。
”現役の医者がそういう事でどうする?
全ての医者がそうだとは限らんだろ?
医者は神様だと信じ切ってる大衆は
地球上にゴマンといるんだぜ
そういうオレだって、
ドレフュス医師には、命を助けてもらったんだ
物事の良し悪しくらいは解ってる筈さ”
医者は首を横に降る。
”いいや、解ってない、特に最近の医師はね
医師会や製薬業界を取り巻く環境が
派手に裕福になりすぎて
実態は、派手な催し物と空虚な議論ばかり
全く、反吐が出そうなくらいだよ
そんな現状に、毎晩の様に身を置いてたら
どんな優秀な医師だって腐っていくよ”
マーロウは、窓を開け外の空気を吸った。
”ドレフュスも腐ってしまったという訳か?
そんな単純な男には見えないがね”
医者は首を再度振る。
”優秀な医師ほど、とても脆いんだ
理想が高く、純粋だからね、余計に
それに、父親が難民の出だから
子供の頃は、金銭的にとても苦労したんだ”
マーロウは窓を締めた。
”ああ、それは本人から直接聞いたよ
シリア国内の混乱の中、父と2人だけで
必死で逃げてきたんだよな
所持金は、僅かに200ドルって言ってたっけ
そこから、死にもの狂いで頑張り
西海岸で、最高峰の医師になったんだ
途中、様々な黒い誘惑や悪事に苛まれても
不思議じゃないし、罪でもない”
医者は静かに呟いた。
”医療用大麻が合法になったよね
あれから、医師会と製薬業界の黒い噂が
流れる様になったんだ
そして、今年の大麻合法化で
一気に、タガが外れたんだよ
地下に潜ってた闇組織は
堂々と表舞台に顔を出すし
誰もが禁止薬物を手に出来る様になったよ
医者は、毒性の高い劇薬を処方する様になり
患者も、効き目の強い薬を要求する様になる
病気を治すというより
手っ取り早く、ハイになりたがるんです
誰だって、痛みは無視できないから”
マーロウは医者に一礼をした。
”悪い事ばかり考えるなよ
医者が下を向いたら、それこそ
患者はもっと可愛そうだ
医者から正義をとったら、何が残るんだ?
今日は色々と有難う
Drドレフュスについて、何か情報を掴んだら
電話してくれ、どんな些細な事でもいい”
医者は少し微笑んだ。
”な〜に、悲観ばかりはしてないよ
地球の反対側では、井戸を掘り続けて
枯れた土地を、緑の大地に作り上げ
10万の命を救った、偉大な日本人医師がいる
オレも彼を目標にして、近い将来
世界の僻地へ行って、頑張るつもりだ”
マーロウも少し微笑んだ。
”無理すんなよ、君なら大丈夫だ
やれる事から、コツコツと始めればいい
君なら、きっとやり遂げれる筈さ”
マーロウは外に出て、煙草を一服した。
”ああ、参ったな、最悪の状況かもだ
Drドレフェスと犯人の因果関係がこれじゃ
全く何にも掴めないじゃないか!
ドレフュス医師がレオニーを脳殺した所で
何の利益もないし、闇組織と繋がってるとは
到底思えないんだがな
金銭的にも裕福で社会的地位もある人物が
わざわざ悪事に手を染める筈もない
闇組織に何か秘密を握られてるのだろうか?”
マーロウは老支配人に電話した。
”最悪の状況です、よく聞いてください
処方された薬は、脳を腐らす劇薬でした
カミーユにだけは
処方された薬を止めるように伝えて下さい
ダーレムには、絶対に知らせない様に”
老支配人はうなだれた。
”ヤッパリじゃったかのう
わしもな、薄々は感じとったんじゃ
レオニーの意識が覚醒しようとして
逆に、段々薄れていくのをな”
マーロウは呟く。
”でもまだ、ドレフェス医師が犯人だと
決まった訳じゃありません
何か秘密や弱みを握られ、
脅されてる可能性もあります
とにかく今は、慌てず騒がずです
今から刺激の弱い鎮痛剤と
劇薬の中和剤(利尿剤)を持って
そちらへ伺います
全く、迷宮入りになりそうな気配ですよ”
老支配人は頷く。
”ああ、わかった、わかった
マーロウさんも身体に注意しての
今回の事件が長引きそうじゃからの
そういう私もドレフュス事件では
結構絞られての、イギリスに亡命して
何とか命だけは助かったんじゃが
罪を被せられる恐怖は
誰よりも知ってるつもりじゃが
ドレフュス医師も罪を被せられたんかの”
マーロウは頷く。
”その可能性も捨てきれないですね
とにかく、レオニーさんの容体を注意深く
見守ってあげて下さい”
マーロウは誰もいない、ひっそりとした事務所に戻った。兄が生きてた頃は、よく仲間と賑わってたもんだった。毎日が宴会の様だった。熱気があって皆正義感に燃えていた。
兄が死んで、一人一人辞めていった。残ったのは俺一人。秘書のライリンが舞い込んできたのはその頃だ。
別れた筈の旦那に付け回され、この探偵事務所に逃げ込んできたのだ。
”皿洗いでも何でもするから、ここに泊めて頂戴”と泣きじゃくった。
無報酬で仕事をしない主義の私は、断ろうとしたが、ライリンの元旦那が事務所に殴り込んできた。
その元旦那は、左腕でアーミーナイフを振りかざし、右手には猟銃を構えていた。私は必死だった。何とかアーミーナイフを取り上げると、猟銃を突きつけてきた。大の男が2人が取っ組み合いになってる間に、銃声が鳴り響いた。
私の後ろポケットに入ってた小銃を、ライリンが咄嗟に取り上げ、旦那を撃ち殺したのだ。
裁判では私が殺した事にした。勿論、正当防衛が認められ、ライリンがそれを証言してくれた。彼女とは、それ以来の付き合いである。勿論、彼女に子供はいない。
十分な報酬はやれないが、それでもこの仕事には満足してるみたいだ。何せ、命の恩人だからな。
そうこう昔の思いに浸りながら、キャビンの鍵を開け、レオニーの顧客名簿を取り出した。LA麻薬捜査局(DEA)の承認入りだから、信憑性は高そうだ。
マーロウは誰もいない事務所の窓を開け、曇り空を見上げた。見てるだけで憂鬱になりそうな曇り空だった。
ようこそ、
我がホテルカリフォルニアへ
🎵ここは素敵な場所でしょ🎵
🎵ここは素敵な人達でしょ🎵
昨今の精神科医は全く犯罪者です。その精神科医よりもっと悪質なのが製薬会社です。
患者は医師を信じて薬を飲まざるを得ません。変だと気付けるのはネットに繋がれる人に限ります。なぜなら製薬会社が喧伝す薬には効用しか書かれてありませんから。ネットで、精神薬の被害者の体験を書いたものを読まないと、その実態を知ることはできません。まったく日本の精神科医学会は腐っています。良心のある医師なら気が変になってしまうでしょう。
アフガニスタンで亡くなられた中村哲医師は稀有な存在でした。
昨今の医者は”高級クラブ通い”が目的なだけのポンコツです。ビコさんの言うように、毒物を提供するだけの犯罪者に過ぎません。
医者に対する刑罰をもっと強くしてほしいです。それに国も医療や薬剤業を甘やかしすぎますね。でないと、中村氏みたいな唯一無二の優秀な医師はどんどん海外に出てってしまいます。
https://ameblo.jp/momo-kako/entry-12560804317.html?frm_src=favoritemail
明らかに製薬会社と精神科医の狂った暴走の様な気もします。こういった黒い闇は様々なコラムで報告されてますね。
色々と参考になります。
医者と違法薬物の関係は様々に噂されてます。患者はその薬を医者に処方してもらって手に入れるか、地下組織から運び屋を通じ手に入れるかのどちらかです。
当然、医者と地下組織の繋がりは表面化します。結局ビジネスで考えれば全く同じ事です。お陰で地下組織は躍動し医者は腐敗する。これも自然淘汰の一種ですか。