ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

戦国鍋TV

2011-06-26 22:44:00 | 特撮
…という番組をご存じですか?

簡単に説明しますと、関西ではサンテレビで深夜にやってる「なんとなく歴史が学べる映像でお送りする」戦国バラエティーです。
バラエティーと言ってもスタジオでフリートークやってる部分は全くなく、ひたすらネタ映像で繋いでいます。たまにスタジオトークっぽいコーナーもありますが、その部分も実はネタです。

主な内容は

■戦国武将がよく来るキャバクラ
活躍の割に知名度の低い戦国武将がお忍びでキャバクラを訪れ、自分の武功を自慢します。キャバ嬢・レイナちゃんの、大げさにリアクションを返しつつ、実際は全然興味ナッシング!なのが丸わかりな対応が見所。

■うつけバーNOBU
ひげとマントがトレードマークのオカマ・NOBUママがひっそり営むうつけバー。シーズン2では眼帯姿のオカマ・伊達ママと小十郎子ちゃんも登場。常連客・谷口のダメっぷりと妙に濃いメロドラマのような展開に困惑しつつ楽しんで下さい。

■戦国ヤンキー川中島学園&大阪ハイスクール
戦国武将の戦いをヤンキーの抗争に置き換えた学園ドラマ。川中島合戦がク○ーズに、大阪冬の陣&夏の陣がビー○ップハイスクールになってます。

■ミュージックトゥナイト
歴史上の有名な人物がユニットを組んで登場する架空の音楽番組。
・SHICHIHON槍(シズガタケの七本槍)
・天正遣欧少年使節(GO!天正遣欧少年使節)
・利休七哲(たぶん利休七哲)
・兵衛’Z(ベー・アンベシャス)
・堺衆(エブリディ儲かんでい)
・浅井三姉妹(アザイズム/アザイドロップ)※浅井三姉妹はチームAとかZとかいっぱいいる。今の所3人×6チーム登場。
・信長と蘭丸(敦盛2011)
・徳川15代将軍(BAKUFUって統べろう)
最初に七本槍見た時には腰が抜けそうになりました。あと、浅井三姉妹の歌2曲聴いとけば、今年の大河見なくてもストーリーがほぼ把握できます。

他にも戦国サポートセンターとか戦ハーフタイムとかお城が好きとかいろいろあるけど、人気があるのは多分このへん。特にミュージックトゥナイトは、今の鍋人気を牽引しているような気がする。

***

この番組、最初は独立UHF4局でひっそりスタートしたんですよね。徐々に口コミで人気が広まり、放送局も20局にまで拡大。まさかの舞台化・ミュージックトゥナイトのCD発売&ライブそして放送延長…と、1年前のマイナーっぷりからは信じられない展開でございます。
関連本も出てるし、結構色んな雑誌で取り上げられたし。

そのお陰でプロデューサーのインタビューなんかも読めちゃったりした訳ですが、この番組、業界大手の事務所とかスポンサーとかに内容に口出しされたりするのを避けるために、「敢えて」独立局に企画を持ち込んだみたいですね。

出演しているのは一般的には比較的マイナーな若手イケメン俳優と劇団系の役者さんたち。
ちなみに前者には特撮出身者とテニプリ系ミュージカルの出身者が多いです(そもそもこの2つのジャンルは両方掛け持ちでやってる人が結構多い)。
そしてここは、平成ライダーシリーズが始まって以降非ジ○ニーズ系若手イケメン役者の宝庫。知名度は低くとも顔面偏差値は高いと思うし、特撮ヒーローやるって事は子供番組とはいえ主役級で1年芝居して演技も鍛えられる訳だし、ミュージカルに出てれば歌やダンスも経験済み(個人差はあるけど)。
そんな若手イケメンくんたちが前面で頑張り、普段あんまりテレビとかには出ないけど演技力の確かな劇団系の役者さんががっちり脇を固めるという布陣でございます。

私は基本的に特撮オタクなので特撮出身者目当てに見始めたんですが、よく考えたら時代劇(含む戦国モノ)も大好物だったので見事にハマりました。
一見バカバカしいネタの宝庫に見えますが、実はなにげに史実に忠実に作っているので、意外とほんとになんとなく歴史が学べます。結構細かい部分まで作り込んでたりしますしね。

それにしても、プロデューサーの「大手事務所に口出しされたくなかったから敢えてローカル局に持ち込んだ。これはキー局では見れない番組」っていう発言を聞いて、「そうそう、こういうのが見たかった!」と思うのと同時に、確かに今のキー局の番組ってなんかなあ…と思っちゃいますね。
ドラマのキャスティングの話をするのに、「ここはあの事務所の枠で、番手的に○○クラスの役者で…」みたいな所から話をするのって。実際にそういう風に決められている現実があるんだろうけど、本質的には「この役のイメージに合うのは誰?」って所で決めて欲しいよね。見る側としては。NHK大河も「時代考証って何それおいしいの?」状態になって久しいし。

マスコミを動員して宣伝攻勢かけたり、「数字持ってるタレント」を使わなくても、しっかりいいものを作れば客(視聴者)は付いて来るって事を示そうとしてる…のかなと思うと、そういう意味でもがんばって欲しいと思います。
最近ネタが江戸時代に及んでるのを見ると、戦国はそろそろネタ切れなのかなと思わないでもないけど。
マイナーな所を掘り起こせばまだまだイケそうな気もするんですけどね。今でこそトップクラスの人気の伊達政宗なんて、「独眼竜政宗」以前は西日本ではほとんど知られてなかった気がするし。

番組公式サイト
http://www.tvk-yokohama.com/sengokunabe-tv/

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