神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

拉拉山の茶園へ 後編

2016-12-22 | 茶旅
拉拉山の朝は鳥の声で目が覚める・・・
と言っていたのは数回訪れたことのあるC小姐だった。

しかし、鳥の声で早くに目が覚めて散歩に出かけたのはお姉さまとお母さまだった。
C小姐は一向に起きる気配はない(笑)。

私は少し遅れてカメラを片手に外に出た。
もうあたりはすっかり明るかったが、山間からの日出を見ることができた。



散策して戻ると、茶園オーナーさんがコーヒーを淹れてくださった。
エチオピアのスペシャルティコーヒーをドリップ式とサイフォン式で丁寧に、丁寧に。
普段は自家焙煎されているそうだ。
やはりこういうオタク気質(失礼!)のオーナーさんだからこそ、お茶もスペシャルティになるのだと妙に納得した。

お姉さまとお母さまが散歩から戻り、C小姐も起きてきて、軽い朝食の後、一番標高の高い場所にある茶園に行くことになった。
車で行くのは難しいので、山道が大変なお母さまはオーナーさんと工房に残られた。

しばらく上がると水蜜桃の畑が見えてくる。
このそばに植えられているのは青心烏龍種。
私が2年前に茶会で使わせていただいた「桃下」の烏龍茶はこの畑の茶葉である。



向こう側の山の中腹に茶畑が見られる。
なかなかの規模の茶園のようだ。



オーナーさん所有の茶園の一番標高の高い場所に到着。
そこからの眺めは美しかった。



建物の裏手に自然生態茶園がある。
ここでできるお茶には「塔曼」という名がついている。
標高1,768m。



オーナーさん所有の茶園では標高の低いところから順番に四季春、金萱、青心烏龍が植えられている。
作っているのは高山烏龍茶、紅茶、東方美人。
今年の冬茶は天候のせいで生産量がかなり減ったそうだが、
とてもいい冬茶ができたとのこと。
台北の茶荘で焙煎した冬茶はわずか2日ほどで売り切れたそう。
オーナーさんに飲ませていただいたが、クリアで甘みのあるとても美味しいお茶だった。



ここのお茶は三年ほど寝かせた方がより美味しくなるという。
家には2012年の「塔曼」も2014年の「桃下」もまだあったはず。

茶葉の育つ環境に触れることで、そのお茶のことをより身近に感じながら茶淹れができる幸せ。
そんなことを思いながら帰路についた。

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